見出し画像

人生で初めてレギュラーになった独立リーガーのお話 〜続・富良野ブルーリッジ編〜


皆さん、お久しぶりです。

実家のある横浜に戻ってからは、大学の課題→練習→バイト
というサイクルに日々追われている正木です。

11月が終わりに近づいてやっと、富良野の10月の寒さに追いついて来てるなーという感じです。
それでも富良野の10月の方がまだ寒いけど笑

球団の公式noteを書いていたら個人のnoteを放置しているのを思い出し、なんとか重い腰を上げてこの記事を書いています。

今回は特に本題が長くなりそうなので前置きは短めにして

さっさと本題入りまーす!!


マサキの2021奮闘記 
~ショートやめます~

いきなり申し訳ないのですが、この試合の細かい内容はあまり記憶がない。

ただ覚えているのはコロナでリーグ戦が一時的に中断される前のふどう球場での士別戦であるということだけである。

去年のスコアを見ればわかるかも!

と思ったが見つからなかった。

一つだけ言えることは、前回のnoteで書いた美唄戦以降

試合をするたびに自信がなくなり、、、

いつしか正木は、ただミスをしないことばかり考えて試合に臨むようになっていった

この圧倒的ネガティブなメンタルは二年目も引きずった、正木蓮という野球選手における最大の弱点である

田中さんには

その補欠魂がなければな~笑

と二年間言われ続けた。

それでも昨シーズンは自分をショートで固定し続けてくれた

起用には当時、選手兼任コーチの四方田さんとキャプテンである蟹沢さんの強烈な後押しがあったと後から聞かされた。
それを聞いた時はほんとに嬉しかった。
(本人たちに届けーー笑)

同じポジションを守る豊泉さんも、お前守備上手いんだから自信持てよ笑
と、何回も言われた。本人は気にもしてないだろうし、きっと覚えてないけどその言葉に?だいぶ助けられた 
(本人には届かなくていいや、会ったときめんどくさいから笑)

ただ、正木はこの士別戦の後、こんな人たちの気持ちを裏切る発言を田中さんにするのである。

ショートやめさせてください

めったに怒りの感情を表に出さない田中さんの顔が一瞬歪んだ

しかし、田中さんはすぐに表情を戻して静かに言った。

ショートを守る事から逃げるな。

足も速くない、肩も強くない、バッティングはひどい

そんな人並以下な自分が野球選手としてよりレベルの高いステージで生き残るためにはショートを守るしかない。
正木と田中さんの共通認識だった。恐らく、周りの人たちも理解してくれていたのだと思う。わかんないけど。

正木は思わずその場で号泣してしまった。


このころからだと思う、米内山が正木の泣きマネをし始めたのは。
これ以降よねの泣きマネは今シーズン終わるまでまで続く🥺🥺
(当時を知らないはずの人達なんで正木ってわかるの、、、笑)

マサキの2021奮闘記 
~天国と地獄~

物騒な題名ですよね笑

けどこの試合を言い表すならこの表現以外に思いつかない。

七月の富良野市営で行われた、士別・石狩の二連戦で起きたことである。
まず、最初の士別戦で正木は八回に決勝タイムリーを放ち、その試合で完封勝利した松本さんとともに初めてのヒーローインタビューを受けた。

そもそも公式戦で決勝打を打つ、なんてことが人生初体験だったので非常に興奮した記憶がある。
特にこの時は二塁に代走のリンシューさんがおり、浅い当たりのライト前だったものを好走塁でホームを陥れたという事もあって、嬉しさは倍増だ。


しかし、この次の日の石狩戦で正木がやらかす

ピッチャーが少し打ち込まれていて間延びしているイニングだった。

突然自分の所に打球が飛んで来た

打ってきたのは平山ぱいせんである
(2年間の独立リーグ生活お疲れ様でした!)

「やっべ、足速いし強いボール投げないと」

そんな気持ちが正木を焦らせた

思いっきり地面にボールを叩きつけて暴投してしまった

さらに、次の打者も自分の前に打球が飛んで来たが、すでにネガティヴ全開で切り替えられてない正木はその打球もファンブルする

その後はあまり記憶がない

確か、その場ですぐ交代した気がする

本当に記憶がない笑

記憶があるのは当時練習場として使用していた山部中での記憶である

時間は覚えてない

その試合の後、正木よりも疲れているはずの四方田さんと蟹沢さんに呼ばれて山部中に直行していた

2人はその後1時間以上正木の守備練習に付き合ってくれた

そんな形で、富士急ハイランド並みの急降下を味わう事となった二日間を終えた

けどその後、シーズンが終わるまで強い送球をしっかり相手に投げれた事は無かったと思う

ボール投げるってなんだっけ?笑
っていう状態がずっと続いた

指先にあったはずのボールを投げた時にできるマメが無くなっていた

ボールを投げれない焦りと苛立ち
それでも試合が続く現実
試合に出れば悪送球を繰り返し、送球の不安から捕球のミスも出る

ネガティヴから来る最悪の悪循環だった

イップスだろそれ

何度も言われたが、それだけは否定した
それにはある理由がある。


正木はボールを投げる事が苦手だ

早いボールは投げれないし、守備につけば暴投もする

暴投ばかりしていた為にイップスと言われる事も高校の時からだった

ただ、高校時代のコーチの方に言われた言葉のおかげで自分の送球難に今も向き合えている

「イップスは元から投げる感覚を持ってる人しかならないからお前はならない」

「下手くそなだけだから練習しろ」

めちゃくちゃ辛辣(笑)だが正木はすごく納得したし、救われた

ただの技術不足なら練習すればなんとかなる。
そう思えたからだ

送球が苦手な方にオススメの考え方である笑

このコーチのすごい所はその後、毎日のように送球練習に付き合ってくれた
左投げで130キロ後半を投げるピッチャーだった方なので、現役時代に行っていた練習やアドバイスは的確だった

この方のおかげで人並みには投げれるようになったと思う

だからこそ、この時もオフも関係なく、毎日のように地道な練習を繰り返す事ができた

しかし正木にはさらなる試練が待っている


正木の2021奮闘記
〜人生最大の病み期到来〜

それは、リーグ最終戦にやって来た

厳密にいうと、コロナでリーグ戦が中断してそのまま再開できずに終わってしまった為に結果的にその試合が最終戦になってしまった

しかし、その試合でもいつも通りやらかす

多分人って嫌な記憶消そうとするんですね笑
この試合もあんまり記憶無いんですよ

ただ覚えてるのは、打球処理のエラー2つ?
くらいと記録に残らない連携のミス2つ?

くらいしてる

リーグ最終戦なのに最初から最後まで記憶がない笑

ただ覚えているのはその場で悪い方向に開き直って腐った態度をとった事

それでめちゃ怒られたけど、正直あの時は右から左に聞き流してたから何言われてたか覚えてない

多分この時すでに心が折れていて、そうしなきゃやってられなかったんだろう

弱い奴の自分の守り方ですよねー笑

当時、先輩たちには本当に申し訳ない態度を取ってしまった

ただ、問題は次の日に起きた

オフの日の朝は少し明るい気分で目覚めるのになんか気が乗らない
今までに感じたことのない気分だった

仕事も集中できず、途中で寮に帰らされた

部屋に戻った途端に涙が溢れて来た。
そして、それを自主練を誘いに部屋を訪れた
山本かい(かいだったはず笑)が目撃した

そこで少し気が落ち着き、その場で当時コーチ兼選手の相談役だった植田さんにLINEした

ブルーリッジも野球も辞めたいです

少しすると植田さんが寮に来て話を聞いてくれた、この時この人がいなかったらきっと正木は本当にこのまま辞めていたと思う

話が終わると今度は寮の一階にある事務所にいた田中さんが部屋に来た

練習行くぞ、グラウンド来い

正木はこの時、初めて田中さんの言葉を無視した。最初で最後だ。

程なくして巻き込まれた山本かいが部屋に来て、「正木さん連れてグラウンド来いって言われました」いきましょ

無視しようと思ったが後輩への申し訳無さと2割と、頑固な田中さんの事だからまじでグラウンドでずっと待ってるな。と言う気持ち8割で重い腰を上げた

最初は全く気乗りしなかったが、いつも通り練習していると自然と気持ちが晴れて来る感覚があった

やっぱり野球好きなんだな。と再確認した瞬間だった。きっと田中さんにはこれがわかっていたのだろう

その日の夜には蟹沢さんと松本さん、その他数名も様子を見に来てくれた。恐らく植田さんから話を聞いたのだろう。

申し訳無さしかなかったが、チームの優しさに改めて触れた出来事だった

その後の約1か月は仕事を辞めて、練習と自分の時間を確保する事に努めていた

この時期はずっと奥村さんといた気がする
朝から一緒に練習して、終わった後は温泉に行ったり美味しいものを食べたりしていた

この時間は自分の心をとても軽くしてくれた
無理やり入れられたサウナにハマってしまい、それから通うことになった

奥村車では、毎回奥村さんのめちゃでかワイヤレススピーカーを車に持ち込んで音楽をかけるのだが、寮に着く直前の最後の一曲は

士別サムライブレイズに所属していた飯野選手の登場曲だった funny bunny を流すのがお決まりだった笑

四方田さんもしょっちゅうご飯やお風呂に連れ出してくれた
前々から試合前やオフの日に整骨院に一緒に行ったりしていた

奥村さんと四方田さんの助手席にはしょっちゅう乗っていたし、ノックもたくさん打ってもらった

そして、リンシューさんとは今後の人生設計について沢山話した

お互い現役大学生だった事もあり、富良野の独立リーガーの会話というより東京のスタバにいる大学生の会話に近かったと思う笑


改めて、色々な人のお陰で乗り切れたシーズンだったと思う

人生で初めてワンシーズン通して試合に出続ける事で辛い事も嬉しい事もたくさん経験した

そんなシーズンだった


あざました!

長くなっちゃった、、、
今まであんまり長くしないようにと思ってたのに、、、

まぁ、人間は嫌な記憶は忘れてしまう

って事ですね笑

中々うまくいかない事が多かったけど
(まぁ野球でうまくいったことないけど😎)

人生で初めて試合に出続ける経験をしました

試合に出る喜びもしんどさも十二分に知る事ができたシーズンでした

ダラダラ書いてもしょうがないのでこの辺で終わりにしときます笑

って事で

人生で初めてレギュラーになった独立リーガーのお話 〜続・富良野ブルーリッジ編〜

以上になります!

しばらくはnoteよりも大学のレポートを頑張ります笑

長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!!


感想、ご意見お待ちしております🫡
ばいばーい👋





















いいなと思ったら応援しよう!