ぷかぷか
「タバコ行きませんか?」
「うん、いくか!」
「すっぴんですけどいいすか?」
「ええんやない」
「ジャージっすけどいいすか?」
「うん」
「今から家出るんで15分かかりますけど…」
「わかった。じゃ15分後に屋上に居てるわ」
無断欠勤の彼女から電話があった。
刑務所みたいな壁に覆われた屋上、
景観もへったくれもない。
ギーっと扉が開く。
「ほんまにすっぴんやな」
「凄まじくすっぴんです!」
猛ダッシュで準備したであろう
ジャージは毛玉だらけ…。
「私のこと理解できないですよね?」
「そうやな…できひんな」
「ですよね…」
「まぁ理解しようとはしてるよ。
でも嘘ついて、わかるよ君の気持ちとか言うてしもたらまた休んでまうやろ?」
「… どうすかね、まぁそうすかね」
微かに見える空は青…と言いたいとこだけど
曇りたいだけ曇っとんな。
そんくらいが丁度いい。
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