見出し画像

観葉植物は土選びから。百均の植物をそのまま育ててはいけない理由

百均で見かけた植物。なんとなく手に取ってみて、かわいい。
手頃な鉢も一緒に買って、窓辺に置いて育ててみる。
でも、一週間ほどして葉っぱが張りを失って、
一ヶ月した頃には葉が落ち出して、
慌てて外に出してしばらくしたら枯れてしまった。

こんな人は多いんではないでしょうか。

百均の植物のほとんどは買ったままの状態で育てるのは難しいです。
言葉を選ばずに言えば、そのままではほとんど枯れてしまいます。
理由は簡単で、土にあります。

百均の植物の土は、埃っぽくて土の目の細かいものがほとんどです。
土の状態を確認してみると、ポットの形に土が固まっていたり、水が乾かずにぐじょぐじょになっていたりします。
おそらくヤシ繊維などの挿し木用の土が使われているために、乾燥しきって水を吸わないか、水を吸い過ぎて通気性ゼロの状態に陥っています。
こういう状態の土は根が呼吸をできないし、水もうまく吸えないことから生育に良いとは言えないので、どれだけ丁寧に育てたとしても土を替えない限り植物は危うい状態なのです。

植物初心者が植物を育てきれない原因はここにあります。
インテリアショップや百均、ホームセンターで植物を買ってみたものの、育てきれない。土の良し悪しは判断が難しいし、そもそも土に良いも悪いもあるなんて知りようがないのです。
かと言って、そこがせめてホームセンターや園芸店なら植え替えの相談もできますが、百均ではスタッフが困惑するだけなのが目に見えています。
植物初心者の壁は、そう、相談の窓口がとても限られているということです。

さて、そこで初心者の人に向けて、簡単な土の良し悪しの判断基準を書いてみます。

・水がちゃんと染みていくか。

土のなかには渇き切ってしまうと土を弾くようになり、なかなか水分を含んでくれないものがあります。こういう土が多く配合されていると、水がそもそも全然染みていかないといったことが起きます。鉢に水やりをした時に土の上に表面張力みたいに水が張った場合にはこれが起こっています。

この状態の土を使えるようにするには腰水が効果的です。鉢の真ん中ぐらいの高さまでバケツなどに水を張って、そこに鉢を漬けてしまいます。そうすると土は鉢底から水を吸っていき、徐々に土に水が染み込んでいきます。
無理やり土に水を思い出させる、というようなやり方になります。

ただ、最初からこの状態の土であれば、植え替えをしたほうが後のことを考えるといいかもしれません。

・土がちゃんと渇くか

土の排水性はとても大事です。
粒の大きな用土を混ぜて土を作っていれば土壌には適度な隙間が作られて空気が通り、土は乾きやすくなります。乾きやすい土は観葉植物や多肉植物全般に適していて、根腐れや虫の発生を防いでくれます。
(食虫植物など湿度が好きな植物は水もちのいい土を作る場合があります)
春から秋にかけては土が三日以内にしっかり渇いているかを見るようにしましょう。その時期に三日以内に乾かないようであれば乾きにくい土の可能性があります。

・色があるか

見た目にわかりやすいお話です。様々な種類の土を使っていると、土は色づきます。種類が少ないと、土は単色の土色となります。
土にはそれぞれ役割があります。粒の大きい土は排水性や通気性、細かな土は保水性や保肥性、また多孔質(小さな穴がたくさんあいている)土は根腐れを防ぐ役割があります。そういった様々な役割を組み合わせることで植物にとって良い状態ができあがります。
土がカラフルかどうか、というのは見た目だけの話ではなく、土の住処を快適空間にしてあげるための大事な要素というわけです。

今回は土についての話をしてみましたが、用土に関しては私も日々研究と勉強を重ねています。もし、おすすめの土であったり、こだわりの配合があるといったことがございましたが、教えて頂けるとありがたいです。

いいなと思ったら応援しよう!