物理苦手でも気象予報士試験に合格したい!#5 大気力学-2
こんにちは、まさごんです。
気象予報士試験の合格を目指すべく、日々の勉強内容を記録しています。
基本的には前日夜にインプットした内容を、朝一番にnoteにまとめて復習する、というサイクルで学習を回しています。
勉強内容
前回の大気力学-1では、風が吹く仕組みとしてコリオリの力と気圧傾度力についてまとめました。具体的のその力によってどのような風が吹くのかを学習します。
学習ポイント①地衡風
地衡風とは、コリオリの力と気圧傾度力が等しいときに吹く風のことです。例えば天気図で等圧線が直線的にひかれているとき、風の原動力となる気圧傾度力は気圧の高いほうから低いほうに向かって等圧線を横切って働きます。ですので風は気圧の高いほうから低いほうへ向かって吹くはずですが、風速が大きくなるにつれてコリオリの力が働きます。コリオリの力は
2Ω sin Φ Vで表され、風速に比例するのです。風に対して直角右向きにコリオリの力が働くと、風は右向きに曲げられ、等圧線に対して平衡に吹くのです。気圧傾度力=コリオリの力の状態のことを地衡風平衡とよび、この状態に吹く風のことを地衡風といいます。
気圧傾度力とコリオリの力の式を用いると、地衡風は
ーm/ ρ × Δ P / Δn=2mV Ω sin Φ という式になり、地衡風Vは
V=ー1/ 2ρ Ω sin Φ × Δ P / Δnとあらわせます。
この式から、地衡風について3つのことが言えます。
①地衡風は気圧傾度力に比例する。つまり、等圧線が込み合っていることころでは、地衡風は強く吹く
②地衡風は、空気の密度に反比例する。つまり、空気の密度が小さくなる上空ほど地衡風は強く吹く
③地衡風は、距離Δnが同じなら、緯度の正弦(sin Φ)に反比例する。つまり、低緯度地域ほど地衡風は強く、高緯度地域ほど弱くなる
学習ポイント②温度風
温度風は実際に吹いている風ではありません。これは、地衡風の鉛直シアを表したものです。ちなみにシアというのは、2地点間の差という意味です。つまり、地衡風を鉛直(縦方向)にみたときの風速や風向の差を表したものが温度風です。
ある地点の下層と上層にふく地衡風をそれぞれベクトルであらわしたとき、下層のベクトルから上層のベクトルの先に向かいベクトルを引いたものが温度風になります。ベクトルの式にすると、温度風ベクトル=上層の地衡風ベクトルー下層の地衡風ベクトルとなります。下層の地衡風と上層の地衡風の風向や風速の違いが大きくなると、温度風も大きくなります。
また「温度風の関係」という風の吹き方の法則があります。これは、空気の温度に水平方向の温度差があるために、地衡風が高度とともに強くなることを言います。
まず、同じ質量の空気でも、温度によって体積が変わります。なぜなら、暖かい空気は冷たい空気に比べて軽いからです。つまり、暖かい空気で冷たい空気と同じ重さのになろうとしたら、その分体積を大きくしなければいけません。2つの等圧面の高度差のことを「層厚」というのですが、層厚は温度に比例するため、暖かい空気の層厚は大きく、冷たい空気の層厚は小さくなります。すると、例えばおなじ700hPaの等圧面で見たとき、層厚の高い暖かい空気のほうが高度が高くなっているのです。
この二つの空気の気圧を比べると、暖かい空気のほうが気圧が高く、冷たい空気は気圧が低くなります。気圧差があるということは気圧傾度力が働き、コリオリの力も働き、地衡風が吹きます。層厚の差は高度が高くなるにつれて大きくなるので、地衡風も高度が高くなると大きくなるのです。
気づいたこと
内容が重すぎておなかがいっぱいです。
でも基礎となる気圧傾度力とコリオリの力について原理からしっかり学べば、今日弁勉強した地衡風、温度風はそれを利用しているだけなので納得度は高いです。これを実技試験でどう使うのか、、、計算式を入力したくせに、実際の問題に計算式が出るとおびえるまさごんです。
今日も1日、元気を忘れずに過ごします。
ありがとうございました。