種の話②〜日本国内から種が無くなっている❓〜自給自足カレッジ第10回座学③〜自給自足カレッジ133
今年3月にひっそりと広島県ジーンバンクが広島県の判断により閉鎖されました。
18600種類もの作物の種を保存維持管理してきた貴重な組織が、大きな話題を呼ぶこともなく無くなってしまっています。
一部は国のジーンバンクや研究機関等に種が移管されるようですが、12000種の種は廃棄処分されたようです。
300万円の維持管理費を払いたくない広島県の判断だとの事です。
これらの18600種類の種は全てパテント等がついていない昔から代々各地で受け継がれてきた固定種や伝統種になります。県の営農指導員のOBの方々の過去30年以上に渡る努力のお陰で集められたと言われるもので、この広島のジーンバンクのお陰で、広島市の観音ねぎや笹木三月子(ささきさんがつこ)大根などの普及、福山市の青大きゅうりなどの復活がなされたようです。
今、全国の農家が使っている種の8割方のものは、上記の固定種や伝統種というものではなくて、F1種と言われているもので、農家が種取りが出来ないようになっていて、毎年買わなければならない種です。
昔の農家は、自分で育てた穀物や野菜等から、自分で種を取って、またそれを使うという循環の中でサスティナブルな生き方をしていましたが、今はそれが分断された状態になっています。
また、このF1種はかなりのものが雄性不稔になっているという特徴があります。
雄性不稔とは、オシベ出来ない種にないっている事を言います。今の農家は、形が良くて、速成出来る野菜をモノカルチャー(単一栽培)で作っています。それには海外から輸入された雄性不稔のF1種が良いと営農指導員や農協等から言われて、見た目は綺麗で速成出来る栄養価のない(ほうれん草の栄養価は昔の10分の1等)野菜を作っています。
この為、今では種の国内自給率は8%程度だと言われており、カロリーベースで言われる38%の自給率よりも、実態はかなり低い状況にあります。
野口種苗研究所の野口勲氏は、この種の問題に警鐘を鳴らしています。
欧州では、オシベのない物ばかり農家が作るようになり、その影響かどうかは判然としないようですが、ミツバチがその雄性不稔の影響からか激減しており、人類もミツバチと同じく運命を辿るのではないかという仮説を唱えられています。
実際、人間の男子の精子の数は半減し、その運動能力も減っているという研究も出てきています。
種の問題は、このF1種の問題だとだけでなく、遺伝子組み換えやゲノム編集といった問題等もあり、多岐に渡る問題となっています。
上記の野口勲氏は、家庭菜園こそが命の永続性を担保し、真の意味での健康的な生活の基盤となると話されています。これからの時代は、自分や家族の健康の為にも、地球環境の為にも、無農薬でお米や野菜を作って自給自足するのが理想的な生活スタイルだろうと思います。
自給自足カレッジでは、一日8時間のうち1/4の2時間程度を農作業に充てて安全で健康的なお米や野菜等を自ら育てるというクォーターファーマーというライフスタイルが広がっていくようにしたいと思っています。自然栽培で自分で種取りしながらの野菜作りに興味が出たという方は、良かったら自給自足カレッジの無料体験にご参加ください。
自給自足カレッジについては、下記のYouTube動画 をご参照ください。新しい人生の可能性が感じられるかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=N66HzZV7Td0
無料体験については、お盆過ぎでも、毎月第一第三週の週末(土曜日曜)に開催されています。
次回以降の日程は、下記の通りです。
9月・・・ 16日(土)・17日(日)
10月・・・7日(土)・8日(日)・21日(土)・22日(日)
11月・・・4日(土)・5日(日)・18日(土)・19日(日)
無料体験会等について詳しくは、下記のホームページをご覧ください。
https://self-sufficient-life.jp
自給自足カレッジ
小柴正浩