種の話③〜種苗法改正で農民の権利であった種取りが自由に出来なくなった日本〜自給自足カレッジ第12回座学①〜自給自足カレッジ134
写真に写っているのは、自給自足カレッジのメインの講師を勤めて頂いている村上眞平さんが、2020年11月に参議院に参考人として、当時の種苗法改正案について、農業者の立場を代弁する形で話しをしているところです。
日本で唯一有機農業を教えている農業高校を運営している全国愛農会の会長及び家族経営で農林水産業を行っている第一次産業従事者の団体=家族農林漁業プラットフォーム•ジャパンの代表の立場で、参考人として参議院の農林部会で、種苗法改正案への反対意見を述べています。
この種苗法改正法案は、この眞平さんの参議院での反対スピーチの1か月後の2020年12月に成立しています。
しかし、この法案は、その2年前の2018年11月に、国連で大多数の国の賛成で採択された「小農の権利宣言」の趣旨に全く逆行するもので、過去1万年以上続けてきている人類の農業の歴史の流れに棹さすものでした。
実際、日本は国連のこの宣言採択については棄権票を投じており、反対票を投じたアメリカに追随した形になっています。
この「小農の権利宣言」では、
•自家採種を行う権利、手頃な価格で種子を手に入れる権利(十九条)
という条文があり、これに対して、改正種苗法では、大企業が売っている種(登録交配種やF1種、遺伝子組み換え種やゲノム編集種)にパテント(特許権)を認めて、その種から種取りをする権利を農民に認めない、内容になっています。
人類史の中で1万年程度続けられてきた農業において、50年ほど前までは、100%の農家が種取りをしてきています。
しかし、50年ほど前に開発されたF1種という種取りが難しい種や、昨今売られるようになった遺伝子組み換え種は、今や日本ではデファクト化していて、日本の農家の大多数は、農協や種苗会社から種を買うようになり、ほとんどの農家が、種取り自体をやらなくなっており、世界中の農家が賛同した「小農の権利宣言」にも、関心を示しませんでした。
日本のスーパーで売っている野菜の大半は、このF1種で作られている野菜で、このF1種の大半は、「雄性不稔」というものを使って作られています。
雄性不稔の種から作られた野菜を毎日食べる事の危険性について書いているブログは、ネット上で散見されます。
もちろん、下記のようにF1種や雄性不稔を擁護する意見も多く見受けられます。
戦後50年ですっかり変わってしまった農業の在り方を、種という側面から見ても、色々と考えないといけない状況のように思えます。
経済性や効率性を重視するのか❓
食の安全性や自分の健康を守るのか❓
自給自足カレッジの先週末の講義では、冒頭出てきた講師の村上眞平さんから、F1種でなく、伝統種、固定種といった昔からある種から野菜等を育てて、種取りを自ら行う方法を学んでいます。
自給自足カレッジでは、毎回無料体験会を開いていますので、ご興味のある方は、是非ご参加ください。
自給自足カレッジについては、下記のYouTube動画 をご参照ください。新しい人生の可能性が感じられるかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=N66HzZV7Td0
無料体験については、毎月第一第三週の週末(土曜日曜)に開催されています。
次回以降の日程は、下記の通りです。
10月・・・7日(土)・8日(日)・21日(土)・22日(日)
11月・・・4日(土)・5日(日)・18日(土)・19日(日)
無料体験会等について詳しくは、下記のホームページをご覧ください。
https://self-sufficient-life.jp
自給自足カレッジ
小柴正浩
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