自給自足カレッジ37
今日は、またアランナ•コリン著の「あなたの体は9割が細菌」から引用しつつ、様々な自己免疫疾患等の現代病について書いてみたいと思います。
19世紀から20世紀にかけて、人間の健康向上に大きく寄与した4つのイノベーションによって、人類の平均与命は倍になりました。予防接種、抗生物質、水質浄化、医療現場での衛生習慣の主に4つの発明によって、昔は死因のかなりの部分を占めていた感染症の発生には脅かされる事はなくなりました。その代わりに、それまでなかった様な病態が、過去60年間で次々と出てきて、これらをアランナ•コリン氏は、「21世紀病」として本の中で取り上げています。
その21世紀病については下記の様に描写しています。
「春になるとあなたの娘は花粉症でくしゃみをしながら目を真っ赤にしていないだろうか。義理の妹が1型糖尿病で、1日数回インスリン注射を自分で打っていないだろうか。あなたの妻の叔母は多発性硬化症で車椅子のまま一生を終えていて、同じ病気になった妻もそうなる事を恐れていないだろうか。かかりつけの歯医者の息子が自閉症で、しょっちゅう大声をあげて体を揺らし、アイコンタクトをしようとしないという話を聞いていないだろうか。母親が不安で不安で買い物にも行けないと言っていないだろうか。息子がアトピー性皮膚炎で、あなたはそれを悪化させずにすむ洗剤を探し回っていないだろうか。従兄弟は小麦を食べると下痢になるからと言って会食に参加するのを躊躇っているかもしれない。隣人はたまたまナッツを口にして、エビペン(アナフィラキシー補助治療薬)を探しているうちに意識を失った事があるかもしれない。そしてあなた自身も、美容雑誌や医者が言うように体重を減らそうとら思いながら出来ずにいるかもしれない。アレルギー、自己免疫疾患、消化器トラブル、心の病気、そして肥満は、いまや「ふつう」だ。」
なぜ、昔は「ふつう」でなかったのに、今は「ふつう」になってしまったのか❓先進国なら人口のほぼ半数が何らかのアレルギーを持っていて花粉やほこり、ペットの毛、牛乳、タマゴ、ナッツなどは何処にでもある平凡なものなのに、免疫系から敵と見做されて、攻撃されてしまう。喘息を持っている人の比率は、この100年で数十倍になり、1型糖尿病は19世紀にはほとんどなかったのに、欧米では今や250人に1人がなっている。1940年代まではあまりいなかったのにアメリカ人の過体重または肥満の割合は64%。自閉症は、1940年代にはあまりに希少で病名さえついていなかったのに今では「ふつう」にいて、この20年でも倍になっている。この21世紀病は、欧米から新興国に広がり、富裕国で横ばいに達すると中所得国に広がり始めている。しかし、最富裕国の最富裕層はこの流行に飲み込まれずに済んでいる。
ここまで分かっている事は、21世紀病は腸で起こる事が多く、免疫系と関係している。つぎに、21世紀病は子供や10代、20代などの若い世代が狙い撃ちされ、男性より免疫系が強い女性の方がなりやすい。そしてこれらの病気は欧米で始まり新興国や途上国でも近代化に伴って増えている。そもそもの始まりは1940年代にある。
なにが原因なのか❓
著者は、もう一つの臓器と言っても良いマイクロバイオータ(細菌叢)が現代生活を「ふつう」に送るとリスクに晒される、と書いている。
薬としてだけでなく畜産業で使われる抗生物質、抗菌剤、消毒薬、農薬、添加物、石鹸やシャンプー、粉ミルク等によってマイクロバイオータを痛めつけ、加工食品頼りの食生活で食物繊維の接種不足となり、マイクロバイオータの食べ物を枯渇させる。農薬漬けの野菜の栄養価はこの50年で数分の1になっている。
私ももう15年以上石鹸とシャンプーは使わない生活をし、添加物や化学物質だらけの加工食品は極力取らず、出来れば無農薬野菜を多く取る様に心がけています。健康に生きたいのであれば、自分と共生関係にあるマイクロバイオータを喜ばせる生き方をする必要があると思っています。
自給自足カレッジでは、健康な野菜やお米を無農薬無肥料で自ら育てる事が学べます。
ご興味があれば、ホームページを覗いてみてください。
https://self-sufficient-life.jp
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自給自足カレッジ
小柴正浩