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自給自足カレッジ⑨

もう投稿も9回目になりましたが、今日は、多様性と共生という事について書いてみたいと思います。
2000年頃にヒトゲノム•ブームがありましたが、人間のDNAの解析を進める中で一体人間は何種類のDNAを持っているのかを解明する競争がグローバルに行われていました。研究者の間では、これまで解析がされていたネズミや稲といった動植物の遺伝子数よりも当然人間のDNAの数は相当多いはずだというGuess Gameも流行っていたと言います。
結局、解明されてみると、人間の遺伝子数は、イネの半分程度で、ネズミよりも2〜3割少ないという結果に終わりました。
北から南まで寒暖差を乗り越え、様々な環境の中で生きている人間の遺伝子が何故環境を選んで生きているネズミや稲の遺伝子数よりも少なくて済んでいるのか、という疑問が研究者の間でこの20年議論されてきていますが、そこには、細菌やウィルスとの共生関係と、それら細菌やウィルスの多様性が、その疑問に答える鍵になっているようです。
人間が持っている腸内細菌や皮膚等の上にいる常在菌のポートフォリオは、人によっても地域によっても異なります。地産地消が良いという事は、昔から言われてきていますが、その土地で作られたものを食べるのが健康に良いという意味で語られる事が多いのですが、実は自分が住んでいる土地で取れた物を食べる事で、その土地の持っている細菌やウィルスも同時に食べていて、当然皮膚でも常時常在菌と共生関係を結んでいます。
この腸内細菌や常在菌等のポートフォリオを土地土地で入れ替える事によって人間は環境に適応してきているというのが、この20年で分ってきた事で、人間が健康を維持する為には、その土地に合った多様性を持つ腸内細菌や常在菌を保持している事が非常に大事だという事が、最近になって分かってきたようです。
私は、もうかれこれ15年程度石鹸もシャンプーも使ってないのですが、これは昔皮膚を研究している大学教授が書いた本を読んだ時に、「お湯がいつでも使える日本人にとっては、石鹸やシャンプーは百害あって一利なし」と書いてあって、アトピーもそういう習慣からきている事が多いとあったので早速私も試したら、それ以来一日も石鹸やシャンプーを使ってなくても皮膚にも何の問題もなくきています。芸能人でも、福山雅治さんやタモリさんが石鹸やシャンプーを使わない事は有名ですが、皮膚が人間の一番の外の環境との接点で、石鹸やシャンプーがない太古の時代から、人間は皮膚で常在菌と共生関係を結んできていて、その関係性で体を外敵から守っているという事は、あまり知られていません。菌に皮脂という食べ物を提供して、代わりにその常在菌達が人間の皮膚を守る為の分泌物を出す等レシプロ的に共生していて、未知のウィルスや菌からの攻撃を守ってくれているのです。
何故、このような大事な常在菌を石鹸やシャンプーで洗い流さないといけないのか❓
地球環境にも良くない石鹸やシャンプーは、特別な時を除いて使わない方が良いと、私も自らの経験からいう事が出来ます。
自給自足カレッジでは、農薬を使わない農法を教える予定ですが、その事については、植物の菌との共生関係から次回以降で説明したいと思います。

自給自足カレッジについてご興味のある方は、下記のURLから我々のホームページを覗いてみてください。

https://self-sufficient-life.jp

また、自給自足カレッジのオープンイベントとして、3月4日土曜日と3月19日日曜日にオープンカレッジを、三重県多気町のVISONで行いますので、ご興味のある方は、上記ホームページからお申し込みください。

自給自足カレッジ
小柴正浩

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