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Tさんとの出会い

 2019年3月、その人(以下、Tさん)は、温かく私たち親子を迎え入れてくれました。
自然楽校を立ち上げる前に、気になったフィールドがあり、我が子と一緒に下見をしに行った場所が、「ボーイスカウト宮崎県連盟キャンプ場」でした。その時が、最初の出会いでした。

最初の出会い

 どんな会話をしたかは覚えていませんが、我が子と一緒に遊んでくれ、温かい眼差しを送ってくださったことが今でも強く印象に残っています。
その後も、保育園のネイチャーアクション活動(木育活動)で何度かお会いする機会がありました。
建築のお仕事をされていたということをお聞きし、その器用さは職人技でした。保育園の試みで、園庭に置く木のお家を作ろうということで、先生・保護者も一緒になって作ったことがあります。その家の設計や材料の加工をしたのがTさんでした。私は、一緒に作る過程で、その職人の技に魅了されました。
その後、コロナになり、会う機会がなくなってしまいました。久しぶりに会ったのは、一昨年のことでした。当時、Tさんは、病気を患っておられたのですが、こどもたちの前では、元気に振舞う姿が印象的でした。最初にTさんと出会った時に感じた温かさは健在でした。
私は、この時が、Tさんとの最後の別れになりました。

令和6年3月29日(金)、年長クラスの次女にとって、最後のネイチャーアクションがありました。この日は、写真立てを作ることになっていました。ネイチャーアクションのリーダーや保育園の先生の計らいで、その写真立ての材料は、生前、Tさんが準備していたモノでした。
思い思いにつくる子どもたち。あ~でもない、こ~でもないと言いながら作る子どもたち。私も一緒に、その木に触れてみると、Tさんの温かさが伝わってくるようでした。

写真立て作成中の次女

Tさんが残してくれた”温かさ”を大事に、次の世代に渡していきます。
Tさん、ありがとうございました。

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