子育て 泥くさく Part3
なないろ自然楽校は、諫早市人材育成コーチの池田尚氏(以下、コーチ)を田野町にお招きし、「ここにおってえぇぞ!子育てワークショップ」を開催しました。
参加者は、子育て中のママやパパ、教員の方や児童クラブの職員の方、地域おこし協力隊の方など幅広いジャンルの方々の参加がありました。
テーマは、「今ここ~かかわりの中でつながりが見えてくる~」
こどもとの関わりや、大人の先入観、大人同士のかかわりについて、マジックや体を使ったワークを通して、体験的な学びを深めていきました。
ワークショップの備忘録として、ここに残していきたいと思います。
安全について・リスクテイク
コーチが、「ヘレンケラーさんは、この世に安全はないと言っていた」と教えてくれました。私も調べてみたら、ヘレンケラーさんが残した言葉の中に、安全について述べた言葉がありました。
『安全とは思いこみにすぎない場合が多いのです。現実には安全というものは存在せず、子供たちも、誰一人として安全とは言えません。危険を避けるのも、危険に身をさらすのと同じくらい危険なのです。人生は危険に満ちた冒険か、もしくは無か、そのどちらかを選ぶ以外にはありません。』
安全なんてない。冒険を取るか、無かどちらかを取らないといけない。なるほど、だから、リスクマネジメントではなく、リスクテイクなのか。
養老孟司さんも危機管理について、同じようなことを言っていました。
「管理できないから危機っていうんじゃないですか?昔の人は、なんて言ってたか。”覚悟してます”と言っていた。」
Part1でも触れましたが、コーチは断言します。
「俺はお前を守れん。だから、お前がお前を守れるようになってくれ。」
コーチと食事をしたときに質問をされました。
「マサ(私)はなんで、創作活動や野外炊飯といった体験活動を子どもたちにするんだ??」
私は、すぐに答えられませんでした。
このコーチが断言した言葉が、一つの答えだと思います。
私は、コロナ禍でアウトドアブームが起き、キャンプ場に行けば、おしゃれなキャンプをしている家族をたくさん見ますが、家族によっては、こどもはゲームをして、親がテントを張っている姿を見ることがあります。雰囲気で体験はしているが、本当に本質なところを体験できているのかは疑問でした。この言葉は、私の疑問を解決する視点になりそうです。
ーやったことないことをやってみるー
ーできなかったことができるようになる-
ー好きじゃなかったものが好きになる-
この体験をしたこどもたちの未来は、可能性と好きで溢れることになります。
体験を、コンビニエンスするのではなく、ゆるやかに時間をかけてプロセスを楽しめるといいですね。
この逆は、無理と嫌いの未来です。前者を大切にしていく大人が増えていってほしいなと思います。
コーチは言います。「(嫌いなものが)いつか好きになる」は、「平和」につながると。私はこの言葉を聞いて、社会における人間関係の問題や世界で起こっている戦争と重ねて考えると納得するところがあります。私も大事にしながら実践していきたいと思います。
「作ったら壊れるやん。どっちかというと生まれるやな。」
今回のワークショップのテーマは、「今ここ~かかわりの中でつながりが見えてくる~」です。
コーチは、「つながるって、綺麗な言葉だけど、嘘っぽくないか?いろんなところで、つながりをつくるとか言うが、つくったら壊れるやん?中学生、高校生は、友達を”作る”とはあまり言わない。友達に”なる”が自然やと思う。」
”なる”を、パソコンで打つと、”生(な)る”が出てきました。生まれるというのは、なんだか自然の原則に沿っているなと感じます。
逆に、作為的に作ったものは、すぐに壊れるか、いつか壊れます。つくるとしても、「創る」がいいなと思います。みんなであーでもないこーでないと試行錯誤しながら創るプロセスが、何かを生むことになると思います。
コーチは、一年前も、今回も、私に「マサは、綺麗すぎる!」と言います。
その意味が少しわかったように思います。今回、私は主催者として、3日間コーチと一緒にいました。コーチと関わる中で、コーチが話す言葉の端々に愛とエネルギーを感じました。何かの子育て本やテレビの情報に囚われて、作為的に、綺麗に、子育てをしようとするのではなく、日々の暮らしの中で、目の前のこどもが教えてくれる。一緒に創っていく。隠さず素直に、「もっと泥くさくていいよな?」と思えました。
「父ちゃん 子育て 泥くさく」
今回のコーチから学びで、自分が出した答えです。これを実践していきます。
「世界の母ちゃんが笑顔になるために、父ちゃんができる”事”」
「父ちゃん 子育て 泥くさく」
最後は、笑いあり、涙ありで、温かい空間が生まれたように思えます。
今回、コーチには遠く長崎から来ていただき、貴重な時間をいただきました。コーチ、本当にありがとうございました。
参加者の皆さんもご参加いただき、このご縁に感謝です。ありがとうございました。ではでは、また・・・
おせっかいおじさん ぷーさん