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オランダの挑戦から学ぶこと

毎月第1日曜日の朝一はモリゼミのオープンレクチャーの日。本日取り上げるのはオランダで、テーマは「気候変動との付き合い方」ということで、気候変動を学び、活動もしてきた身としては非常に興味を惹かれる内容でした。

オランダの取り組みの本気度

特にオランダは干拓によって国土を拡大してきた国ですが、現在でも国土の30%は海面より低い国。もともと高潮や洪水に悩まされてきたものなので、テーマにあるような気候変動にはとりわけ関心が高いということは何となく想像がつきました。今回のレクチャーの中でも様々な事例に言及されていましたが、どうやらすでに「Floating Farm Holding BV」という『浮かぶ農場』まで建設されているそうです。浮かぶ建築が進められていることは知っていましたが、これだけ「適応策」にリアルに取り組んでいるというのは、その本気度が伝わってきます

オランダの精神

元々オランダはを表す言葉に「世界は神が作ったが、オランダはオランダ人が作った」という言葉あるそうです。干拓が国の礎にあるオランダにとって、それは文字通り自分たちの祖先が、自ら議論して、自分たちで国土を拡大してきた歴史に他なりません。「水の管理」が生きていくにあたってのっぴきならぬ大テーマであったわけです。そのような国おいては水の管理委員会「dijkgraaf(ダイクラーフ)」に大きな権限があり、人を集める強い権限があったということです。また、堤防の保全は死活問題であるため、色々な人と協働しないとできない作業である、住民が階層の関係なく、話し合いが行われていた。つまり、当時は王政であったにもかかわらず、早い段階から今でいうオープンイノベーションが機能し、対話が生まれていたということで非常に興味深いです。

ここから、ワークシェアリングなど社会や経済のオランダから生まれている仕組みは「ポルダー(干拓地)モデルと呼ばれているとのこと。

国を挙げて向き合うべき課題からそのようなモデルの名がついているのは、想像ですがオランダ人の精神性や規範を理解するうえで非常に重要なのだと感じます。

オランダから日本を顧みて

オランダの諸々の取り組みを見てみて感じるのは以下の点。

実験にとどめずいかに社会に定着させることができるのか
②意識高い系だけではなく、ごく普通の市民に根付く、生活の一部になる
③単一課題の解決だけではなく、エコシステム全体を作るための課題解決
親も子どもも一緒に学び、本格的かつ楽しく、広く伝播してく工夫

気候変動のという今回のテーマを見てもまさに現役世代というよりは、将来世代に対してより良いオランダ、より良い地球を残していけるか、そこに真摯に向き合うと、ただチャレンジするだけではなく、確実に残していけるものが必要になります。

翻って日本ではそのように何かを残していけるように取り組めているのか?個々の挑戦の芽を摘まず成果をしっかり残していくことができるのか、そのような社会のエコシステムとは一体どのようなものなのか。と考えてしまいました。




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