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レゴ®シリアスプレイ®で全員の共有モデルを作る理由。

こんにちは。ここのところ出張続きで疲れがピークに達しようとしています。それでも待ってくれている方がいると思うと、頑張ろうという気持ちになりますよね。


心には理性ではわからない理屈がある。

レゴ®シリアスプレイ®にはAT1〜AT7までの7つのアプリケーションがあります。すべてのフェーズにおいて仲間の話に耳を傾けるというのは大事なのですが、そのなかでももっとも重要な場面が、全員の作品の大事な部分をもとに全員でひとつの作品を作り出すアプリケーションだと思っています。

先ほどの「耳を傾ける」。まさに聞くから聴くへのチェンジ。このnoteでも再三再四語ってきた7つの習慣における第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」です。この第5の習慣の冒頭に書かれている「心には理性ではわからない理屈がある(パスカル)」が、なんだかとても心に響きますよね。

第5の習慣の共感は以下のnoteで。

ワークショップで見えてくるもの。

さて、ワークショップをおこなっていると見えてくるものがよくあります。その行動をスティーブン・R・コヴィー博士もこう指摘しているのです。

私たちはたいていまず自分を理解してもらおうとする。ほとんどの人は、相手の話を聴くときも、理解しようとして聴いているわけではない。次に自分が何を話そうか考えながら聞いている。話しているか、話す準備をしているかのどちらかなのである。

スティーブン・R・コヴィー「7つの習慣:第5の習慣」共感による傾聴 より

レゴ®シリアスプレイ®では順番に説明していくわけですが、上記のとおり、仲間の話よりもまず、自分がどう話そうかと作品と向き合ってしまうこともあります。その際には「仲間の作品に集中しましょう」とファシリテーターが声をかけていきますが、しかしながら心が他者の作品に向いていかない。

どうしてこういうことが起こるのかというと上手く説明することが是とされているから。だからレゴ®シリアスプレイ®では心のままに作品を説明してほしいと思うし、何度も言ってきているとおり作品や説明の良し悪しではなく、自分の手と脳が作り出した作品と正直に向き合うことが重要なのです。

セレンディピティ。

そこで前述のパスカルの言葉「心には理性ではわからない理屈がある」が活きてくるわけですね。理性だけですべてが片付くほど簡単な世の中ではなくなってきているのです。これは小手先のテクニックだけではどうしようもない。まさしく人間が持っている感性なのでしょう。個人的にそう思います。

気づき、驚き、感動。こういった本能と対峙する機会がこの先多くなっていきます。そういう意味ではレゴ®シリアスプレイ®とはVUCA時代の縮図なのですよね。一寸先に訪れる偶発的な出来事から自分自身の内省を促していく。心のなかにある何かと対話する。そこにセレンディピティは存在する。

思いもしなかった感覚とは。

やはり、仲間が話しているときは、仲間の言葉を正しく理解していくことが重要で、傾聴によって得られた情報が、必ずや共有モデルを作る際の礎になっていくものだと思います。理性であらかじめ導き出した自分の言葉よりも瞬間瞬間に作品が語りだす言葉の偶発性に期待してみるのもひとつです。

実際、認定ファシリテータートレーニングでは12人の作品と名前を記憶するところから始めます。そうやって出来上がった全員の共有モデルは最高のストーリーと感動を提供してくれました。今でも共有モデルを組み上げた手の感触を忘れることはないです。思いもしなかった、とはそういう感覚です。

最高の共有モデル

最後に。

実際、この第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」は、どちらかというと、今回書いたような「考えるな、感じろ」的な要素がガッツリと含まれているわけではありません。これはこのnoteらしくなかば強引に結びつけた産物に過ぎず、多少なりとも混乱をさせてしまっていたらすみません。


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