教育実習日誌の書き方
こんにちは。大学で教育心理学を教えているえんたです。現任校では,心理学系講義の他に,中学校の国語教師になる課程(教職課程)を担当しています。
今回は,教育実習日誌の書き方についてお伝えします。大学で学生指導のために作成した資料も公開します。個人使用の範囲内で,ご自由にご利用ください。
さて,教師になるためには3〜4週間教育実習にいく必要があります。この実習先で毎日使うのが,教育実習日誌(教育実習ノートという呼び名の場合も)です。使用頻度がとても高い教育実習日誌ですが,どのように書くのかについては,個人の判断に任されているのが実情のようです。
教育実習日誌の目的
そもそも,教育実習日誌を書く目的はなんでしょうか?
目的は,2つあります。
1.教育実習での体験を正確に記録し,ふり返るため
2.実習先の職員・学内教員に自分が実習で体験したことを伝えるため
つまり,教育実習日誌には,目標,目標に基づいて行動した結果,良かった点や改善点等について書くことが求められます。
教育実習日誌に記載する内容
以下に,教育実習日誌に書く必要があるものを列記します。
教育実習に行く学生は,「上記の内容をふまえて書いてください。」
こう言うのは簡単ですが,これがなかなか難しい。実際に学生にも指導をしていますが,指示するだけでは、学生は四苦八苦していました。そのため,今回の資料を作りました。最後に資料をダウンロードできるようにしてあります。個人使用の範囲内でご利用下さい。
実習日誌の悪い書き方と良い書き方
みなさん,以下の実習日誌の書き方を見比べてみてください。以下は《悪い例》です。
《悪い例》はどこが悪い?
★非常にあいまい。かつ、主観的な表現となっています。
● 「朝何時に起きました。」「何々をしました。楽しかったです。」「勉強になりました。」など、日記のようにならないようにしましょう。
● 指導教員等に読んでいただくことを意識し、丁寧な学で書きましょう。省略語、話し言葉を用いず、昔き言葉で書きましょう。誤字・脱字にも注意すること。分からない場合は、辞書を引いて調べましょう。
修正するとしたらどうする?
★目的・目標に基づいて,具体的に記録しましょう。
● ①どのような目標をもって授業したのか、②どのような点に気を付けて授業したのか、③その結果、生徒の反応はどうだったのか、④生徒の学びはどの程度深まったのか(理解がどの程度進んだのか)、⑤次に向けての改善点は何か、を書きましょう。
★目的・目標に基づいて,具体的に記録されている《良い例》をみてみましょう。
最後に
今回紹介した「『教育実習日誌』の書き方」は一例です。私は,教育心理学の立場,公認心理師を目指す学生指導をしてきた経験から,今回の資料を作成しました。教育実習日誌に何を書くかは,所属大学の方針や実習担当教員の専門分野によっても異なるかもしれません。皆さんの教育実習をより良いものにするためにも,一度,所属大学の実習担当教員にも確認を取ってみてください。教育実習が,皆さんにとってよりよい学びの機会になることを願っています。ファイトです!