ネパール②(ワークショップの作り方)
ネパール①のつづき。(題材は2016年JICA教師海外研修のときのもの。)
3.フォトランゲージ
一つのグループに一枚、異なる写真を配りました。その写真をみて、「気づいたこと」、「考えたこと」などをグループで共有しましょう。
・まずは、見てわかることを声にだして共有しましょう。「ここに○○がある。」「この人こんなことしてる。」など
・次は、想像力を働かして考えてみましょう。
「もしかして、これって○○かな?」
・余裕があったら、ストーリーを作ってみてもいい。「得意の?妄想してみてください。」
写真1
参加者
警備員?みたいな人がおる。
マスク黒い。
電線すごいことになってる。
文字がアルファベットじゃないやつある。
説明
この写真の真ん中には警察官がいて、交通整理をしています。
あれ?信号は??って思うでしょ?
首都のカトマンズには信号を見かけたりしましたが、基本的に昼間は動いていなかったです。ネパールでは、電力が少なくて計画停電で日中電力がない状態でした。
夜に電気使えるようになる。家庭には冷蔵庫とかないみたいですね。
いま、コロナの影響で黒いマスクは結構みかけるけど、あのときはめずらしかったな・・・
電線、すごいよね。これは途上国あるあるかなー
こういうの見たら、「あぁ、途上国に来た!」って気持ちになる。
ネパールでは、ネパール語が使われています。ネパール語はヒンドゥー語と共通した部分が多いそうです。ネパールのあいさつは「ナマステ」。
文字見ても、何書いてるか想像もできひんよね。いわゆる特殊文字って言われるやつです。
このように、写真見せてこっちが勝手に説明するスタイルではなくて、まずは参加者に写真を見てもらって、いろいろ話してもらいます。
自分たちでいろいろ考えて話し合う活動などしたら、それがなんのか知りたくなるでしょうし、より興味を持って聞いてくれると思います。
こっちも「興味あるやろ?知りたいやろ?」って気持ちになって、話しやすくなりますね。
写真2
参加者
団子? お昼ご飯作ってるんちゃうん?
給食つくってる。 外で作業してる。
手袋とかせえへんねや。不衛生。
説明
これはラプシーキャンディーというものを作っている写真です。
ラプシーっていうのは、梅みたいな果物で、それのグミみたいなものを作っています。
ラプシーとはチャンチンモドキの別名らしいです。初めて聞きました。
ここで作ったラプシーキャンディーはもともとこの地域だけで販売されていたそうですが、青年海外協力隊のボランティアの方が販路を広げるサポートをしていて、都市部の市場とかでも売れるようになってきていると聞きました。最近もうかってるって言ってました。
このラプシーキャンディー工場、スズメバチの巣があって。ここで働いてる人、何回も刺されてるらしい・・・
服装について、何も言ってなかったね。ネパールっぽいと思ってんけど。
ネパールでは、こういう民族衣装?みたいな服を着ている人は街中でもよくみかけました。もちろん、ジーパンの人とかもおるけど。
トピっていう帽子をかぶっている人もいたりするよ。おじさんに多いけど。
写真3
参加者
なんか焼いてる。
観光地かな??にしては、写真の人たち素通りしてる?
説明
ここはパシュパティナートという世界遺産です。ネパール最大のヒンドゥー教寺院の火葬場の写真です。焼いてます。観光客もたくさんいました。
この川はガンジス川につながる支流だそうです。この川の水はヒンドゥー教の方にとって聖なる水とされています。遺体を燃やした後の灰は、この川に流すそうです。
裕福でない家庭は薪を十分に用意できなくて、生焼けのまま流すこともあるとか・・・
写真4
参加者
カバンを頭にのせてる。奥の子たちは頭にのせてない。
集合してんのかな? カバンあいてる。
制服?小学生??
説明
これは避難訓練の様子です。この学校には小学生、中学生、高校生がいたような・・・
朝から昼は小学生で、昼から中学、高校やったかな?逆やったかな?
ちゃんと覚えてへんけど、同じ教室を時間差で使ったりしてたはず。
ネパールでは2015年に大きな地震がありました。マグニチュード8.0近くあったそうで、ネパール大地震と呼ばれたりするみたいです。
それまで、ネパールには避難訓練というものがなかったそうで、地震があってから、すぐに家の中に戻ったりして、被害は大きかったそうです。
この学校では、青年海外協力隊の方が日本でやっている避難訓練や地震のメカニズムの知識などを伝えたり。現地の先生たちと協力して、ネパール版の避難訓練を考えて実施していました。
ネパール③につづく
次はブレインストーミングなど