CARP DIARY 2019 5月6日 中日7回戦~ナゴヤドーム
勝 菊池保 1勝
敗 谷元 1敗
本 磯村2号(1・福谷)
安部3号(2・谷元)
📝 先発アドゥワは4回、高橋周の適時3塁打と安部のエラーで2失点。対して打線は6回に磯村がソロアーチを放つも制球、球威ともに冴える福谷に、6安打1得点に抑え込まれた。それでも9回、クローザーの鈴木博から松山が同点タイムリーを放ち、試合は延長戦に。10回、1死満塁から西川が走者一掃の適時3塁打。次いで安部もダメ押しの2ランを放ち勝負あり。我慢の一戦を見事に勝利に結びつけ、引き分けを挟んで4連勝となった
🌄 アドゥワが6回、ジャスト100球を投じて2失点。4回こそ長打と味方のエラーで失点したが、ランナーを出しても要所を締める内容で好投を演じた。前回4月30日の阪神戦では、四球を連発してリズムが作れなかったが、この日は1四球のみ。本人も「ストライクゾーンでしっかり勝負できた」(中国新聞)と、満足感を示した。また緒方監督も絶賛した磯村とのコンビに関して、中国新聞の五反田記者が2人の頭文字から「AI バッテリー」と名付け、興味深いコラムを寄せている。下記に一部引用しよう
“前回対戦で直球を2本塁打された平田に対し、いきなり初球で直球を選択。三ゴロに抑え、「いける」(磯村)と瞬時にプログラミング(AI に喩えて)。その後も直球を軸に攻めた結果、ちょうど100球での好仕事である”
(アドゥワの性能を熟知する磯村によれば)
武器である動く直球は「動く日も動かない日もある」(5月8日中国新聞「球炎」)
今日は直球がよく動いていたのだろう。そして磯村とアドゥワのコンビが、いかに機能しているかが伝わってくる。さらには、前回打たれている球を最初からぶつけていく強気の姿勢は、苑田スカウト統括部長が自身のドキュメント番組で語っていた、黒田博樹さんを見出した時のエピソードを想起させる。
“やっぱり気持ちですよね。インコースを攻めてちょっと甘いところへいって打たれる、そうしたら次の打席も絶対にインコースに行く。打てるもんなら打ってみろちゅう感じで。これはもう間違いないなって”
(NHK 「プロフェッショナル仕事の流儀 プロ野球スカウト苑田聡彦」2017年12月25日放送)
少々短絡的かもしれないが、もしこの苑田イズム・黒田イズムが浸透していることの現れであるならば、今日のバッテリーの活躍を目の当たりにできたことは、ファンとしてこの上ない喜びだ。ローテ定着後4試合目となる次回は、先発での初勝利を見たいところ。そしてその先に、「AI バッテリー」のブレイクがあることを期待せずにはいられない
🌄 打撃陣が粘りの攻撃で勝利を呼び込んだ。6回には磯村が、1点差に追い上げる2号ソロ。「(4回の)好機で打っていれば延長戦にならなかった」(中国新聞)と、本人は4回1死満塁での凡退を反省したが、好投する福谷からのアーチは、終盤に望みをつなぐ大きな一打となった。松山は9回2死3塁、代打で登場して値千金の同点タイムリー。「やっとチームの力になれた。球が見えてきている。タイミングの取り方も良くなっている。しかしこれからが大事」(同)。今季初タイムリーを喜ぶ一方で、不振脱出に向けて口元を結んだ
🌟 西川が10回に決勝打。前打者・鈴木の申告敬遠は予想外だったようだが、「火が付いたじゃないですけど、ここで決めるしかないと思った」(中国新聞)。決意の打席で走者一掃の3塁打と、最高の結果を出してみせた。それでも今季の打率は.244 ともの足りず、まだまだ本調子手前。これを機に本領発揮へ、上昇気流に乗りたいところだ
🌟 リリーフ陣が勝利に貢献。この日は中崎、フランスアが休養日で、ブルペンのやりくりが厳しい中での延長戦。それでも中村恭、菊池保、レグナルトが4イニングを無失点でつなぎ、延長戦での勝利を呼び込んだ。佐々岡コーチはブルペン組を絶賛
「恭平も菊池保も抑えたから、こういう試合になった。自信にしてほしい。こういった形で勝てたのは大きい」(中国新聞)。
セットアッパー、クローザーを欠きながらの価値ある勝利。この1勝がもたらす良い流れを、明日以降にもつなげていきたい