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【記事0001】将来の夢【生地0000】
「日本のものづくりは素晴らしい」
いつか、そう思える人が増えるような仕事がしたい。
それは、山内の服と出会い、日本のものづくりの素晴らしさを知ることができたから。
山内の服の魅力は何かと聞かれれば、目を凝らさないと見えない部分にまで心血を注いだ誠実なものづくりであると答える。
具体的には服の裏側の作り。
表を作り込むのは当然ながら、裏、つまりは手に取った人の肌に触れる部分まで作り込む。
それは縫製のみならず、生地の織り方にまで及ぶ。
まさに目を凝らさなければ見えない部分。
そこには日本人が持つ奥ゆかしささえ感じられる。
そういうものづくりこそ、後世に渡って愛され続けるべきではないかと思う。
しかしながら、現代のアパレル業界がそういったものづくりを歓迎しているかというと、そうとも言い切れない。
タイパやコスパを重視する消費者に向けた商品の展開や戦略。
絶えず流動する消費者のニーズを満たすため、大手企業による大量生産や外国資本の投入。
次第に日本のものづくりは先細り、最悪のケースでは文化や伝統、技術が途絶えてしまう。
こう言うと企業が悪いように聞こえてしまうが、業界を生き抜くために大きなニーズを掴むというのは定石である。
消費者が望むからこそ、業界は形作られる。
つまるところ、業界は消費者のうつし鏡なのだ。
であるならば、業界を変える力は消費者にもあるということ。
僕はその消費者の意識を変えていきたい。
消費者ではなく、所有者を増やしていきたい。
日本という国がどれほどの技術を持ち、世界に誇れるものづくりをしているのか。
そして、そのものづくりを支える一員こそ僕らなのだと思える人を増やしていきたい。
「日本のものづくりは素晴らしい」
いつか、そう思える人が増えるような仕事をするのだ。