ものを作ること
イイトコアドベントカレンダー6日目。いつも告知が遅いものだから、どうしても枠が埋まらない日が発生してしまいます(自業自得)。そういう時は、僕がレシーブしてつないでおりますが、今年は多くの皆さんにご登録いただけて、僕がレシーブしてつなぐのは、これで最後になりまそうです。ありがたやー笑
さて、何を書いてつなごうかと39秒くらい考えた結果、頭の中に浮かんできたのは「木工」。アーティストレジデンスの側面を持つ鋸南エアルポルトに行ってしばらく経つのですが、あまたの片隅に、多分アートがあり「今後行くときは、せっかくだから僕もアートしよう」と無意識に思っているのかもしれません。モノづくり=アートというわけではないと思いますが、普段デスクワークの多い僕が、手で何かを生み出せるとしたら「木工」かなと思ったのです。
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木工を始めるきっかけは、、、確かもう10年くらい前になるのだけど、そのころはまだ勤めていて、結構仕事に削られていて、仕事以外に趣味というか、何かやろうと思っていたような気がします。そして、どこかの温泉につかりつつ、そんなことを考えていたら、突然「木で何かカトラリーをつくってみよう」と降りてきたのです。なぜだろう?と考えても、理由はわかりません。
で、その足で本屋に行ったら、こんな本があったので即購入。ホームセンターでヒノキの板と、糸鋸と、小刀と作業台あたりをとりあえず買って、早速とりかかってみます。最初に作ったのは、確か形状が簡単そうだから、バターナイフでした。そして、柄とバターを抄う部分のつなぎ目が細くなりすぎてしまい、使ったら、バキッと見事に折れたのを覚えています。
でも、不思議と虚しさはなく「やっぱ折れるよね・・・」と思ってすぐに作り直し。一気に木のカトラリーづくりにはまっていきました。休日はもっぱら木工、そして、平日も出るだけ早く帰ってカトラリーを作っていました。
ちなみに、友人からは「木工キット」を買って作っているように思われていたらしいのですが、端材を購入してひたすら切りだして削ってました。
これは、かなり初期のころに作った、パスタフォーク。デザインもパクりです。
その後も、スプーンを作ったり、箸を作ったり、デザートフォークをつくったり、どんどんのめりこんでいきました。
そして、日本国内外にいろんな木があることもわかってきて、端材を買いあさっていきました。今ざっと思い出せるだけでも、海外材ではスネークウッド、チューリップウッド、パープルハート、サティーネ、ローズウッド、花梨、紫檀、黒檀、青黒檀etc。材を、並べるだけで、そのカラフルさや手触りにワクワクしていました笑
大体パスタフォーク1本作るのに、3~4時間くらいかかると思います。端材を切りだして、糸のこぎりや棒やすり、小刀などで形を整え、紙やすりで磨き上げていきます。買ったとしたら、1,000円もあれば簡単に買えてしまうものなので、合理性は全くありません。でも、なんだか作っている時間は、没頭していて、ものすごく時間の流れは早く、ある意味気分転換になっていました。
そして、いつの日か、毎日木に触れる生活からは遠のき、今では年に1回くらい何かを作るか作らないか程度になってしまっていました。他に没頭できることがいくつかできたのも、理由の一つかもしれません。
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さて、鋸南エアルポルトで感じたことに戻すと。せっかくならば行くときに僕も何かしらアートに触れたいと思ったのです。そして、改めて僕の木工を考えてみると、そこそこきれいには作れるようにはなったと思うのですが、デザインは模倣で、これはこれで悪くはないのですが、なんかちょっとつまらないから、アートといえるような何かを生み出してみたいなと。で、そういえば、鋸南の海岸には流木がたくさんあったから、その流木の形を活かしてカトラリーを作るのも、全然違う作品を作ってみるのも、楽しいのではないかと感じ始めました。
巨大な流木を海岸から運ぶ絵。
なんの意味があるの?といわれるとわかりません。でも、創ってみたいなと思ったから、とりあえずやってみようと思います。
移働でアート。これもまたおもしろいね、きっと。