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Katharsis 7周年によせて #01
イントロダクション
こんにちは!Katharsisというのテクノパーティ/レーベルをやっていますMasafumi Takeです。来たる7月9日(土)に表参道VENTにて、Katharsisのパーティ7周年イベントを開催させて頂きます。
7周年パーティでゲストとしてお呼びする海外アーティスト・Claudio PRCは、イタリア出身で、現在はシーンのトップDJの多くがひしめくベルリンに在住しています。
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今回は、Claudio PRCを知らない方にも唯一無二なその個性的な楽曲とDJプレイの素晴らしさ紹介させて頂きながら、なぜ外国人の入国が難しい2022年今のタイミングで日本へお呼びするのかについて、できるだけ読みやすく書かせて頂きました。
Claudio PRCは、かつてシーンを席巻した伝説的なドイツのテクノレーベル・Prologueを中心に、イタリアに在住時の2010年からEPをリリースし、テクノシーンに彗星の如くニューフェイスとして現れ、今や世界を飛び回るテクノDJとして活躍しています。
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こちらはClaudioが生まれ育ったサルデーニャ島人口15万人の街・カリャリの街並み。イタリア随一の観光リゾート地だそうで、日本で言えば沖縄の小さい街みたいな感じでしょうか。
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地中海に囲まれたイタリアの孤島から飛び出し、「テクノ一筋」で世界を渡り歩く孤高のアーティスト、それがClaudioです。それでは、長きにわたりイタリアンテクノの名手として名を馳せるClaudio PRCのリリース楽曲をご紹介しましょう!
Claudio PRCの一貫して硬派な楽曲
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Claudioがシーンに頭角を表し始めた2010年代前半のアンダーグラウンド・テクノシーンは、Sandwell Districtに代表されるようなダビーでトリッピーなサウンドの真新しさが注目されていました。BerghainやOstgut-Ton周辺のベルリンテクノとは、一見サウンドとして遠く感じられましたが、徐々に彼らの距離感は近づいったと思います。そのきっかけとも言えるのが、Claudioと現Ostgut-Tonレジデントであるフランスの大御所・Terence Fixemerとのコラボ作のこちらのEPです。Terenceとの共作ということもあり、特にテクノシーンから広く注目を集めたClaudioの出世作でした。
Claudioのデビュー以前から、イタリアではLabyrinthにも出演するローマのボス・Donato Dozzyを中心に、Elettronica Romanaのレーベル周辺(Dino Sabatini、Gianluca Meloni、Giorgio Gigli、Brando Lupi)を中心としたアシッディなテクノを発表していましたが、Claudioほどのヒプノティック(催眠)感はなかったと思います。
これは、10年代から制作機材がマシン中心から、AbletonなどのPCソフトが中心に本格的に移行したことで、マシンやシンセのサウンドをミキサーでミックスしていくスタイルから、1つ1つのサウンドをより作り込むスタイルへと変化していったことが影響しているのかと思います。
続く2012年にProlougeから発表されたデビューアルバム「Inner State」の、地底まで深く引き込まれるような作り込まれたサウンドスケープは、世界的にも大きな注目を集め、自分にとっても大きな衝撃でした。レコ屋の新譜や中古盤で頻繁見かけましたし、当時テクノを掘っていたリスナーやDJの多くが聞いていたのではないでしょうか?
このアルバムによって、瞬く間にClaudioはイタリアンテクノとPrologueの中心アーティストとなります。レコ屋のレビュー文で「イタリアンテクノ」「イタリアンミニマル」といった言葉が生まれてきたのもこの時期でしたよね。
アルバムの1stトラックのEchoesを聴いた瞬間の鳥肌は今でも覚えています。
日本国内でも、ruralが「rural 2011 feat.prologue」と題しPrologueとタッグを組んだ野外レイヴを静岡県・梅ケ島キャンプ場で開催。そのヘッドライナーとして初来日を果たしました。その後も、2012年に今はなき西麻布elevenにてPrologue Nightで来日したり、ruralには5年連続出演したことが象徴するように、日本のシーンにおいても強い存在感を持つ海外アーティストとなりました。
![画像12](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81529636/picture_pc_20f11cc4ba04c0f56314780440c9c2a3.png)
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Claudioの特筆するべき部分は、アーティストとしての姿勢がブレないところです。イタリア在住時代から自身の音楽性を貫きながら、気づけばシーンの中心人物になっていたというストーリーが、イチDJとしてグッとくるところです。彼の控えめで丁寧な人柄も相まって、Claudioはアンダーグランドとオーバーグラウンド、イタリアとドイツのハブとなるような存在となっていきます。
数多くの共作作品と2ndアルバムのリリース
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Claudioはソロ作品だけでなく、他アーティストとの共作作品でも持ち前の柔軟性とプロデュース力を発揮して、その硬派な音楽性を垣間見れることも大きな特徴です。
同郷サルデーニャ島の陽気な相棒・Nessとのレーベル&プロジェクト「The Gods Planet」でも注目され、Donato DozzyもRemixに参加したこのミッドテンポなEPは自分もレコードを持っているお気に入りです。
RemixワークもClaudioはたくさんの作品がありますが、特にこちら2曲は自分もよくかけてきました。フロアや野外で聞いた覚えのある方が多いのではないでしょうか?
今年リリースのArtefaktとの共作EPはベルリンのスタジオセッションから生まれたそうで、丁寧な作り込みと少し落とし目のBPMが特徴的。ArtekfaktらしいリズムとClaudio PRCのアトモスフィアが融合しています。
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共作というと簡単そうに聞こえますが、お互いの作った音素材を組み合わせて新しいものを創っていく、非常にデリケートで細やかなクリエイティブ作業です。Luigi Tozzi、Ness、Blazej Malinowskiなど数多くの人と共作をしてきた彼の実績から、Claudioがアーティスト間で信頼をおかれ、音楽的・芸術的ハブとなっていることが想像できると思います。
2017年には、Svreca主宰のスペインの現代テクノの中心的存在のレーベルSemanticaより2ndアルバムをリリース。これまでのClaudioにはなかった、実験的なサウンドスケープで音楽性を広げていきます。
SpotifyやApple MusicでもClaudioの楽曲が聴けるので、ぜひClaudioの音楽に浸かってみてください!
世界からオファーの絶えないDJプレイ
優れたテクノのプロデューサーは数多に存在していますが、DJプレイにおいて自身のプロデュース楽曲の世界観を表現しながら、ダンスフロアとパーティの精神性を理解しオーディエンスから強い支持を集める海外アーティストは稀有な存在です。
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![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81470866/picture_pc_30b807950a1a6eb90ba8254409bb7070.png?width=1200)
Claudio PRCのMIXの数々と、彼のRAのGigスケジュールを見れば、いかに彼がダンスフロアの指示を絶え間なく集めているかわかるはずです。
まずは南米コロンビアの巨大な展示場で開催されるテクノフェス・Freedomでの現場ミックス。
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81472504/picture_pc_73b9aada7381224b91766e35dbca80f0.png?width=1200)
アメリカロサンゼルスでの今年3月のパーティでのミックス。アシッドで堅めのトラックで山場を作りながらClaudioらしいアトモスフィアのブレンド。エンディングには、前述のClaudioとArtefaktとのコラボの新作「Gaia」をプレイしています。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81470894/picture_pc_3830133c23cf0606305fbeb188ca7fec.png?width=1200)
こちらはベルリンの配信スタジオでのレコーディング。とてもダビーでトリッピーな世界を構築しています。家Chillに超おすすめです。
アシッディであったりダンサブルなトラックからダビーなアンビエントまで、オリジナルなスタイルを刻み続けるClaudio PRCは、オーバーグラウンド/アンダーグラウンドやハードテクノ/ディープテクノといったボーダーを超え、2022年の「今」の日本のダンスフロアに、強く繊細な化学反応をきっと起こしてくれると強く期待しています。
そして、KURIさん・YAZIさんを始めとした日本のシーンを力強く支える方々に出演して頂きます。我々、Katharsisチームもこれまでの取り組んできた音楽と活動を振り返りながら、パーティのまとめ役を全力で挑みます。どうぞお楽しみに。
Claudio PRC / Katharsis 7th Anniversary
=ROOM1=
Claudio PRC (012, Semantica, Delsin | IT)
SoundCloud Spotify Apple Music Instagram
DJ KURI (BLACK FOREST)
Masafumi Take (Katharsis)
kannabi (Katharsis)
=ROOM2=
DJ YAZI (BLACK SMOKER)
Enantiomorphs (-Drone屋敷-)
鏡民(八咫鏡)
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81473193/picture_pc_69c8c3616c036e0b1c14b5f3359f6b12.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1656404099174-21YhpKQYGh.png?width=1200)
DOOR: ¥3,500
SNS DISCOUNT: ¥3,000
BEFORE 0AM: ¥2,500
U-23:¥2,000
ADVANCE TICKET: ¥2,500
Ticket
〜note 次回更新のお知らせ〜
次回の更新は来週の予定です。Claudio PRCのこれまでの来日エピソードと、Katharsisに出演して頂くの強者揃いの国内DJ、そしてスペシャルドリンクのご紹介です。チャオ!
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81523716/picture_pc_ecb413a621179caa4d5f6491855fc295.jpg?width=1200)
Masafumi Take