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春ちゃんの夏。

長崎市内、アーケードを越えて、仲通りを進むと、可愛らしいお茶屋がある。
お茶が好きで好きでしょうがない春ちゃんの城だ。

何組かお客さんが来ると、肩を寄せ合う形となるお店には、全国のお茶好きから、近所の可愛らしい小さなお客様まで多様な人がやってくる。

ひとりひとりのお客さんに、一煎一煎お茶を淹れながら、自身で選んだ全国各地のお茶を案内している。ふんわりと、やわらかい言葉と空気で案内している。

でも、たまにこの人はとんでもなくアツい人なんではないかと思う。
お茶時期には、茶畑にずっといて、色々なお茶屋さんを自身で訪問して。
お茶だけにとどまらず、いろんなジャンルの方と交流して、訪問して、学んで。
遠くから見ているだけでも、活動的に見えるのだから、現実ではもっと動いているのだろうと思う。

お店の名前は「朱夏」。
ふんわりとした本人と、ポッと熱を感じる屋号と。今なら、その両方が、春ちゃんそのものなんだと思う。やろうと思ったことを、やる。当たり前のようで、なかなかできないことを、春ちゃんは確実にやり続けている。そんな姿が、かっこよくて尊敬しているのだ。



この夏、そんな春ちゃんとイベントをすることになった。
イベントのお土産に「ボンボニエール」を作る。
ボンボン(砂糖菓子)を入れる器のこと。可愛らしい缶に、コロコロと涼やかなパートドフリュイを詰める。これが本来のボンボニエールなのかと言われたら、違うのかもしれないが、「夏」を詰めようと思った。

お土産菓子は、特別これがいい!と言うものがあったわけじゃなくて、ボンボニエールが作りたかった。ボンボニエール。可愛いい響きだと思いません?
まん丸のパートドフリュイを5つ並べたら、梅の花のようで。今回場所を貸していただく、梅香崎商店さんへの感謝も込めて。
そして、朱夏という店名にもあるように、夏を感じるものを。そんな想いをボンボニーエルにのせて。

朱夏は、五行思想で、人生を四季に当てはめた時、バイタリティに溢れた、活動的な世代を言うらしい。それはきっと今なんだなぁと思う。メラメラと燃えて、温度が高いことが全てではないけれど、春ちゃんを見習って、やろうと思うことやる。毎年夏はやってくるけれど、人生の朱い夏はずっとは続かないもの。今できることを、好きな人とやれることが、幸せだなと思う。この夏、一緒にお茶会を開けることが嬉しいし、また、やりたいなと言う頃に一緒にできたらと思う。

春ちゃんの朱い夏も、僕の朱い夏も続く。
今回のお茶会を機に、それぞれのお店へ足を運ぶきっかけになってくれたら、嬉しい。
きっと春ちゃんの淹れたお茶を飲むと、お茶がさらに好きになる。そんな人だから、みんなにも会いに行ってほしいなと思うのです。


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