[滋賀戦]記録を打ち立て続ける破天荒富山 -第10節-
第10節。富山vs滋賀。
結果は107-102、95-90と両日のハイスコアゲームを富山が制し、今季初のアウェイ2連勝をした。
GAME1の3Qでは両チームともにFG70%を越え、スリー6本、ダンク5本、バスケットカウント2本を含む30点越えの打ち合いに。
この試合は両者ともにオフェンスの精度が素晴らしく、非常に白熱した試合になった。
今回の記事でははポジティブな要素が非常に多かったため、試合と各選手の総評について語っていく。
また、最後に記録を打ち立て続ける破天荒富山について話していきたい。
1、試合の総括
富山は前節琉球戦で2試合とも60点台に留まった。
しかし、今節では107点、95点と二日間で合計202得点を記録した。
とはいえ、これは富山が大きく何かを変えたわけではない。
もちろん富山のセットオフェンスの数や遂行度は週を追うごとに徐々に良くなっているが、ベースはあくまでいつも通りである。
ではなぜ富山の得点は飛躍的に上昇したのか?
理由は2つある。
審判と相手が違うためだ。
・今節の笛の基準
富山はアウトサイドシュート多
投型のチームではなく、ペイントへアタックするチームだ。
故に富山にとって接触に対する笛の基準というのは得点への影響が大きい。
今節では富山はイメージ通りにファールコールが鳴ったことで非常にプレーしやすかったことだろう。
マブンガとラモスのペイントアタック、松井や小野のオフボールスクリーンに対する接触が鳴るのとならないのとでは話が大きく変わってくる。
また、マブンガは加藤レフェリーと話し合うシーンが多く見られた。
が、今節は抗議というより基準のすり合わせを綿密に行っている様子でGAME2ではマブンガも落ち着いた表情で会話を終えるシーンも見られ、コミュニケーションが上手くいっているようだった。
後述でも触れるが、マブンガはリーグで最もファールドローンを量産している選手である。(なんと1試合平均7回)
そのため審判によっては今節のように無双するが、不発に終わる場合も少なくない。
・琉球と滋賀のDF強度
毎回フルコートでボール運びにプレッシャーを掛けてくる前節の琉球に比べ、滋賀のDFは比較的その頻度が少なかった。
これにより、富山はほとんどのオフェンスでショットクロック残り20秒~18秒でフロントコートに入っていた。
そのため富山は前回の記事でも解説したPG問題が顕在化せず、用意してきたセットオフェンスをすんなり開始することができた。
そういう意味では滋賀は富山の攻撃力を真に受けてくれるチームだったと言える。
接触に対して笛が鳴ること。
ボール運びがスムーズであること。
この2点がそろえば富山はいつでもこれぐらいの得点力を発揮できる。
今後は笛へのアジャストが難しい試合でどう戦うか、ボール運びからセットオフェンスへのフローをどれだけスムーズに遂行できるかがポイントになるだろう。
2、各選手の総評
今節はチーム一丸となり、ほぼ全員に見せ場があった。
そのため、今回は出場選手全員に関して一人ずつ総評を記載していく。
・大黒柱のインサイド
チームのエースとして大活躍。GAME1のEFFは驚異の52。
ドライブに対して厳格に笛が鳴る試合では彼を止めることは中々難しい。
特別不調でなければ彼はいつでもこれぐらいのことはやってのける。
また、今節では相手にダブルチームされるほど目立っていたことから富山の愛用する"スミス・4out"のセットオフェンスをマブンガで行うという新たなオプションもあった。
2日間のFGは驚異の78%。
昨シーズンの強い富山を支えたスミスさながらの存在感でゴールしたを支えた。
スーパーマブンガによって霞んでしまうが、彼のスタッツもかなりの好成績である。
バリエーションの少なさから相手に読まれがちだったマブンガとのコンビプレーは徐々に多彩になっており、二人の得点とアシストは増えてきている。
これならば、スミスが戻ってからもプレータイムのシェアが期待できるのではないか。
・味のあるベテラン勢
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