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失敗しないデッキの選び方5選【遊戯王の教科書】

こんにちは。真佐まつりです。
普段は遊戯王VTuberとして活動しています。

前回の記事が予想以上に多くの反響を頂いたので、調子に乗ってまた遊戯王のノウハウ記事に挑戦しようと思います。
過去の記事はこちら。

みなさんが解説記事を読むにあたって、どんなに良さそうな事が書いてあっても「誰が書いてるか」で信用するか決めると思うので、私の実力についても言っておきます。
私の遊戯王の腕前は「ランクマのマスター1には余裕で行くけど、DCでは毎回500位前後をウロウロして銀アイコン(100位以内)に何度やっても届かない」くらいです。

下手ではないと思いますが、かといって誰かに自慢できるほどめっちゃ上手い訳でもない。世の中甘くないですね。まだまだ発展途上です。
ですが、だからこそ「遊戯王が上手くなりたい!」という人の気持ちが分かると思います。
そして、「これから本気で遊戯王やってみよう!」という人に向けて、そこそこのためになる話ができるんじゃないかと思っています。
最後まで是非お付き合い下さい。


はじめに

さて、今回の題材は「デッキ選択」です。
最近引っ越しのために物件選びをしていて気が付いたのですが、ああいうのって新しい誘惑が次々と湧いてきますよね。
自分の胸に手を当てて「何を重視して選ぶか?」というのを先に決めないと、目移りしちゃって結局なんとなく決めちゃう…なんてことがよくあります。
デッキ選びも同じで、要素が多くて結構悩むんじゃないかと思います。

そこで今回は、遊戯王で新しいデッキを作りたい!という方のために「デッキ選びで重視したい事」をリストアップしてみました。
さらにそれぞれをどうやって調べていくのかも、私の経験を踏まえてお話していければと思います。

できれば、気になるデッキは全部組む方が良い

最初にこれだけは言っておきたいです。
インターネットに多くの情報が回ってくる現代ですが、どんなに要領が良い人でも実際に組んでみないと分からない事が多すぎます。

可能であるなら、自分の全資産を投入して、よりたくさんのデッキを作る方が良いです。

よく見かけるのが、最初のデッキへ相棒のように愛着を持って「お気に入りのデッキ!それ以外使わない!」というものがあります。
これはこれで1つの楽しみ方かもしれませんが、それではそのデッキは上手くなっても「遊戯王」は上手くなりません。
あらゆるデッキには長所・短所があって、活躍する場面や環境が違います。
遊戯王が上手くなければ、そのデッキが活躍する場面や環境を想像する事ができません。
面白くなくなって、いずれは遊戯王を引退することになります。

本当に遊戯王を上手くなりたいのであれば、限りなく多くのデッキに触れた方が良いです。

マスターデュエルであれば、やり込んだら無課金でも2か月に1個くらいはデッキが組めると思いますので頑張って欲しいです。

ではここから、次に組むデッキをどう選んでいくか、紹介していきます。

①イラスト・世界観で選ぶ

カジュアルに遊戯王を遊んでいる人はカードの強さだけではなく、見た目を特に重視する人が多い印象です。
しかし、大会環境で頑張りたい!という人の中にも、イラストや世界観を重視する方はよく見かけます。

これが意外と重要で、強いモチベーションに繋がります。
遊戯王は意外と体力ゲーなので、気力が無いと上には行けません。

特に大会優勝して「いいね」やRTを稼ぎ、承認欲求を満たす事をいきがいに生活している人にとっては結構重要な要素だったりします。
傾向としては、可愛い女の子のイラストだと人気があって数字を稼ぎやすい印象です。

カードゲームは、いくら「1強環境!」「インフレがひどい!」と言われていても、プレイヤーの創意工夫で相性がひっくり返るようにできています。
ある程度のカードパワーはプレイヤーの強さや流行によって変わるものなので、自分のモチベを上げてくれるお気に入りのカードを使いたいですね。

ちなみに遊戯王カードには各カードごとにストーリーも設定されていて、あまり公式がプロモーションする事はないのですが、一部の熱狂的なファンによって考察がなされています。
Youtube等で見る事ができるので、気になった方は見てみて下さい。
イラスト以外でカードを気に入るきっかけになるかもしれません。

カードイラストのストーリー解説もしている、チームメイトのKnoxさんのチャンネルを勝手に紹介しておきます。


②デッキタイプで選ぶ

他TCGではよく①アグロ②ミッドレンジ③コントロールと言われる分類があります。これは各デッキが短期決戦~長期戦どのような戦い方を見据えているかで分けられています。
戦い方で好きなデッキを選びたいときに重宝します。

しかし遊戯王にはそのような分類では分ける事ができません。
どのデッキも速すぎ&自由度が高すぎて大抵「アグロミッドレンジコントロール」だからです。

そこで、遊戯王でよく言われている分類から、私が「これ」と思うものをご紹介します。

それは、①展開系②ミッドレンジ③罠(メタビート)という分類です。
各タイプごとに「リソース(戦うためのカード)の増え方」が変わってきます。実際にはこれらの中間みたいなデッキも多くありますが、多くのデッキに当てはめる事ができます。
順に紹介します。

1:展開系デッキ

その名の通り、モンスターを大量に展開する事から名づけられたデッキタイプです。(最近は「増殖するG」への耐性を獲得した、大量展開しない展開系もあります)

このデッキの特徴は、1ターン目に圧倒的な物量を相手に押し付ける事で、そのまま勝ち切ってしまおうという所にあります。
そのため、2ターン目、3ターン目…とターンを重ねるごとにカードが減る傾向にあります。長期戦にはあまり向きません。
そのため、相手が使ってきた手札誘発などの妨害も、ある程度までは簡単に押し切れるようにできています。
しかし、先攻を取られたり、相手が複数枚誘発を持ってたりした場合に、どうやって相手の妨害を乗り越えるか、コンボのアドリブが難しいデッキになります。
その代わり、自分の展開の通しやすさや、展開が通った時のパワーは絶大なものになるので、比較的1人での練習がしやすいタイプです。

現在の環境デッキで代表的なのは、「ティアラメンツ」「R-ACE」「ユベル」「ピュアリィ」等です。

2:ミッドレンジ(フェア)デッキ

フェアデッキというのは、真っ当な(Fair)手段での勝利を目指すデッキの事を言うそうです。(MTG wikiより)

このデッキの特徴は、豊富な自由枠と1枚初動にあります。
たくさんの強力な手札誘発や汎用カードを撃ち、テーマモンスターでアドバンテージを重ねていき、最終的に有利な状況を作り出し勝利します。

手札誘発や汎用札をたくさん採用しているので、先攻・後攻問わず安定して相手の展開を止めやすいのが長所です。
その反面、展開系のデッキに比べてこちらのテーマモンスターの枚数やパワーも低い傾向にあるので、相手の妨害を乗り越える能力も低いです。

お互いに展開を止め合いターン数が増える試合になりやすいので、1度効果を発動しても次のターンに繋がるようにできています。
汎用カードをどのようにして撃ったら相手の展開が止まるのか、最終的にどんな試合展開にしたら勝てるのかを読みながら、柔軟に戦う必要があります。

まさしく「現代遊戯王の基本」とも言えるデッキタイプです。

現在の環境デッキで代表的なのは、「粛声」「センチュリオン」「スネークアイ」等です。

3:罠(メタビート)デッキ

罠カードを沢山使うから名づけられています。
しかしその本質は「メタビート」で、罠テーマのデッキとは限りません。

このデッキの特徴は、相手の行動を縛る「メタカード」にあります。
自分のカードを増やす能力はあまり高くありませんが、メタカードによって相手のカードが増えないように縛り付け、有利な状況を作り出す事によって勝利します。

こちらのカードを増やす事よりも、相手の行動を止める事の方が重要なデッキなので、手札誘発等のようなカードが全く痛くないどころか、相手がそのような汎用カードを引けば引くほど有利になります。

基本的に自分のカードを増やす能力が低いので、対戦相手のデッキによってはメタカードが全く刺さらなかったり、意識されていて対策カードが飛んでくると急激に負けやすいです。

カードをプレイする回数が少ないので覚える事は少ないですが、勝率を高めるためには環境に合わせて最適な構築をしたり、少ないカード枚数でも有利な状況を逆転されないような練習が必要になります。

現在の環境デッキで代表的なのは、「ラビュリンス」「クシャトリラ」「エクソシスター」等です。

デッキタイプは後からでも変更できる

ここまで紹介してきましたが、各デッキタイプは同じテーマを使っていても構築によって変える事ができます。
例えば【クシャトリラ】は、《マクロコスモス》等を使うメタビートとして紹介しましたが、《No.42 スターシップ・ギャラクシー・トマホーク》をX召喚して展開系のように振る舞う事もできますし、《クシャトリラ・ユニコーン》は1枚初動なのでフェアデッキのように戦う事もできるかもしれません。
使うテーマの固定観念に縛られず、自分の組むデッキには無限の可能性がある事を頭に入れておきたいです。

③デッキの難易度で選ぶ

デッキの難しさは千差万別です。
遊戯王に慣れている人でも頭を抱えるほど難しいデッキもあれば、他のデッキの経験が活かせるので全然余裕なデッキがあったり、初心者みたいな人でも1日で回せるデッキもあります。

大会直前にデッキを選ばなければいけない場合、少ない時間で練習できる簡単なデッキを使う方が良いです。
簡単なデッキは「〇〇しながらランクマ」がやりやすいのも魅力です。
本気で上を目指してたり、簡単なデッキで飽きてしまったりする場合は難しいデッキをおススメします。

しかし、組んでもいないデッキの難易度は推し量るのが難しいです。
よく、そのデッキを使っている人の意見を参考にする場合もありますが、価値観は人それぞれですし、多くの場合「自分のデッキをよく見せたい」という心理が働くものなので、あまり参考にならないかもしれません。

少し遊戯王に慣れていないと判断が難しいですが、
①各カードの「役割」の多さ
②1試合に必要なマウスの操作量
で、ある程度デッキ難易度を予想する事ができます。

こちらは、私が今まで組んだ中で1番プレイが簡単だった【メタビート】です。操作量も少なく、デッキの中に「モンスターを除去するカード」「墓地を使えなくするカード」「こちらの盤面を守るカード」の3種類しか入っていません。それぞれのカードも基本的に1つの役割しかこなさないので選択肢が非常に少なく簡単でした。
でもDCの1000位帯で勝率6割弱出てたのでちゃんと強かったです。

こちらは、私が今まで組んだ中でもかなり難しい部類に入る【烙印】です。
デッキの操作量もそれなりに多く、特に1枚のカードに対する「役割」が多いです。

たとえば《赫の聖女 カルテシア》は、手札誘発をよけたり、初動になったり、手札コストになったり、妨害数を増やしたりします。
1枚のカードに役割が3つ以上あって、さらにカルテシアの効果で融合したら他のカードをデッキから持って来れるので、そのカードがまた3つ以上の選択肢を提示してきて…と非常に選択肢が多いです。

こうなってくると、限られた時間の中で常に正解を導き出すのは至難の業になります。

もしデッキレシピからカードの役割が分かりにくい場合は、Youtube等で先攻展開の動画を調べて「マウスの操作量」だけでも見てみて下さい。
数回見て展開を覚えきれるほど操作量が少ないなら簡単なデッキです。
何度見ても覚えられないくらい操作量が多いなら難しいデッキです。

④デッキの「強み」で選ぶ

デッキを強いか、弱いか評価する時に頭の中でよく行われるのがパラメータ表示です。

こんな感じで、各デッキにパラメータを割り振る事ができます。
プレイヤーによってどの要素をどれくらい重視するのかは価値観が分かれます。そのため、具体的にどんな数値を入れるかは自分で決めます。

ここで重要なのは「グラフの形」です。
グラフの形はデッキの調整によって形を変えます。
大抵どこかを伸ばしたらどこかが弱くなります。
まれに上手い調整を行うとグラフ全体の形が大きくなります。
逆に、デッキに見合わない無理な調整を加えると全体の形が小さくなります。
つまり、このグラフ全体の大きさがそのまま「デッキの強さ」として表現できるという事です。

各パラメータごとにデッキの「強み」が出ているので、同じような強みのデッキを使うと今までの感覚のままでデュエルできます。
逆に、違う形のデッキを使うと、今までとは戦い方がまるで違うデッキなので、練習が必要になるでしょう。
しかし、そのぶん遊戯王が上手くなると思うので頑張ってください。

各パラメータについて軽く紹介します。

①初動率

ギミックを動かせる手札になる確率の高さです。
この数値が高いほど、デッキが安定します。
試合数を沢山重ねる形式だったり、相手とのやり取りを重視する場合は重視したいです。
一般的に、初動率が~85%は低い、93%~が高いとみなされます。

②貫通力

妨害を受けても乗り越えられるパワーです。
この数値が高いほど、後攻でのプレイが楽しい印象です。
一般的に、「無限泡影」や「灰流うらら」等のポピュラーな1妨害を超えられないと低い、相手の先攻展開を超えられるなら高いとみなされます。

③対応力

「詰み」になりづらさ、穴のなさです。
この数値が高いほど、様々な状況で逆転しやすくなります。
色々なデッキが現れる環境では重視したいです。
一般的に、EXデッキの自由枠が多かったり、厄介な永続魔法・罠を除去できたり、モンスター効果を使わずに盤面処理できると、高いとみなされます。

④拡張性

環境が変わっても新しい要素を取り入れられるかの指標です。
この数値が高いほど、長く使い続ける事ができます。
愛着を持ってデッキを使いたい人、カード資産に余裕のない人におすすめしたいです。
一般的に、「〇〇しか特殊召喚できない」などの縛りをつけずに展開できたり、汎用カードとの相性が良かったりすると良いとされます。

⑤決定力

相手に左右されず試合を決めきるパワーです。
この数値が高いほど、逆転されにくくなります。
ランクマッチなどの色々な捲り札が飛んでくる環境では重視したいです。
一般的に、1,2妨害程度で終わる場合は低いとみなされ、魔法・罠・モンスター効果全てを無効にできたり、5妨害以上作れたり、妨害の種類が分散していると高いとみなされます。

⑤実績で選ぶ

デッキの強さを推し量る場合、最も分かりやすいのが実績です。
注目する大会の優勝数や、Xでのマスター1達成報告の多いデッキは強いデッキである可能性が極めて高いです。

マスターデュエルmetaというサイトでは、どこからか集めてきたランクマッチマスター1達成のリストや大会優勝リストを一覧で確認する事ができます。

しかし、これらの実績はあくまで「過去」のリストだという事を気に留めておきたいです。
新弾が来たタイミングや、デュエリストカップ等で普段と違う環境になっていく場合、強いデッキも全く異なるので注意が必要です。

また、いくら他人が実績を残せたといっても自分が結果を残せるとは限りません。
実績を残したデッキ=他の全プレイヤーへ知られてしまったデッキという事でもあるので、対策される事を覚悟して使う必要があります。

おわりに

いかがだったでしょうか。
よくある初心者向けの記事のような「迷ったらこれ!」みたいな簡単な内容が書けなかったので、読みづらかったかもしれません。
ちょっと反省してます。

しかし、私個人としてはかなり本質に近い事を言えてるんじゃないかな?
という本音の部分を漏れなく書いたつもりです。
どうでしょうか。役に立ったでしょうか…。面白かったでしょうか…?

たぶん自分だったら他人のこんな長い文章読めないです。
この記事を最後まで読んでくれた読者の方へ、本当に感謝いたします。
ありがとうございました!

おぼつかない文章だったかとは思いますが、感想頂ける事を楽しみにしております。
ではまた。おつまつり~。


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