真佐まつりによるDCの走り方~2023年10月DCを振り返って~
はじめに
みなさんこんにちは
真佐まつりです
私は普段遊戯王マスターデュエルのNR限定構築戦をメインに配信活動を行っています。遊戯王はそこそこ上手い自信がありますが、普段から環境とか大会とかには出てないので普通レベルのプレイヤーです。
今回はいつもの活動とは違い、デュエリストカップ(以下DC)に本気で挑んでみた(毎回やってるけど)ので、そのレポート記事です。
タイトルはノウハウ記事っぽいですが、反省としての側面が強いです。
銀アイコンを逃した敗北者の戯言にお付き合い下さい。
今回の振り返り
目標としていた銀アイコン(上位100位)には一歩及びませんでした。
正直めちゃくちゃ悔しいです。胃がグルグルして吐きそう。
しかし、最終日に成すすべなく諦めるしかなかった今までのDCとは、比べ物にならない程いい結果を出すことが出来ました。
最後の瞬間までトライし続けられた事は素直に嬉しいです。
今回上手く行った原因は何かというと、やはり大量のデッキを用意し、使用した事にあると思っています。
今回の記事では振り返りをしつつ、その理屈を説明していこうと思います。
私は元々競技プレイヤーではなく、普段NR限定の活動ばかり行っています。ランクマは片手間に走る程度(マスター1には行ってるけど)。
前々回のDCから、本番前2週間だけで銀アイコンへの挑戦をしています。
今回3度目。(結果は300位と500位くらいだった気がします。)
前回、前々回のDCではどちらも1つのデッキを一生懸命練習し、その一本で走り切っていました。
(どちらも当時Tier1の60烙印、イシズティアラメンツを使用)
少ない時間で結果を残そうと思うと、どうしてもネットに上がっている動画や記事を参考にします。
そこで結果を残している人の配信や記事を観ていると、1つのデッキをひたすらに練習し、練度(プレイや構築の質)を上げる事でそのまま勝率の維持に繋げているというような印象を受けます。
その方達はその方法で結果を残しているので正しいのだと思います。
私もそれを参考にして、今まで1本のデッキを入念に練習していました。
しかし、これは普段から本気で勝つために環境を握っている「強者」が取れる戦略であって、普段別の事をしている私のようなプレイヤーには向かないと改めて感じました。
私のような半端な実力のプレイヤーには、今回のように練度が低くても環境に合わせてデッキを選択していく方法が合っていると感じました。
以降では、その根拠を示していこうと思います。
DCの走り方一般論
この章では私がDC前に考えていた戦略について書きます。
DCのルール
前提として、DCのルールと勝利条件を確認しておきます。
日時:金曜13:00~月曜13:00の間に何度でも対戦可能
ルール:シングル戦でランダムマッチを行い、勝ったら(大体)1000DP貰えて、負けたら(大体)1000DP失う。
勝利条件:毎回約47000DP(約47勝ち越し)くらいが銀アイコン(上位100位)ライン
DPが近いプレイヤー同士がマッチングされる(らしい)
取得DPが高いほど、勝った時の獲得DPが減り、負けた時失うDPが増える(らしい)
全力で4日間走ると250戦くらいはできるとして、常に勝率60%を維持できれば目標ラインに届く事が分かります。
(金アイコン(65000DP)を狙う場合は、300戦くらい潜るか勝率がさらに数%高い想定をすれば目標に届く計算が可能です)
しかしそれを難しくするのが同じDP帯と戦うルールです。
ある程度勝ち数を積んで100戦を超えてきたところで、同じくらいの実力を持つ相手とのデュエルが多くなり、勝率60%を維持するのが非常に難しくなります。
さらに一戦一戦の重みも増すので、数をこなすのも容易ではありません。
では、どのようにすれば同じ実力の相手とのデュエルで「勝率60%」を維持する事ができるのでしょうか。
それが、様々なデッキを環境に合わせてチョイスする「まつりスタイル」です。
Tier1は「答え」なのか
「最強デッキ」として環境に君臨するTier1デッキですが、妄信する事は禁物です。
なぜなら、Tier1デッキは使用者も多いからです。
当たり前の話ですが、デッキ構築とプレイの練度が全く同じ2名が対戦した場合、勝率は50%になります。10%足りません。
では、デッキ構築が同じでプレイングの上手さが違う2名が対戦した場合はどうでしょうか。
当然、上手い方のプレイヤーは勝率が50%を超えます。
しかし、その勝率は60%に届くでしょうか。
私はそれは難しいと考えています。DCでは同じくらいの実力の相手との連戦が想定されます。10%の差はよっぽど相手が下手じゃないと無理です。
銀アイコンを目指している多くのプレイヤーも普通にそのデッキを勉強しています。どんなに注意してプレイしても大きく差が付く局面は珍しいです。
1つのデッキのプレイングを磨き続ける事は、費用対効果があまりにも低いと言えます。
長い時間と情熱を環境デッキの研究に費やす事ができ、絶対に他者よりもプレイングの質が(10%近く)高いと確信が持てる人間のみに許された、まさしく「強者の戦略」です。
我々のような「強くもなく、弱くもないプレイヤー」はせいぜいミラーの勝率が47%以下にならないよう注意して練習すれば良いと思います。
私含め多くのプレイヤーは、「ミラーマッチ対策」のカードを採用した構築でミラーマッチの勝率を高めるしかありません。
まだ誰も採用していないであろうカードを採用する事で10%分の勝率を獲得できるのであれば、あなたは充分にそのデッキを使用する価値があります。
仮にその構築が真似された場合は、デッキの自由枠を埋めているので雑多な対面への勝率を多少犠牲にしています。
もしそれが真似されて採用率が高くなった場合、一足早くそれに気づいたあなたは、代わりに不利になったデッキでTier1をメタりに行けば良いのです。
メタゲームは「振動する」
簡略化して少し進んだメタゲームをシュミレーションしてみます。
Tier1デッキAが活躍し、ミラーマッチの研究が進んでいる最中、どこかの誰かが「Tier1に勝てるデッキB」を見つけてきたとします。
このデッキは雑多な対面への勝率が多少落ちるものの、このデッキが見つかるまでTier1デッキの使用者はめっちゃ多いので、めっちゃ勝てます。
では次にそのデッキBが活躍して使用者が増えた場合、第三のデッキCが誕生し、デッキBを喰いまくります。
しかし、そのデッキCは肝心なTier1デッキAへの勝率がそんなに出ません。
こういう「3すくみ状態」は皆さんも経験があるんじゃないでしょうか。
私はもう、TCGのメタゲームは最終的にこういう3すくみの形に必ず至ると思っています。
このもりゆきさんの記事でそれを確信しました。全員読んでください。
読みましたか?
後ででも良いです。読みましょう。めっちゃ参考にしました。
この記事の結論から言うと、「メタゲームは振動する」かと思います。
つまり、「3すくみの中でも使用率や勝率が細かく変動して、その時最も勝てるデッキが変わる」という事です。
振り返ると、今回のDCはこんな感じだったかと私は思います。
DC前はクシャトリラと斬機、スケアクローがもうちょっと活躍してくれると思って準備していたのに、早々に前線から離脱してしまったので苦しかったです。
DCでは、この中の分布が時間帯によって変動します。今までの経験から、体感3時間おきくらいに変動してきます。
その大きな理由は時差です。特に深夜帯は海外のプレイヤーが多くなるので、日本での流行りは無視されて海外での流行りにデッキが変わります。
言語の壁って凄いですよね。
また、デッキ分布はA⇒B⇒C⇒Aという順番で多くなります。
勝ててるプレイヤーは続けて、負けたプレイヤーは寝るので当然ですね。
つまり、これらのデッキ分布の変遷に注意しながら約3時間おきに有利そうなデッキを選択するというのが、最も再現性を持って勝率が出せる戦略だと言えます。
さらに具体的には、A⇒ミラー対策したA⇒B⇒ミラー対策したB⇒C…
という流れが理想的です。
NR勢「真佐まつり」がDCを攻略する方法
以上を踏まえて、以下がDC前にやるべき事だと考えます。
Tier1デッキのミラーをボコボコにされない程度に練習する
Tier1デッキのミラーに強い札を探す
3すくみの状態になるデッキを探す
3すくみの内、どれが増えても戦えるよう準備する
可能なら、3すくみのデッキでミラーに強い構築を探す
上から順に優先順位が高いです。
もちろん今回のように3すくみの想定が外れる事はあるので、絶対の用意ができる訳ではありません。
しかし、1つのデッキをひたすらに練習し続ける事に比べれば、格段に練習時間は短く、リスクヘッジの取れた準備だと思います。
今回の私の反省は、ピュアリィミラーの準備が疎かになっていた事です。
ゴーストリックピュアリィを使用したのですが、斬機対面を有利にする「ワンチャン!?」の採用とピュアリィのミラーマッチを避ける事ばかり考えていました。
その結果、終盤になって斬機が減りドラゴンリンクやスプライト系が増えてきた辺りでピュアリィを選択できなくなってしまいました。
その代わりに、神碑のプレイヤーが「神碑の誑かし」を採用する人がほぼいなかった事と、奇跡的に「ラクシャビス」がドラゴンリンクミラーで圧倒的な勝率を誇ってくれた事で、ギリギリ戦い続ける事ができました。
また、EXWのチームメンバーと戦績や進捗を共有しながら走れた事も大きかったです。
3時間おきにメタが変動すると言っても、1人では寝ている間の変化には対応できませんし、デュエルが長引けば数戦しかしていないのに3時間経っちゃった、なんて事も珍しくありません。
そんな中でチームメンバーの対戦デッキを確認する事で、どの時間に、どのDP帯でどんなデッキが多いのかを把握する事ができました。
メタゲームの解像度がかなり鮮明になった事で、自信を持ってデッキ選択できました。
という訳で、上記5つの準備項目とデッキ分布を共有してくれる仲間の存在はマストで必要になります。
参考になったと思ってくれた方がいましたら、是非DCを一緒に走る仲間を探してみて下さい。
おわり
NRプレイヤーらしく沢山のデッキを突貫工事して使用する「まつりスタイル」は結果的に功を奏しました。
今回たまたま上手く行っただけかもしれないので、次回のDCも同じ方法を試してやっていきたいと思います。
感覚的には再現性があると思うので、どんな環境でも上手くいくなら凄いですよね。
応援のほど、よろしくお願いいたします。
おつまつり!