斉藤さん

斉藤さん というアプリをご存知だろうか。
無料で見ず知らずの全国にいる斉藤さんと通話ができるというあのアプリである。

今日そのアプリをやってみた。
なぜか。友だちと暇な時間を過ごしていたからである。

斉藤さんと聞くと、変態が多そう、治安が悪そうという意見を聞く。
おそらくその通りだろう。

ではなぜ人は斉藤さんをやるのか。
寂しいのである。

声というのは不思議なもので、時に文字よりもその人を表すし、文字だけのコミュニケーションよりもどこか温かさを感じる。

そして、何より人というのは他者との繋がりや出会いを求めている。
なにもその繋がりというのは長きに渡る深い関係ではなくても良いのである。（もちろんそのような関係も必要だが）アプリを開いて通話スタートをタップすれば、すぐに人と繋がれる。
そんな時代なのである。

ランダムに繋がるシステムというのは偶然の嬉しさというものももたらすのかもしれない。
たまたまマッチングした相手と好きなものが一緒で話が弾めば楽しいだろう。もしかするとそこから何か始まるかもしれない。そんなトキメキも味わえる。

これとは逆に、リアルではあまり関わらないタイプの人とマッチングした時もまたおもしろさがある。新しい話題を相手が示してくれたり、こちらが相手に自分の好きなものについて語るのだ。こういうことをたまにすることで、だんだんと狭まっていく自分の世界というものを広げられることができる。

ここまで斉藤さんのことを、普段斉藤さんにいるとされる露出魔の方々は考えていないかもしれない。しかし、今日久しぶりに斉藤さんをやってみてすごいアプリだなと感じたのでこうして書かせてもらった。
また斉藤さんと楽しく話せればいいなと思う。

読んでいただきありがとうございました。