「木に学べ」を読み始めたら途方にくれた話
こんにちは masaccoです。
暮らしたい「我が家」について、気負わず考えています。
前回は、「外壁は木がいい」という思いに至った経緯をお話しました。
そのことを夫に伝えたところ、「木に学べ」という本を勧められまして、早速読み始めたのですが…
この本、法隆寺の修復などを手がけられた棟梁の西岡常一さんという方のお話を、聞き書きという方法で作家の塩野米松さんが書かれたものです。
棟梁のお話を是非残したい、他の人に伝えたい、ということがすごく伝わってくる本で、アウトドア月刊誌『BE-PAL』に1985年4月から連載されたものが元になっています。(BE-PALは夫がよく読んでいます)
ただ、家づくりの話と法隆寺の話は、あまりに次元が違うので、家づくりの参考になるとかそういう話ではないような…
私「なんか、棟梁の木の話、時間軸がチョーーー長くて、私たちの暮らしの時間感覚では、到底行き着けない境地だし、途方にくれるー。最後まで読み進める自信ないんやけど…何でこの本勧めたん?」
夫「笑」
私「法隆寺の修復に使う木は樹齢1,000年以上のヒノキを使うとか、でもそんな樹齢の木は日本には残ってないから台湾から持ってくるとか、中曽根さん(当時の首相)の言う緑は森の木のことじゃなく、鉢植えかなんかのこと言ってはるんやろ、とか。」
夫「樹齢1,000年以上の木は芯柱だけで、全部がそういう木を使うわけではないけどね。けがれるから住宅はやらないっていう考え方もすごいよね。」
私「うん、仕事がない時は農業やるとか、自分の家は他の大工さんに頼んだとか。」
私「木にはクセがあって、そのクセを知り尽くして使うとか、1,000年もたそうと思ったら1,000年耐え抜いた木じゃないとダメだとか…私たちの住宅とは次元が違いすぎるよ。」
夫「まあ、住宅に1,000年は現実的ではないかもしれないけど、100年はもたせたいと思うかな。古民家は100年以上のものがあるよね。あと、全部じゃなくても柱だけとか。ちなみに、千年住宅と呼ばれる古民家はあるよ。でも、今の住宅の多くは30年くらいと言われてる。」
(私は夫と古民家びとhttp://cominka.jpを運営しています。)
私「確かに柱だけでも100年ものの木だったら、価値あると感じる。うん、なんか100年ものの柱のある家に暮らしたくなってきた~!」
この本と自分が暮らしたい家との関係について、改めて考えてみると、樹齢1,000年の世界を知ることで、それが目安になり、そこの考え方を知った上で自分は何処に立つのか、自分の位置を決めると後でぶれにくい、みたいなことなのかな、と理解しました。
西岡棟梁のお話は、日々を手抜きしながらやり過ごしている私には、少々耳が痛くなるくだりもあったりするのですが、頑張って読み進めたいと思います。
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◎ヘッダー写真
ヒノキの積み木。
長男が1歳くらいの時に匂いが良いなと思って買ったもので、今は次男のおもちゃ。
はて?どこで買ったのだったっけ。