
豚に真珠な塗装環境

正月休みは風邪で寝込んだ元旦と1月2日だけでした。
今年50になるっていうのに、なんて余裕のなさでしょう。情けないおっさんですね。
まさぼんです。
2005年1月22日にインナパがなんとか完成しました。
今日はその数週間前の制作日記を。
今回、依頼主さんとはわりと細かく塗装プランを相談していて、いろいろご希望を聞いたり提案してたりしてたわけですが、その中でレッドミラージュのスネの部分はツヤありにするのか無しにするのかを相談したのです。

組み立て説明書には上写真のような塗装見本がありまして、IMSのようにデカール処理ではなく、ガレキのインナパはスネに炎や天使の輪郭が彫り込まれてます。
さて、ここはどうやって仕上げようか…、と悩んでたので相談したわけです。
すると、ツヤありということ以外はお任せしますとのことで、できるだけかっこよくなるようにちょっと私の方でも考えてみるということになりました。
天使や炎の輪郭を見ると深くはっきりしていてちょっとチープにも私には見えました。ここをマスキング塗装してオレンジにするのもいいけれど、はっきり色分けしすぎるのもどうかなぁ…と感じたのです。
かといってここを絵画的に筆で描くというのも1/100というスケール的にどうかなぁ、他の部分との整合性が難しいなぁとも思いましてずいぶん悩みました。
うーん、うーんと数日考えて、結果的にこのように仕上げてみました。

天使や炎の輪郭の彫りは生かさず、むしろそこを凸面に造形。いわゆるキャンディ塗装で深みを出して光が当たると炎や天使がオレンジに映るみたいな表現で落着しようと思ったわけです。これはかっこいいぞと満足していたんですが、自己満足ではどうしようもないので依頼主さんに見せたらとても喜んでくれたので実にホッとしました。これ、やり直すとなるとまた炎を掘り直したりと結構大変だから(笑)。
今回のこの塗装をよく支えてくれたのが0.15mm口径のハンドピース、インフィニティ。

私にとっては豚に真珠な高級ハンドピースでお値段3万円ちょいします。しかし、品質が確かな道具なので今回の炎のような細かい塗装にとっても役にたってくれてます。ロボット塗装ではほとんど出番がないですけど(笑)。
豚に真珠といえばうちの工房の塗装環境はけっこう良いものを揃えてます。10年以上やってきて辿り着いた環境といいますか、今のところまったく不満がないです。豚に真珠な環境なのでむしろこれでちゃんと塗れなかったらダメなんじゃないか、私は本当に豚なんじゃないかと思ってます…。でも、豚だって真珠は欲しいんじゃ。

コンプレッサーはワーサー30D。お値段86000円くらいと高級ですが、本当に素晴らしいです。わりと大きめの内臓タンクなのか噴出は安定してるし、駆動音がとても静か。その静かな駆動音もタンクの圧が下がってきたらたまに駆動するという塩梅なのでコンプレッサーがうるさいと感じることがないです。パワーもある。
これにエアテックスのエアレギュレーターMAFR-200(¥8980)、ウォータセパレータAMG150(¥6000)、エアブラシホルダロングタイプ(¥3000)、3連ホースジョイント(¥4500)、エアテックスブレイドエアホース4本(¥8000)といった備品を揃えました。

一番使うハンドピースはエアテックスのビューティー4の0.5mm口径。サフやメタリック塗装、普通の塗装、つまりなんでも使ってますw
アルミ製で軽いのがいいんですよね。部品もたくさんあるし。お値段も7、8千円程度なので高級なわけではないと思います。

カップが普通サイズで0.3mmのビューティー4も以前メインで使っていてメタリック塗装用に下ろしてるんですが、あまり出番がありません。

0.3mm口径はインフィニティと同じH&R社のハンザがメインです。ビューティー4より重くてシングルアクションであるのがめいはあまりお気に召さないみたいですが、私はしっかりと思い通りに吹けるのでここぞというときに使ってます。
お値段は2万円くらい。ちょっと高級。
これらの塗装道具のお値段を合計すると…18万円ちょい。
試しに書き出してみて計算してみましたが、、、やらなきゃよかったw
しかし、道具のせいにはできない環境は揃えられたと思うので、あとは腕を磨くだけですね。この環境になってから2年ほど、ほぼ毎日なにかしら塗装してますけど、どれも壊れてないのがありがたい。
毎度の塗装を惰性でやらずに、何かしら挑戦して丁寧に、毎日毎日経験を積んでいけばこの環境に腕もついてくるんじゃないかなとがんばっております。必死で!w