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美しいキットにはトゲがある
ちょっと前の話になりますが、4月はボークスのIMS「1/144 バング」を作りました。
MH(モーター・ヘッド)は大好きだけど、作るのはこれで3つ目。
実はそれほど作ってない。好きなくせに。なぜか。
最初に作った1/100バング。
これがトラウマになったのかも。バングはMHの中でも一番好きな機体なんだけど、これがもう、とにかくね…。
大変だったw
何が大変なのかと問われれば「すべてです」というしかない。
強度をもたせたり、合わないパーツを補正したり、歪んだパーツを補正したりと、すべての「基礎的模型技術」が問われるようなキットだったなぁと感じます。このキットが普通にただ立っているだけで僕は「とても技術の高い人が作ったんだなぁ」と思うわけです。
そんなことでしばらくボークスのIMSから遠ざかっていたわけですが、友人のともちんが突然プレゼントしてくれたのがヴァイ・オ・ラ。
当時の最新キットでどれだけIMSが進化してるかと2週間ほどで組んでみた。
…あんまり進化を感じなかったw
あいかわらずプラ製のガレージキットって作り心地。
でも、腰スカートやスネ下部の黄色は別パーツになっていて、そのあたりがちょっと最近のプラモみたいな印象。進化してるといえば進化してる。
でも、相変わらず、「これ、可動いらないよね…」っていう感想は変わらないし、写真では伝わりにくいんだけど、立体としてみたときの造形の美しさも変わらない。地味な機体だけど、めちゃんこかっこいい!
サイズ違いのバングが登場
思えば1/100バングはIMSの第1弾でした。
かなりセンセーショナルな登場で期待も大きかったけど、先述のようにトラウマっぽい存在になりました。僕にはね。
IMSのなかで最新作であり12弾目、しかもサイズ違いのリリースの1/144バング。進化していないはずがないでしょう、ってことでボークスショールームに足を運んでその箱を手に取り、トラウマに向き合うことにしました。
で、どうだったのか。
結論から言えば進化してた!
相変わらずヒケだらけだったりイロイロだったけど、
丈夫になってた!
普通に立てる!
いや、本当に普通で当たり前のことなんだけど、立てるってありがたい。
さらに、あの重たい大きな盾までちゃんと保持してるじゃないの!
ただし、これはIMSの進化というより、単にサイズが小さくなってパーツが軽くなったり、細かいパーツが省略されて頑丈になっただけ、と言ったほうが正解かもしれない。
たとえば、1/100では肩パーツの下にある羽のような装甲が1枚1枚別パーツで付ける角度が難しかったり脆かったりしたけれど、1/144では1つのパーツに。
こうした省パーツ化が全身で起きていて、全体の頑丈さにつながっている。しかもディテールはそれほど損なわれていない。
もともと永野メカって重力と関係の無いところでデザインされてて、だからこそ儚げな美しさがある、とも言えなくも無い。
ごめんね、ボークスさん。IMSは脆いとか、難しいとか、可動いらないとか文句ばっかり言って。そもそものデザインが「儚げ」なんだもん、仕方ないよね。
それを立体にするって、かなり困難な道のりなのに、その美しさを手元に届けてくれるだけありがたいよね。
ってことで、これからはあまり恐れずIMSを作りまくっていこうと思った次第。
相変わらず
ひいいいいいいい!
むずかしぃぃぃぃぃ!
立たなーーーーい!
とか泣きながら作るんだろうけど(笑)。