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【留学】中年のおっさんでもオーストラリアへ「ワーホリ」に行けるかも知れない

海外へ行ってみたい、現地で生活してみたい、という願望を抱いている人は多いだろう。

行くだけなら世界最強の日本のパスポートを持っていれば大抵の国はビザなしで訪れることができる。しかし、現地で働いたり永住するとなるとビザの取得は決して簡単ではない。

そこで、手っ取り早く現地で長期滞在することのできる語学留学やワーキングホリデーの制度を利用する人も多い。

現地で就労できるワーキングホリデー制度

そもそも、「ワーキングホリデー」とは何なのか?
ワーキングホリデーの定義を調べてみると次のように書かれている。

ワーキング・ホリデー (英語: Working Holiday)とは、2国間の協定に基づいて、青年(18歳~25歳、26歳、29歳または30歳)が異なった文化(相手国)の中で休暇を楽しみながら、その間の滞在資金を補うために一定の就労をすることを認める査証及び出入国管理上の特別な制度である。

原則として、各相手国ごとに一生に一度しか利用できない。

Wikipedia より

要するに現地で「働いてもいいよ」という長期滞在ビザなのだ。

基本的には2国間の協定に基づく制度なので、協定を結んでいる国しか対象とならない。2023年1月現在で日本人がワーキングホリデー制度を利用できる国は以下の通りだ。

ワーキングホリデーを利用できる国・地域

日本からワーキングホリデーを利用して渡航できる国・地域は、現在26に上る。

  1. オーストラリア

  2. ニュージーランド

  3. カナダ

  4. 韓国

  5. フランス

  6. ドイツ

  7. 英国

  8. アイルランド

  9. デンマーク

  10. 台湾

  11. 香港

  12. ノルウェー

  13. ポルトガル

  14. ポーランド

  15. スロバキア

  16. オーストリア

  17. ハンガリー

  18. スペイン

  19. アルゼンチン

  20. チリ

  21. アイスランド

  22. チェコ

  23. リトアニア

  24. スウェーデン

  25. エストニア

  26. オランダ

年齢制限があるワーキングホリデー

ワーキングホリデーは日本との2国間協議に基づいて実施されているため、国ごとにビザの発給条件が異なる。

年間のビザ発給件数に制限を設けている国もあるが、最大の特徴は年齢制限があることだろう。そもそも「青年」を対象とした制度なのだから当然なのだが、大抵の国は25歳〜30歳まで、もしくは35歳までといった若者に限定している。

筆者が初めて「ワーキングホリデー」なるものの存在を知った時はすでに20代後半で日本で社畜生活、サラリーマン生活を送って忙しく過ごしていたため完全に機を逸してしまったのだが、もう少し早く知っていれば一度は利用してみたかった・・・

オーストラリアが年齢上限を50歳へ引き上げ?!

すでに四十路を超えた筆者にとってワーキングホリデーとは利用したくても「時すでに遅し」といった縁のないシステムなのだ。

そもそもそんな年齢なら現地で就労せずとも長期滞在できるくらいの貯蓄があって然るべきである。(「べきである」を論じているだけであって、必ずしも筆者に相応の貯蓄があることを意味しないので注意)

そんな中、The Guardian 紙がこんな記事を掲載した。

記事によると、オーストラリアの観光局ではワーキングホリデーのビザ年齢制限を撤廃することを議論しているという。ちなみに現在、オーストラリアでのワーキングホリデービザは35歳までが対象となっている。

Tourism and Transport Forum Australia の最高責任者であるマーギー・オズモンド氏は、ワーキングホリデーの年齢制限を50歳に引き上げるべきだと述べている。

理由は簡単。オーストラリアでは現在働き手が足りないのだ。

景気が上向きな現地では需要が増しているにもかかわらず働き手が足りないために供給が追いつかない。だから企業は雇用条件を良くしてスタッフをかき集めている。

実際、オーストラリアの最低賃金は2022年7月から21.38豪ドルとなり、日本円に換算しておよそ2000円。東京都の最低賃金1000円の2倍だ。さらに土曜日は1.2倍、日曜日は1.5倍、祝日は2倍の時給となることが法律で定められている。

筆者も日本で正社員の仕事を辞め、現地のカフェでバイトしている日本人が「サラリーマン時代の月収を超えた」と話しているテレビ番組を見たことがある。円安が進む現在においては日本人がワーホリで稼いである程度貯蓄して帰国するという「出稼ぎ」もアリかも知れない。

年齢制限引き上げの実現性はまだ不透明

オーストラリアでのワーキングホリデービザ年齢制限の引き上げは、現時点では議論されているだけなので実現するかどうかはまだわからない。

しかもビザを延長するためには一定条件を課すことも検討されている様子。

前述のオズモンド氏は、ビザ延長のためには農業分野で3ヶ月間働くことを義務付ける規則を検討すべきだとしている。やはりビザを出すからには人手が不足している業界へ人的リソースを送り込みたいよね・・・

でも、現地で働きながら英語力を身につけたいのであれば農業や酪農に従事するのはおすすめしない。

だって、オーストラリアへワーキングホリデーに行き、現地でファームステイしていた人で英語を喋れるようになった奴を見たことがないから。

やはり必然的に英語でのコミュニケーションを取らざるを得ない接客業などがいいのではないだろうか。


いずれにせよ、もし本当にオーストラリアがワーキングホリデーの年齢制限引き上げに踏み切ったら、筆者も1年くらい現地で働きながら暮らしてみたい。

きっと中年オヤジのワーホリ体験はブログのネタに事欠かないことだろう。



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