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【75点】東京喰種+東京喰種:re【漫画レビュー】


まえがき

東京喰種全14巻と、東京喰種:re全16巻を読破致しました。この2作品について言いたいことが一杯あります。めっちゃ語りたいです。
ので、ここで感想をぶちまけたいと思います。

基本的に東京喰種、東京喰種:reは2つで1つの作品として見てますが、点数と評価は別々でつけたいと思います。何故なら、東京喰種と東京喰種:reでは個人的に完成度に大きな差があると思ったからです。

漫画レビューの詳細は以下の記事をご覧下さい。

東京喰種の点数

ストーリー  24
キャラクター 23
設定     24
見やすさ   17
合計     88

東京喰種の評価

ストーリー

非常に面白いです。設定が綺麗に活かされており、主人公の金木研に感情移入しやすいです。
物語を通して、上手にキャラクターが配置され、丁寧に伏線が張り巡らされた状態です。その過程もしっかり面白いのが良いです。
ただ、伏線の回収は殆どされないので、次回作への期待感がかなり高まった状態で終わります。

キャラクター

魅力的なキャラが多いです。ヒト側と喰種側にそれぞれ魅力的なキャラがいて、読んでる人を揺さぶってきます。どうしようもない残酷な世界だと思わされます。

設定

素晴らしい設定です。ヒトを喰うことでしか生きられない喰種。喰種が人を喰い、ヒトが喰種を倒すのは必然の世界で、ヒトから喰種になった主人公という設定は何か起きる感満載で良いです。

見やすさ

絵はどちらかというと見づらいかなと思います。
また、石田スイ先生はよく唐突な場面転換を行うので、そこが少し見づらいなと感じました。ただ、きちんと頭の中でキャラクターたちが動くので問題ないです。
主人公の金木研もやるときはやる主人公で全然イライラしませんでした。

東京喰種:reの点数

ストーリー  12
キャラクター 13
設定     19
見やすさ   18
合計     62

東京喰種:reの評価

ストーリー

正直残念です。序盤は前作の敵サイドから物語が始まるということで、新鮮で面白いです。ただ、中盤以降が残念な構成でした。
前作の丁寧に散りばめた伏線を「雑に回収」した感じがあり、更に回収されてない伏線も多く消化不良な感じです。
終わり方も、かなりご都合主義な感じで残念でした。

キャラクター

魅力的なキャラは多いです。というか、多すぎます。明らかにとっ散らかってます。
クインクス班、真戸暁、滝澤政道、亜門鋼太朗、ここらへんのエピソードをもっと丁寧に描いて欲しかったです。特に亜門鋼太朗。

設定

設定は面白いと思います。前作の敵サイドからの物語や、和修家、V、CCGの謎、アオギリの樹の目的は良かったです。ただ、ストーリー上で綺麗に活かされていない感じがしました。
また、最後の竜の設定もご都合感があって微妙でした。

見やすさ

絵は綺麗ですが、唐突の場面転換と回想が見づらさを感じました。
主人公の佐々木排泄、金木研はやるときはやる主人公ですが、強敵に勝てなさすぎてイライラしました。特に最後の「什造戦」はキツかったです。

総合計(88+62)÷2=75

【ネタバレ注意】感想

個人的にですが、東京喰種、東京喰種reを通して一番の見どころはヤモリ戦でした。あのシーンはめちゃくちゃ良かったです。初めての金木の覚醒シーンでシビレました。
ただし、東京喰種はこの覚醒パターンが多過ぎます。「ボコボコにやられてから覚醒して勝つ」のパターンが、金木に限らず多いです。

クインクスの設定はもう少し掘り下げて欲しかったです。フレームの説明などがあったけど、物語終盤に少しでてきただけだし、クインクスの存在意義も詳しく説明してほしかったです。「狂暴化する喰種に対抗するため」ってのはさすがに表向きの理由すぎるので。
例えばですが、和修家はヒトになりたかったみたいなので、喰種からヒトになる前段階でクインクス実験があったみたいな説明が欲しかったです。

後なんと言っても、亜門鋼太朗の扱いが雑で非常に残念でした。折角金木と同じ境遇にして喰種側の世界を体験出来たのに、なんか急に悟ってるし、何より出番が少なすぎて残念でした。
笛口みたいな喰種と出会って、「ただの喰種でいいんだな?!」これを亜門鋼太朗に自問する場面とかほしかったです。

最後の竜戦もご都合主義過ぎて微妙でした。万能細胞とか喰種が食べられる人工食物が登場して、おまけに共通の敵の竜遺児がいて、喰種とヒトとの共存が可能になってしまった。さすがにもう少し残酷な世界にしてほしかったです。

ボロクソいってしまいましたが、全体で見ると悪くない作品です。というよりも、面白い漫画です。ただ、東京喰種、東京喰種:reの序盤が非常に面白かっただけに、後半が上記のような理由で面白さが半減してしまったのが非常に勿体無いと思いました。

ーーー芳村店長、結局どうなったん?
ーーー喰種がコーヒー飲める理由、結局なんだったん?

さいごに

最高に面白くなる可能性があった漫画といった印象です。東京喰種、東京喰種:reの序盤での可能性たるや無限でしたが、そこからかなり失速してしまった印象です。
ただ、全体的にみると間違いなく面白い漫画ですので、ぜひ読んでみてください。

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