思考を「キレとコク」で整理してみた
はじめに
PjMとしてECサイト構築プロジェクトに参画していると、各メンバーの「思考」の特性や強みを活かすことの重要性を感じます。
みなさんはどうやってメンバーの強みを活かしてますでしょうか?
各メンバーの「思考」の特性をもう少し深く把握したいときは「キレ」の思考「コク」の思考という書籍を参考に考えるようにしています。(私の愛読書です)
キレ?コク?
「キレがある」とは、後を引かずにすっと消える味。
「コクがある」とは、深みのある濃い味わい。
といった感じで、ビール好きな方であれば馴染みはあるかと思いますが、「思考」のキレ・コクとはどういうことでしょう?
2022年4月時点のスマホ詳細ページのファーストビューの文言でキレの思考・コクの思考を比較してみます。
キレの思考の例
■使いやすさにこだわった、おサイフにやさしい5Gスマホ。(arrows We)
■抗菌・抗ウイルスボディの5Gスマホ。(Android One S9)
コクの思考の例
■すべてがプロ。(iPhone 13 Pro)
どちらがいい悪いではなく、商品の訴え方が違いますよね?日本のメーカーは「性能」、Appleは「あるべき姿」を謳ってます。ちなみに2011年に同様な比較をしたときからこの傾向はあまり変わってないです。
「思考球域」とは?
書籍「キレ」の思考「コク」の思考では思考を以下の三次元で捉えています。
●上下:抽象的・具体的
●左右:ロジック的・イメージ的
●前後:主観的・客観的
図にするとこんなイメージです。みなさんの思考は3軸でそれぞれどの領域に属していますか?
これは基本ポジションであって、この思考から別の領域へ行き来させることで意識的に思考の領域を広げていくイメージです。
「キレの思考」とは?
書籍では「キレの思考」=「具体的×ロジック的×客観的」と定義されています。私はこの考えがめちゃめちゃしっくりきますしこれを「不確実性や曖昧さを排除する」考え方と捉えてます。
例えば「ECサイト構築」プロジェクトを例に取ると(キレがたりないですが。。。)
●具体的・・・・・・顧客接点を増やすCRM
●ロジック的・・・・顧客のステータス別に商品レコメンド
●客観的・・・・・・セキュリティレベルを〇〇に
「コクの思考」とは
「コクの思考」=「抽象的×イメージ的×主観的」と定義されています。私はこれを「不確実性や曖昧さを受け入れる」考え方と捉えてますが、この考えはどうしても苦手です。。。
なのでこの領域の思考が必要な際は、得意なメンバーに協力を仰ぎます。
例えば「ECサイト構築」プロジェクトを例に取ると(コクがたりないですが。。。)
●抽象的に・・・・・・商品のファンを増やす
●イメージ的に・・・・八百屋で購入するようなECサイト
●主観的に・・・・・・ユーザーが安心して購入できる
「思考」の特性や強みを活かしたチームへ
ECサイト構築プロジェクト始動時はコンセプトは明確なものの不確実性は当然高いところからスタートし、進めていく中でこれらを減らしていくところが私のワクワクするポイントです。
ユーザーが利用するECサイトを具体的に構築していくにはまさに「キレの思考」が必要になると解釈しています。
とはいえ「キレの思考」だけではプロジェクトはうまく行かないとも思ってて、これと逆の「コクの思考」の力をかりることになります。
私の所属する部署にはクライアントのWEBビジネスを成功させるためにコンサルティングを行うプロデューサーが在籍し、彼らは「コクの思考」が得意なメンバーが多いです。
コクの思考でECサイトのコンセプトを定義し、それを元に「キレの思考」でECサイトを構築していきます。
コクの思考だけではECサイトはできないですし、キレの思考だけではミッション・ビジョン・コンセプトなどは描けないと考えています。コク・キレの思考をチームメンバーで駆使して乗り越えるのが、チームで仕事をする醍醐味と思っています。
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