ECサイト構築フローをPM観点で整理してみた(後編)
ECサイトリリース後のフロー
中編ではECサイト構築フローでしたが、今回のこの「後編」ではECサイトをリリースしてからのフローを整理してみます。
この「後編」に記載した「運用」を先にイメージしながら、要件定義を進めると効率的かもしれません。
11:PJT振り返り
ECサイト構築プロジェクトの振り返りはKPTAのフレームワークを利用しています。
KPTAは、以下の解釈でクライアント・パートナー含めプロジェクトメンバー全員に記入をお願いしています。
記入が完了したらメンバーと読み合わせを行い運用フェーズに活かしたり、次の新しいプロジェクトのキックオフMTGのときの参考にします。
KEEP:良かったこと(継続すること)【記入時の参考例】
よかったこと/できたことは何ですか?なぜ上手くいったと思いますか?
一番頑張った(資源を割いた)ことは何ですか?
新たに得た経験や発見はありますか?
今後も継続していきたいと思うことはありますか?
PROBLEM:改善すること【記入時の参考例】
活動/業務に取り組む上で問題があると感じたことはありますか?
目標に達しなかったことは何ですか?
事前に立てた仮説が外れた点はどんなことでしたか?
ムリ・ムダ・ムラが発生している要素はありましたか?
問題の原因は何だと思いますか?
TRY:新たに挑戦すること【記入時の参考例】
よかったことの精度をさらに高めるにはどんなことができますか?
問題点を改善するためにどんなことができますか?
問題の本質は掴めていますか?
優先度の高い問題点はどれですか?
問題を解決するために不足している資源はありますか?
ACTION:具体的な行動【記入時の参考例】
具体的にどのような行動を行いますか?
どのようなスケジュールでその行動を進めますか?
状態目標/行動目標はどのように設定しますか?
行動の結果は定量的に計測可能な状態になっていますか?
設定した行動を本当に実行したいという意思はありますか?
12:運用
リリースした瞬間からサイトの運用・保守が始まるので、その前までに新サイトでの業務・運用フローなどはドキュメントにまとめ、担当者への教育も終わらせておきます。
「ECサイトの運用」と言ってもいろんな運用がありますよね。社内ではサイトのPDCAを回していくために「6本柱」に分けて考えています。
と言っても、「鬼滅の刃の9人の柱」のように、社内にこの6本柱それぞれに「柱」がいるわけではありません。
この際いてもいいのかなとも思いましたが、メンバーの得意分野や複数の領域にまたがって関わったりするので「6人の柱」をたてるというよりはメンバー間で補完し合うイメージが近いのかもです。
案件によって6本全て支援させていただくものもあれば、クライアントや他社と担当領域分けてやる場合もあるので状況に合わせて最適化しています。
13:PDCA
ECサイトリリース後、通販事業のコンサルをさせていただく案件が多くあります。
コンサルでは事業成長支援の為に全体を俯瞰して売上・顧客・サイトなどの分析・調査から改善提案・実装・検証・再提案を行っています。
自社のコンサルの指針となるのが「デジタル戦略成功シート」というものでユーザーがサービスに初めて触れるタイミングからロイヤル顧客となり関係性継続していくまでを一連のフローにまとめ、改善インパクトの大きいものからPDCA回していきます。
いかがでした?
「ECサイト構築フロー」を前・中・後編と3回に分けて整理してみましたが、いかがでしたでしょうか?
初めてサイトリニューアルプロジェクトのPMを担うメンバーにこれからの意気込みや不安なことをヒアリングすると、
■システム開発部分が苦手
■何から進めればいいかわからない
■社内に整備されているツール・ルールが多くて使いこなせない
などの不安をよく聞くので、まずは「ECサイト構築フローの全体の流れ」をざっくりでもいいので理解してもらおうと思い、前・中・後編の3部作としてまとめてみました。
最後に
PMの醍醐味って人ぞれぞれだと思いますが、ECサイト構築プロジェクトに特化したPMの私としてはプロジェクトメンバー全員の意識がバラバラの状態でスタートする中、リリースに向けて徐々にメンバーの意識が統一されていく過程を体験できるのがPMの醍醐味だと思っています。これがあるからPMって面白いです。
みなさんが思う「PMの醍醐味」もコメント欄に記載いただけると嬉しいです。
3部作「後編」まで見ていただき、ありがとうございました!
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