英語力を測る
英語力を何で測るか
自身の英語力を数値化するものとして、中高生なら定期テストが真っ先に挙がるかもれません。学校のテストで90点取ったというのは確かにすごいことかもしれません。が、それがどれくらいのレベルなのか判定できる材料にはなりえません。何年生なのか、難易度は、平均値は、などわからないからです。ただ、高得点を取るために努力したことは伝わります。
自身の英語力を客観的に数値化するものとしては、やはり資格試験がひとつの指標になると考えています。入試に有利不利、という話ではなく、自身の英語力を公的な数値で示すためにも試験は大事だと考えています。
が、どの試験を受けるかはとても大事です。主観がかなり入りますが、ここからは私がこれまで受験してきた英語系資格について書こうと思います。
英検
ご存知の方も多い、英検。今になって改めて英検の判定基準を見ると、四技能をバランスよく測ることができる、コスパの良い試験ではないかと再評価しています。
かつての英検は正解の数に応じて合否判定するものだったと記憶しています。そのため、リーディングができなくてもリスニングで満点なら何とかなる、みたいなことが起きていました。私自身、それに救われたこともありますし、逆にあと1点に泣かされたこともあります。
今はCSEという基準のもと、4技能をバランスよくとらないと合格ラインに到達しません。なので、リスニングが満点でもリーディングがダメダメなら不合格です。
5.4級のような基礎を測るテストから、1級のようなアカデミックな内容を測るものまで、試験の守備範囲が広いのも特徴です。
また、英検IBAという、英検レベルに換算するとどれくらいのレベルか、CEFR基準でどれくらいかを測れるテストもあります。こちらは学校や団体のみ申し込み可能なようですが…。
こうしたテストが各種レベルに応じて受けられる英検は、かなりコスパの良い試験と言えると思います。
TOEIC
大学生の時に受けていた記憶がある、TOEIC。ビジネスシーンでの会話が中心の試験だったと記憶しています。リーディングに関しては処理する英文の量が半端ではないため、情報処理能力がものをいうテストかもしれません。リーディングの読解速度が遅かった私は、当日かなり苦しめられました。
かつてはリーディングとリスニングのみでしたが、いまではライティング・スピーキングのテストもできます。
私自身、TOEICのライティング・スピーキングのテストは受けたことがありません。というのも受験料金が高いから。興味はあれど、受けるにはハードルが高いのです。
受験者全員が同じ問題を解き、スコアという形で結果が返ってきます。初めての外部試験がTOEICだと問題の難しさ、テストの結果にショックを受けると思いますから、まずは英検など別の試験で基礎を固めてからTOEICにチャレンジしたほうが良いと考えます。
国連英検
かなりマニアックな試験です。英語の試験であることには間違いはないのですが、内容が国連に関すること、国際情勢に関することです。B級以上は公式テキストを読み、それに関連する問題にも対応できないといけません。
まだB級に面接があった時代にこの試験を受けたことがあります。面接では、当時話題になっていた北朝鮮の拉致問題について意見を求められたことを覚えています。さらにこの上にA級、特A級があります。国連英検特A級は一説によると日本で一番難しい試験と言われています。
英語に限らず社会情勢についても理解し、しかもそれらに対する考えを即興で述べられないといけません。
ちなみにE級という試験が一番簡単な試験ですが、これも中学卒業レベルの英語力が求められますから、やはり別の試験で基礎を固めてからチャレンジしたほうがよいかもしれません。
おわりに
英語を教えることを生業としていると英検3級に合格した、今度2級に挑戦する、といった話を耳にします。そのチャレンジる思いは大事にしたいし、こちらもその発言に刺激をもらっています。
自身の力を公的な数値で判定される機会に身を置くことで、自分の強みや弱みもわかるので、語学を学んでいる人はぜひ其の努力を形にする意味も含め、受けてみると良いと思います。