ELLEGARDEN Get it Get it Go! SUMMER PARTY 2023(2023/8/17)

遅ればせながら。
頭に残ってること全部書いてたら思いのほか長くなってしまった。

前段

『ELLEGARDENのワンマンにいつか行ってみたい』これは悲願でした。中高生の頃ロックをあまり聞いてこなかった私は後追いで好きになった組。
何かのきっかけでMONOEYESのライブを見た時にMCで垣間見えた細美さんの人間性に惹かれて、彼の作品に興味を持ちました。当然ELLEGARDENという伝説的なバンドのボーカリストだったことは知ってましたが、「そういうバンドがあったんだなー」くらいの認識。
Fire Crackerを初めて聞いた時、まさに稲妻に撃たれたような衝撃を受け、そこからは一気に虜でした。ライブ見たかったなーと思いを馳せながら作品を聞き漁ってました。
2018年の活動再開を聞いた時は本当にワクワクしました。でも肝心のチケットは当たらず。ジッとしてることも出来ず、この日と同じ会場ZOZOマリンスタジアムにとりあえず行ってみたら音漏れだけは聞けました。同じような人は沢山いて会場の外は人で溢れていました。
音漏れを聞いてたのなんて後にも先にもこの日だけです。

その後、フェスで見れる機会が何回かありましたが、ワンマンはいくら申し込んでもチケットには縁がありませんでした。

そして、今回のツアーでやっと当選😭まさに7〜8年越しの思いが叶ってのワンマンライブ。しかも場所はあのZOZOマリン。気持ちは最高の昂りでした。

開演前

夕方とはいえ暑い。開場から開演までの2時間立ちっぱなし。疲れるなーと思ってたら開演20分前くらいだったでしょうか。「ライブのルールについて考えてみましょう」とVTR。この日はフォーリミGENとTOSHI-LOWでした。(ちなみに熊本ではMWAMジャンケンジョニーとTOSHI-LOWでした。他の会場は誰だったのか気になる。)

それぞれこんなこと言ってたかな。
GEN
自分はダイブモッシュがあるカルチャーがある中で育ってきたし、コロナ禍のときはもうそれが失われるんじゃないかと心配したし、そうなったら寂しいと思ってた。ダイブモッシュの危険性についてはちゃんと流すとか、当たり方とかもお互いの思いやりがあればそんな危険ではないと思ってる。でも、肩車からたくさんの人が一気に前に転がってくるやつとか、サークル作ってサビで中央で一斉にぶつかり合うやつは俺たちがキッズの頃にはなかった楽しみ方だし、危険だし、俺は嫌い。いろんな楽しみ方あるのはわかるけど、俺もこのくらいは言わせてもらってもいいかなと思ってます。皆さん楽しんで!

TOSHI-LOW
俺らの若い時はダイブするやつはそんなに多くなかった。人の上を転がるんだから最低限の身体能力とか転がるための体の軸の強さ、やわらかい飛び方するとか求められるものがあるんだよ。それがフェスとかの文化で広まってそういうラインに達してないやつがダイブするようになって、怪我して騒いだりしてるのがおかしな話。なにはともあれ皆の周りにいるやつは仲間ですから助けあってくれればいいんじゃないですか。敵は俺だけだから。俺はお前らを容赦なく踏むし、手加減しません。じゃ楽しんで。

TOSHI-LOWさんのラインに達してない奴がダイブするから危ないってのはなかなかはっきり言いづらいことだと思うけど、その通りだと思うな。厳しいようだけど、肩車からしかダイブできない人とか、体幹の力で転がれない人がずっと上で停滞するから下が潰れるケースが最近めちゃくちゃ多いから。誰でも最初からうまくはできないから難しい問題だとは思います。

その後すぐ、細美さんが出てきて前説。 
細美さん
このツアー、先日の大阪公演で怪我人がでてしまいました。俺たちは1人の怪我人も出したくないんだ。100人中99人が幸せでも、1人が泣いてるならそれは俺たちの負け。難しいことだと思う。でも俺は俺たちとお前らならできんじゃねーかなと思ってんだ。やってやろうぜ野朗共、全員笑顔で今日は退場ゲートくぐるぞ。俺今日母ちゃんきてるからこんなこと言いたくねぇけど、ダイブは射精と一緒だからな。我慢して、我慢してそれでも大好きな曲とかで、「細美さん、Supernovaは無理だよぉ」って感じでやっちまうの以外は許されねぇからな。それだけはよろしく。転がる時もセキュリティさん居ないときもあるかもしれねぇから自分で降りるくらいのつもりでな。それじゃお前ら頼むぞ、助け合ってな!

前方エリアでは水と塩分タブレットがスタッフから配られました。絶対に安全に楽しませる、そのためにできることを考えて実行する姿勢がさすが。公演中も度々水が配られてて、助かった人も多いのではないかな。

しばらくして開演直前になったら、MCの大抜卓人さんが出てきて、細美さんとの出会いの話、5年前音漏れで聞いてる人がたくさん居たこと、ELLEGARDENが東北でサプライズで約束を果たしたこと、Mountain Topの歌詞について話してくれて、バンドを呼び込んでライブが始まった。

ライブ本編

SEが鳴り出して、会場は全力の手拍子でメンバーを迎える。4人が揃ってステージに立った時の期待感とその姿の逞しさに涙が出そうになった。アルバムを作り、ツアーを周り、紛れもない現役のバンドとしての雰囲気をまとった姿が本当に嬉しかった。

以下、セットリスト

ライブが始まると終わるのはあっという間だ。Breathingでゆっくり始まったと思ったら、2曲目Space Sonicからは怒涛の展開、Supernovaからアルバムのキーとなる2曲を披露。
Mountain Topはバンドを再度動かすために必要だった決意の歌。燃え尽きたい、答えを見つけたい、そのために必要な試練を与えてくれ、悪魔とだって踊ってやるぜって歌詞が細美さんらしい。細美さんのパーソナリティがとても良く現れてる曲で、自分もこういう考えを持ちたいと背中を押してくれる曲だ。

生形さんが言った。「一つだけ。今自信を持って言えます。新しいアルバムを作って、ツアーを周りました。今のELLEGARDENは現役のバンドとして、誰にも負けません」
力強く、はっきり言うその様子を見てこのバンドの未来にもっと期待したくなった。

その後もキラーチューンのオンパレード。大好きな曲を一緒に口ずさんでたり、我慢できずダイブする人を見るとこっちまで楽しくなってくる。

「人生であと1回だけ、またここでライブするよ。俺らはこれでライブハウスに帰るからしばらく会えなくなる奴も多いと思う。でも約束する。あと1回だけやるからそん時はまた今日みたいなバカ騒ぎしようぜ。今日はあとちょっとだぜ、やってやろうぜ野朗共、もっとやれんだろ。」

そう細美さんが切り出してのSalamanderからライブは絶頂に向かっていく。
特にMake A Wishの大合唱、ずっと憧れてた景色だ。そこからのダイバーの嵐、ありがとう、落とすな、上げろ、来るぞ、声を掛け合ってみんな幸せそうに助け合いながら思い思いに楽しんでたあの瞬間はこのライブのハイライトだったように思う。

本編終わり、アンコールに入るとライブはあっという間に終わる。気になったシーンはMC。

細美さんが高田さんに向かって唐突に話を向ける。高田さんもここで私はおかしいでしょうやめましょうよと予想外の様子。

細「で、雄一お前はこのあとどうしたいんだ?」
高「このあとって、、、ぼくは皆んなに従いますよ。」
細「皆んなとかどーでもいいんだよ、お前自身はどうしたいんだよ?お前の希望を聞いてんだよ」
高「だからみんなの方針に従いますよ」
細「んー。俺はお前自身がまたやりたいのかどうか聞いてんの」
客「やってくれー(大拍手)」
高「じゃあ、またやろう」
細美さんがちょっと嬉しそうに笑って曲に入る。

細美さんは高田さんが無理してやってんじゃないかって心配してたんだと思う。キャラ的にバンドやる気満々ですって感じでもない人だし、以下のようなツイートすることもあったり。

照れ隠しだと思いますが。でも細美さんは皆に合わせる高田さんの本当のところがずっと気になってたのではないかな。ここは絶対逃がさないっていう雰囲気で話しているように見えた。

活動休止のきっかけはアルバム制作におけるメンバー間(細美さんと他メンバー)の温度差であったと聞いた。せっかく動き出したバンドでまた新作を作るというのは、細美さんにとっては大きな試練だったのだろう。またメンバーと気持ちが離れたらどうしよう、自分は昔から変わったと思ってるけど本当に変われたのか。そんなことを思いながらの期間だったのではないだろうか。その最後にメンバーの気持ちを置き去りにしてないかということを聞いておきたかったってことなんじゃないかなーと想像した。

そして最後に細美さんはMCでこう結んだ。
お前らに伝えたいことがあるんだ。人は変われるからな。俺はどうしようもないクズでそのせいでバンドがバラバラになって、もう全部失ったような気持ちになったけど、いまは仲良くバンドできてんだ。人は変わりたいと思って生き続けてれば変われるから。変わろうと思っていいんだよ。そのために俺たちは背中押してやるから。

Mountain Topで理解したいと歌った答えはきっと見つかったんだと思う。

最高の余韻に浸りながら終演の花火を見た。

8月のライブはこれにて終了。最高の夏の締めくくりになりました。またいつかこのバンドを見れる日があることを願って。

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