金投資信託の為替ヘッジ

為替ヘッジとは、ドル建て資産に投資する際に、ドル安、円高になったときに、保有資産の目減りを抑えてくれる役割があります。その代わり、ドル高、円安になったときに、その恩恵をフルで得ることができなくなります。

金の投資信託では為替ヘッジをしているものがたくさんあります。通常、為替ヘッジありの商品は信託コスト総額が高くなることが多いです。しかし私が積み立て投資している三井住友TAM-SMT ゴールドインデックス・オープンとシェアーズ ゴールドインデックス・ファンドは為替ヘッジありを選んでも信託コストは同じです。ですので、為替ヘッジのありなしは、金投資の目的とドル円マーケットの見方だけで決めることが出来ます。

< 金投資の目的 >
金投資の目的は主に3つと思います。
① 金価格上昇時の利益享受
② 株式下落時のリスクヘッジ
③ インフレ時の資産目減りの抑制

① 金価格上昇時の利益享受
コロナ禍により各国政府は極端な金融緩和を行っており、各国通貨の価値の信頼性が揺らいでいます。通貨の信頼が落ちるとき、代替資産である金の価格が上がる傾向があります。

② 株式下落時のリスクヘッジ
金の価格と株式は連動するときとしないときがありますので、金は株式のリスクヘッジとしては十分ではありませんが、資産の多様性を確保するにはとても重要と考えています。また、世界経済が悪化して株式が下落するとき、多くはドル安/円高になります。そうすると日本株はさらに下落します。ドル安/円高は金投資でもネガティブに働きますので、為替ヘッジをする方が、株式下落時のリスクヘッジには都合がよいと考えます。

③ インフレ時の資産目減りの抑制
コロナ禍により各国政府は極端な金融緩和を行っており、各国通貨の価値を下げ、その裏側でコモディティ投資を押し上げます。農産物や資源などコモディティの種類はたくさんありますが、金が最も安全と考えます。

< ドル/円マーケットの見通し >
コロナ禍を発端にした未曽有の金融緩和はとくにアメリカで大規模におこなわれています。そのため近い将来、かならずドル安/円高が始まると見ています。もしこの見通しが実現した場合、為替ヘッジをかけないと金の資産価値は大きく目減りすることになります。

< 結論 >
以上により、私は三井住友TAM-SMT ゴールドインデックス・オープンとシェアーズ ゴールドインデックス・ファンドはどちらも為替ヘッジありを選んでいます。

ちなみにわざわざ2銘柄で投資しているのは、万一どちらかが早期償還してしまった場合でもリスクを半減させられるためです。


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