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大掃除ならぬ大片づけ こんまりメソッドでやってみた 〜第二章 本・書類・ときどき険悪編〜

本棚に、キッチンに、テレビの横に、読もうと思っていた本積まれてませんか?
数年前に読んで本棚で埃をかぶっている雑誌ありませんか?
これ何の書類だっけ?とファイルを見ただけでは思い出せない書類ありませんか? 

 なにを隠そう我が家にもそんな本や書類がたくさんありました。本棚にはいつか読もうと思って埃をかぶっている小説、何を読んだのか思い出せないけど、とりあえず定期購読していた雑誌の束、最後にいつ読んだのかわからない絵本でパツパツの本棚。そしてクローゼットの奥から発掘された、段ボール箱いっぱいの謎の紙の山。(ホントに謎だった)

ここでは僕たち家族が【こんまり流片づけ】にチャレンジして、どのようにその紙たちと向き合ったのかをお伝えいたします。

書類の片づけの順番
1. すべて出す
2. 捨てるを終わらせる
3. 収納する
 おまけ. 険悪になる

1. すべて出す

 衣類をやり遂げて、すっかり自信満々になった僕たちが、次に挑戦することになったのが “本・書類” 。

こんまり流片づけでとても大切にされているのが、片づける順序とのこと。思い入れのある物などで、手が止まってしまうことを防ぐ効果があるそうです。

 あのボリューム満点の服に比べたらできる気がする!ということで、この工程は平日の空き時間に進めることになりました。また本や書類はそれぞれしかわからないものが多いので、僕は自分の書類と本担当、ツマは自分の本と書類とこども達の本と書類担当ということになりました。
 
 普段から仕事に関する本は、読み終わったら売りに出していたので、本はそんなに多くない印象だったのですが、並べて驚いたのがマンガ。僕もツマもマンガ好きで、読み出すと動けなくなるからと、お気に入りの作品しか置いていなかったので、タイトル数は5タイトルと少ないのですが、長編好きなこともあり、横に並べると長い長い・・・(うぅ、読みたい)

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ここぞとばかりに横に並べて巻尺で長さを測り、大興奮な妻。

「こんだけ手で描いてんだからすごいよね!」

とマンガ愛が炸裂していました。(・・・楽しそうで何よりだよ。笑 だけど、今は何の時間だ。。。とはいつも言えない私。ツマ強し。)

 一方、僕は何せ書類が多く一枚一枚手にとっても、「これなんだっけ?」みたいなモノや、こんなこと考えてたんだ。なんてちょっと小っ恥ずかしい覚書が出てきたり。(20代の若者に夢と希望を与えるんだ!と20代の僕が書いていたことは内緒にしておこう・・・)

 少し脱線するが、我ながらマメだなと思ったのが日誌。日々の出来事、想いを書き綴ったA4ノートが30冊も出てきました。面白いよね。1ページ1ページ読み返すと当時の気持ちがありありと思い出され気がついたら読み込んでる始末。(⇦これが思い出品を最後にしなければいけない典型的なダメな例です)ツマのマンガ並べにケチつけていたのはどこの誰のことやら。
 
 さてさて、本題に戻り、意外な落とし穴となったのが、書類が一箇所にまとまっていなかったこと。「あれ?これも書類?」というのが、家中の色々なとこから出てくる。本棚、机、クローゼット、色んなカバン、キャリケース、段ボール・・・と。とにかくそこらかしこに書類が隠れていました。

 引越し直後(4年前)の書類なんかは特に台所の流しの奥に貼ってあったり、下駄箱の上の棚にひっそり忘れられていたり、わかりやすいようにとりあえず置いておこうと各地に置かれた書類は、結果的に忘れられ、読まれることもなく。。。なんて切ない紙達が勢揃い。

 すると起こったのが謎の埃事件。

それぞれの場所から集まった古い紙独特の埃。クシャミが出たり、目がごろごろしたり。そりゃこんなのがいっぱいあったら居心地悪くなるよなという感じ。これは我が家だけかもしれませんが、子供が来ない部屋で、マスクとメガネを着用して作業することを強くお勧めします。

 8畳の床一面に所狭しと並べられた本の山をみて、恒例の萎え儀式を完了し、いよいよひとつずつ向き合う作業に進みました。

2.捨てるを終わらせる

 僕は衣類で捨てる感覚を身につけていたので書籍は割とスムーズにいきました。本当にときめくものだけを残したので100冊弱BOOKOFFさんにお持ちしました。おかげで本棚がスッキリ。しかし、書類の山があまくなかった・・・。まず、量はA4 100枚が収納できるファイル1つを紙袋1つにファイル3つ入れたとして、大体紙袋20袋ぐらいの書類の山です。枚数で行くと6000枚。なんとなく「えっ、これ1枚1枚やるの!?」「まぢ?」という絶望感が伝わるでしょうか。ときめく前は絶望感満載です。(あくまで私の場合笑) 

でも、一箇所に書類を集めてしまった以上、逃げるわけにはいかない。「よし、やるか」とスイッチを入れる。(こういうところは体育会系でよかったよね)

まずやったのが、捨てる資料の仕分け。会社のシュレッダーで捨てる資料、家で捨てる資料、残す資料にわけました。ここは意を決して捨てるに振り切った結果19袋捨てることになりました。(今まで”いつか”使うかもしれないと家の中で居座っていてくれた書類はなんだったんだ〜)

次に残った1袋の資料のカテゴリーわけ。楽勝だと思っていたら、まさかまさか、これがものすごく大変だった。泣きたかった。

資料を仕事の業務フローに分解して、カテゴリーわけして、穴あけパンチで1枚1枚ファイリングしていくんですが8時間ぐらい一人寂しく延々とやっていました。
(仕事はどうした?はそっとしておいてください。選択と集中です。)

 一方ツマは、自身の本や書類はそんなになかったものの、子供の絵本や書類に大苦戦。6歳長女、4歳長男、2歳次女というきょうだい構成もあり、どの絵本を残せばいいのやらちんぷんかんぷん。また、絵本に関してはいただき物も多く、思い入れのあるものかもしれないと罪悪感で捨てられない。。。なんてのもあったようで、ここでまたまたこども達にバトンタッチすることに。

 「それぞれ “キュンッ“ ってなる絵本選んで!」と順番にお願いしたところ、この “キュンッ” がとてもツボに入ったようで、それぞれお気に入りを選んで
「キュンッ!」「キュンキュンッ!」と口にしながら上手に選んでくれたそう。作戦が功を奏して、無事に絵本は終わり。

 次に多かったのが、幼稚園のプリント。丁寧に全部ファイリングしていたのですが、まぁ終わったら見る事もなく、どんどん増えていたもの。思い出の物だけ選んだら、結局置いておくものは4〜5枚だったそうです。これを期に、思い出関連のもの以外は写メしてその場で捨てることにしたそうです。我家は一気にペーパーレス推奨派へと傾いた、難関 “書類編” となりました。

 本や書類を片付けていてわかったことは、不意な思い出品との遭遇。(なかなか手強い相手ですからホント気をつけて)衣類の時とは段違いに出てくる、思い出の写真や、こどもの絵、無下に扱えない品々たち。“懐かしい〜“ なんて片足突っ込もう物なら、せっかく割いた空き時間があっという間に消えてしまいそう。ここでは近くに思い出品非難箱を用意しておくことを強くお勧めします!洗濯カゴや、ダンボール箱など、ゴミとの区別がつきやすく、それでいてどんどん入れられる物が丁度いいです。とにかく思い出の品に遭遇したら、気持ちを掴まれる前に、非難箱に非難していてもらえば、時間を有効に使えるように思いました。

そしてここでも大きな落とし穴。

お互いの作業量を把握していなかったこと。

後からこれがジワジワと夫婦の溝を深める結果になったのでした。

3.収納する


 必要な書類はそれぞれファイルに収納し、一箇所にまとめることに。ファイル買わなきゃ!なんて心配は無用。だって必要なくなったいろんなファイルが山のようにある!俺ってファイル好き、、、なのかもしれないことに今更気づきました。お気に入りのファイルを選んで、ひとつづつファイリングして、書類作業は終了しました。  

次に本の収納へ。グッと減った絵本を、高さ順に並べる作業は、普段から工作好きな長女が大活躍。「どっちが大きい?」と末っ子に聞いたりしながら楽しそうに片づけてくれました。(この光景がときめくんです笑)また自分で作り上げた空間がとても嬉しかったのか、長女は今や我家の絵本ポリス。“これはこっちへ!“ “こっちの方がいいかな?“ なんて、お片付けメソッドの主、こんまり先生の幼少期を思わせる口ぶり(もう親バカ丸出しですね。w)に、夫婦揃って大満足。子供ができそうなことは、信じてやってもらうと思いがけない感動に出会えると、改めて実感しました。

おまけ. 険悪になる

 そんなこんなで、ここまで一週間ほど。年末から始めた大片付けは年内にとはいかないことがそろそろわかり始めた僕たち夫婦。ただ、ここまでやってきて、必ず変わっていることを実感していたのと、この作業量でここまで一週間は良いペースなのではないかと片付け期間に対する考え方が変わり始めていました。

 「この調子なら来週はここまで進みそうだね!この週末に本棚の買い物とおもちゃの片付けを終わらせて、来週は小物までできるといいね!ちなみに平日の水曜以外は会議があったりするから、こことここはツマ進めておいてくれたらスムーズに行くよね!」と我ながらいいスケジュールじゃない?と張り切っている僕に対してツマの返事は、
 
「えっ!?う、うん。わかった。」

 よしよしツマもいい反応だ!と僕はツマと子供達を残し、二階の仕事部屋に戻ったのでした。(やりきった感満載で颯爽と階段をかけあがっていきました)
 
 夕方ご飯の時間になりルンルンで降りてきた僕に、台所に立つツマは目もくれずムスッと鍋を睨んでいました。

“んん?これは空気がおかしいぞ?“

と思いながらも、とりあえずジャブ

「(おそるおそる)今日のご飯なんにしたの?」
「まだ決めてない。」
(え、作ってるやん?これはなかなかヤバい空気。)

「どうした?なんか怒ってる?」
「別に怒ってないよ。」
(目も合わせない。俺なんかしたっけ。。。?)

 みなさんお気づきでしょうか?

ツマに“怒ってる?“ときいたら、“べつに怒ってないよ“とムッとした顔で言われる時。こんな時はまず間違いなく怒ってます。そして我家でのそれは、十中八九僕が気付かずツマの地雷を踏み抜いているのです。

 そんな僕にツマは気が済むまでこの重い空気をのしかけ、僕が逆にイライラする寸前まで圧をかける。ちょうどいい頃合いをみて、反省会スタート!というのが、我家のパターンで、この日も例に漏れず、僕がムッとし出したタイミングで、ぽつりぽつりとツマの反省会が始まりました。(ホント心臓に悪いよね苦笑)

 ツマ曰く、まず平日冬休み真っ只中のこども達の相手をしながら、1人で作業をするのはとてもじゃないけど無理だということ。次に、主婦だからと予定を確認せず、なぜ僕のスケジュールで進めておかなければならないのかとのこと。そして最後に、「こんなに片付けられてない私が悪いんだから、お前がやるべきだってこと?」と泣き出すツマ。

 いつも最後に本音が出るツマ。主婦としてできていなかった罪悪感と向き合いながら、ツマ特有のストレスを感じていたのかな。なんて思いつつ、押しつける気はなかったとはいえ、結果的にそう捉えられる言い方をしてしまったのだから、ここは謝るべきだ。僕は「ごめんなさい。」と頭を下げました。

 この一件で、片づけって本当にデリケートな家事だなとしみじみ実感。

家族みんなで進めるべきとはいうものの、どうしても平等に作業量を分けることなんてできるはずもない。

「せめて最後にやってよかったね!と笑い合えればいいね。」

なんて怒りの熱が少し冷めたツマと話していたら、本に片付けは祭りだと書いてあったことを思い出しました。祭りの醍醐味といえばご飯!ということで、片づけた日はちょっと贅沢しよう!ということで、近所の回転寿司で持ち帰ることに。
 
それだけでとても気持ちが軽くなったようで、ツマも「怒ってごめんね」と一件落着したのでした。

まとめ

 片づけ中気づいたのが、モノだけでなく感情や想いみたいなものもどんどん表に出てくること。

そこには感動もあったり、喧嘩やモヤモヤもあったりして。自分はそんなに我慢する方じゃないと思っていたのですが、潰瘍性大腸炎という持病を持っているということは、気づかずに心のどこかにしまい込んでいたのかも知れない、とも思ってみたり。

大片づけを通してわかったのは、そういった直感的なモノは、おおきくなる前、小さなうちにしっかり心の整理しておくことが大切だということ。

 “あれ?なんで今モヤッとしたんだろう?“ と思ったら、一度向き合ってみるクセができれば、心も片づくように思います。

 そして、この頃からツマが毎朝お茶を飲みながらYoutubeのこんまりチャンネルを見るようになったのですが、書籍やNetflix同様、片付け中つまづいたり、悩んだりした時のヒントがたくさん盛り込まれていたりするので、これまたお勧めです。

 さて次回の片づけは!
〜第三章 難解不落の小物突入!洗剤編〜です。

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