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「商品づくり」は難しい #ポスト会社員の働き方 模索状況レポート 2021/5

2ヶ月ほど前の投稿で、「自分の商品をつくる」「受託モデルではなく、自社サービスモデルで」と書いた。

これは言ってみれば 、R&Dや生産工程と同じなので、そんなにすぐに商品をリリースできるわけではない。
自分で商品をつくるのは、とても時間がかかるプロセスで、どこかから魔法のようにクルクルポンと出てくるわけじゃない。
かるく数ヶ月は掛かると思っていたが、今のペースだと、1年くらい掛かりそうな気もしてきた。

あらためて、モノづくりができる人、商品・製品を産み出せる人に対するリスペクトが大きくなった。

そうは言っても、1年も沈黙していたら、ネット上に存在していないのと同じだし、なによりネタにならない。
だから、なるべく途中経過を、思考プロセスも含めて、公開していこうと思う。

まずは、ひとつめの構想について。

「全体像」を教えてくれたMBA

世間ではかれこれ20年ほどMBA不要論が叫ばれているが、なんだかんだ言っても、私にとっては MBAはキャリアの大きな転機だった。

MBAの1年目というのは、多くの科目をダーっと学んでいくのだが、科目間のつながりや、どこでこの知識を適用すべきかは示してはくれない。各教授はそれぞれの分野の専門家なので当たり前なんだが、これがずっとストレスだった。
その科目の内容はわかっても
「いつ、どんなときに、この知識を使えばいいの?」
という疑問、いや不安をずっと感じる1年目だった。

ビジネススクールの1年目と2年目の間、サマーインターンシップで経営コンサルティングをちょっとだけ(ホントにちょっとだけ)体験させてもらう機会があった。
新商品開発やマーケティングに関わる戦略立案のための分析作業。
ここで初めて、学んだことを実戦で使ったわけだが、このとき真っ先に実感したことがあった。

各科目を学んでいるときは
「つながりがわからないし、いつどう使えばいいかわからない」
と不安だったのに、いざ実戦に出てみると、
「このイシューに対しては、どこからどこまで考えればOKなのか」
が、パッと頭の中に広がったのだ。

どこまで考えれば抜け漏れがないのか分かる
全体像がわかる安心感

これは私にとって、すごく大きな変化だった。
意識だけは高いが、スキルも経験も未熟で、いつも漠然とした不安を抱えていた私にとって、とても新鮮な感覚だったので、今でも鮮明に思い出せるほどだ。

多すぎる専門家と、ジェネラリストの出番

考えてみると、ビジネスや経営においても、やれDXだ、デザインが大事だ、PRとコミュニケーション戦略だ、アートや教養の時代だ、と専門家は自分の専門分野の重要性を説く。
その中で、今の自社の課題は何で、そのための打ち手は何なのかを適切に取捨選択しないと、下手なバズワードに踊らされるだけになってしまう。

同じように、キャリアや人生においても、英語は必須だ、会計は基礎スキルだ、SNSでの発信だ、と各分野から言われても、自分の人生経営の全体感のなかで、それがどれくらいの大きさ(重要さ)を占めるのかがわからない。

各分野の専門家は、みんな「コレこそ、あなたが今すぐ知るべき・身につけるべきスキル!」とばかりに『〇〇力』というタイトルで押し出してくる。
専門家は、その分野の必要性を存分に教えてくれるけど、
「今のあなたに必要なことは、コレじゃない」
とは言ってくれない。
専門家の話は、どれもこれも重要に見えるが、すべてを身につける時間もないので、いつまで経っても不安から逃れられない。

コレ、まさに私がビジネススクール1年目で感じたストレスと同じ。
それでもMBAがマシだったのはカリキュラムが決まっていたこと。
どんな教科が存在し、基礎編としてまずどれを受講する必要があるのかを考える必要はなかったから。

学生と違って、大人になると、そもそもどんな教科が存在していて、どこからどこまで学べばいいのか、誰も教えてくれない。
世の中に科目がたくさんあるのはわかるが、カリキュラムを組んでくれる人がいないので、自分で組まないといけない。
これはかなりツラい。
カリキュラムがなく、全体像が見えないままに、個別の科目を学んでいっても、コレで抜け漏れがないから大丈夫、という安心感は得られない。
だから、いつまでたっても不安が消えない。

全体像を知ることで、自分に抜けていた視点を認識し、人生やキャリアの優先順位を決められるようになる。
全体像がわかっていれば成功するという保証はできないが、これが分かっていれば余計なことを考えずに済む。ここまでカバーしていればOKと思える安心感と自信を得ることはとても大事だと思う。

そこで、ジェネラリストの本領を発揮して、仕事で成功するだけでなく、より良く生きるために必要な科目は何なのか、基礎編として学ぶべき科目を集めたカリキュラムを考えてみた。

自分の人生経営のためのライフMBAのカリキュラム

これが、2021年4月時点での原案。

基礎科目は、
1 人生構想(会社経営では戦略・リーダーシップに相当、主体性について)
2 意思決定(仕事も人生も選択でできている)
健康(組織に相当、健康のための3要素について)
4 マネー(会計・ファイナンスに相当、税金・投資・資産について)
5 対人関係、社会生活(営業に相当、コミュニケーションと影響力について)
6 発信(マーケティングに相当、出会いを生む発信と逆フィルタリングについて)

応用科目は、
7 学習・インプット(研究開発に相当)
8 実行力・集中力(オペレーションに相当)
9 IT
10 個人の商品づくり(生産に相当)

基礎科目にあたる6つは、幸せな人生経営に必須だと考えられるものを選んだ。
「なるほどね、全部押さえてるよ」という人もいるかもしれないが、「ちょっと苦手科目が混じってるな」という人が多いのではないだろうか。

パッと見てわかるとおり、各科目については、世の中に膨大な専門家と専門書があふれている。
ただ、この6つが基礎科目だと理解し、自分の抜け漏れを把握するのが、もっとも大事なポイントだと思っている。

人生こそ「ゴーイングコンサーン」で考えなくてはいけないので、バランスがとても大事。

ゴーイングコンサーン (Going Concern)とは、「継続企業の前提」とも呼ばれ、企業が将来にわたり存続し、事業を継続していくという前提のことを言う。ゴーイングコンサーンは企業が財務諸表を作成する上での前提条件である。企業活動が無期限に続くと仮定されることを意味し、この仮定が成立していることを前提に各種制度の論理が構築されている。
出展:グロービス経営大学院 MBA用語集
https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-19656.html

攻めてばかりの経営でも、守りばかりの経営でも、継続的な事業運営がうまくいかないのと同じように、一部の知識やスキルだけを鍛えても、幸せな人生経営は実現できない。
だから、基礎科目については、浅くてもいいのでポイントだけは押さえた方がいい。
それぞれの科目について深く極めようと思えば、いくらでも深められるけど、それは専門家の皆さんにお任せしたい。
私は、なぜこれらが人生経営において大事なのか。何を押さえておくと良いのか。そういった点に絞って、解説していきたいと思っている。

すでに半分ネタバレしている...

さて、これが基礎科目ですよ!と理解するのがもっとも大事なポイントなので、この記事を公開した時点で、すでに価値の大半は提供済みということになります。
でも、それじゃ「商品」として成立しない。
はて、どうしたらいいのか?

さらに、もうひとつ。
きっと私のnoteを読んでくださる方は、「若手」というよりも「中堅」「中年」の方が多いはず。
そう考えると、今さらこんなネタを聞かされても、反応は
「うん、知ってた」か「今さらコレ勉強すんのシンドイわ」
のどっちかになる気もします。

そう考えると、読者の皆さんの力を借りる必要があると思っています。

「これ、言いたいことはわかるんだけど、欲しいのはそういうんじゃないんだよね」「もっとさ、○○な感じなのが欲しいんだよ」
という意見やフィードバックをもらえると、すごく嬉しいです。
また、
「いやそもそも、なんでこの6つなの?」「○○が抜けてるじゃん」
「△△の方が基礎科目でしょ」
というツッコミもあるでしょう。

そんな感じで、私を使って、皆さんが欲しいものを得られたら、お互いハッピーになれるのでは、と目論んでいます。
私も、皆さんの反応が見えた方が楽しいですし、もっと言うと、一部の科目はあきらかに私の苦手科目。私だけでは良い内容を作れないので、得意な人に力を貸してほしいです。

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本当は note のサークル機能でやる方がいいんだろうけど、ひとまずこの形で。追い追い「商品」の形が見えてきたら、サークルで先行公開や共同制作などもやってみたい。

さてさて、どうなることやら。
商品づくりって、むずかしいね!


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