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参謀経験15年の経営アドバイザーが考える、40歳からのキャリアで「発信すること」がとくに大切になると考える理由

今回は「発信」について書こうと思います。

40歳からのキャリアデザインを考える軸として「発信」はものすごく大事なんですが、あまりピンと来てない人が多い気がするんですよね。


40歳からのキャリアは自分らしさを出していくフェーズ

いきなり極論かもしれませんが、40歳までのキャリアは、言ってみれば助走期間、準備期間だと思うんです。

キャリアのVSOP」という考え方があります。1978年出版の「自立人間のすすめ」(脇田保 著)で紹介された内容ですが、わかりやすい図がけんすうさんの「物語思考」に掲載されていたので、そちらを引用します。

物語思考 「やりたいこと」が見つからなくて悩む人のキャリア設計術 より


完全に余談ですが、実はこの内容は時代のどこかで改変されていたというオチがあります。気になる方はあとでこの記事を読んでみるといいですよ

いま読んでもいいけど、戻ってきてね


これまでが経験とスキルを高めていくフェーズだったとすると、40歳からのキャリアでは、自分らしさを出していくフェーズに入るわけです。

これまでは与えられた環境でがんばるフェーズだったとすると、これからは自分らしさが出せる環境を見つける、飛び込む、または意図的にそういう環境をつくっていく。キャリアのつくり方としてはそういうフェーズに入ります。


そう考えたとき、ほとんどの人にとって「新しい出会い」が必要なんです。


っぽい


よくも悪くもあなたのキャリアに大きな影響を会えてきた人たち

おそらく、これまでキャリア上のお付き合いがあった人たちの半分以上は年上ですよね。あなたをかわいがってくれた人も、そうでない人も。その人たちはこれからどんどん引退していきます。

つまり、プラスであってもマイナスであっても、あなたのキャリアに大きな影響を与えてきた人たちとの関わりは、これから薄まっていくわけです。

そういう状況で何もせずにいると、どうなるか?

若い人たちに囲まれて、いい思いができるでしょうか?そうはならないですよねー、私たちの世代は。知ってますよねー、下の世代が少ないことは。なんなら、下の世代の方が身軽にキャリアをつくってますから、あなたより先にやりたいことやるために飛び出してますよね。

気づけば、上がいなくなり、下もいなくなっちゃいます。


自分のキャリアに大きな影響を与えていた人や環境がなくなると、どうなるのか?

これまで同じような環境にいた人には、このインパクトが実感できていないように見えます。

例えば、40歳過ぎで突然大きな異動を命じられる。わりと多いですよね。同じ会社ではあるけれど、まったく違う仕事、まったく違う環境になり、戸惑ったり、うまくパフォーマンスが出せなかったりする人も多いです。

あなたのことをよく知っている人たちに囲まれていたときは、何も言わずとも理解してもらえていたかもしれません。ですが、新しい環境ではそうはいきません。あなたのことを知ってもらう必要があります。

転職経験がある人は、わりと想像しやすいと思います。これまでのように人間関係を前提としたやり取りができない大変さ。まったく違う環境で自分がやっていくときの辛さ。

もちろん、うまくいく場合もあれば、残念ながらうまくいかない場合もあります。その違いは何かと言えば、実はスキルが通用するかどうかではありません

いや、スキルが不要というワケではないですよ。でも、まったく同じスキル、同じ人間なのに、環境が変わると、急に活躍したり、逆に活躍できなかったりする例はたくさんあります。このことからわかるように、スキルそのものの問題じゃないんです。

あなたが得意とするスキルやスタイルを「良い」と思う価値観なのか、そういう人たちが多い環境なのか否か。この違いなのです。


納得感の高いキャリアをつくるために、あなたが必要としているもの

価値観の合わない場で時間を無駄に過ごすような余裕は、もはや私たちにはありません。自分らしさを出すフェーズですからね。

キャリアの新しいフェーズに入るいま、自分らしさを活かせる、納得感の高いキャリアをつくっていこうとするなら、あなたの価値観に合う人との関わりを増やす必要があります。

そのためには、今はまだ出会っていない、新しい人・コトとの出会いが必要なワケです。

価値観に合う人に囲まれている状況であればあるほど、あなたは心地よく過ごせ、高いパフォーマンスを出しやすくなります。自分らしい、納得感の高いライフキャリアとは、そういう環境に身を置くことです。

今そういう環境にないなら、これからつくるんです。

そのためには、自分で出会いをつくり出していく必要があります。自分にとって適した人や機会との出会いを。

だから、価値観が伝わるような発信をしていく必要があるわけです。


自分らしさを発揮できる機会を得るためには

出会いは、人との出会いだけではありません。

自分らしさが活かせる機会や環境を見つけるのも、また出会いです。

そういった機会と出会うチャンスを増やすためには、あなたが何を考え、どんな価値観を持っているかを知ってもらう必要があります。常日頃から発信していれば、そういった機会が発生したときに「そういえばAさんはずっとこういう内容を発信していたな。ちょっと声を掛けてみよう」と思ってもらえるわけです。

発信していれば、社外からお声が掛かると言っているワケではありませんよ。転職未経験者はヘッドハントという言葉に夢を馳せがちですが、そんなのほとんど存在しませんからね。

でも、発信していると、価値観の近い仲間が得られるし、だれかがどこかで見てくれている。私を含む多くの発信経験者がそう実感しているのもまた事実です。


チャンスを掴む人がやってる行動

価値観を発信していれば、それを見ていた人が仲間になってくれるかもしれません。今まで見ていなかったとしても、過去の発信内容を見て、あなたの人となりを理解してくれるかもしれません。あなたが長年取り組んでいたことを知ってもらえるかもしれません。

チャンスを掴んでいる人は、単に運が良いわけではないんです。自分の運が良くなるよう、チャンスが自分のもとに転がり込みやすくなるよう行動しているんです。

その最たる例が、自分の考えや価値観を発信することなんです。

逆に考えてみましょうか。発信していない人は、周りからどう思われているでしょう?



答えは、どうも思われない、です。

決して、「リスク管理できてるな」とか「思慮深い人なんだな」とか「奥ゆかしい人だね」とか思われませんからね。

いや、どうも思われない、という表現ですら甘いかもしれません。「想起されないなら、存在していないのと同じ」というマーケティング界隈の表現を借りるなら、あなたはもはや「存在していないのと同じ人」になっているかもしれません。

それでもまだ発信しないのですか?


40代が発信するために必要な準備

発信しようと思ったら、心象(感情)を含めることが欠かせません。

そのためには自分の感情を知る必要があります。自分の感情をちゃんと認識する必要があります。

ところが、これが意外とむずかしい。

40歳くらいまでキャリアを積んでくると、だいたいの人は自分の感情がわからなくなってますからね。実際、私自身がそうでしたし、典型的な「中年の危機」のひとつの症状だと感じました。

だから、発信し続けることで、感情を思い出すタイミングを増やすんです。強制的に使う機会を増やすことで、感情を認知する神経を鍛えるんです。使う機会が減れば、どんどん退化してしまいますから。

どんなことに心が動いたのか。どんな風に心が動いたのか。それはなぜなのか。

「〇〇がきれいだった」

これは感情ではないですよ。単に事象を伝えているだけです。

「きれいな〇〇を見て、久しぶりに優しい気持ちになった」

これが感情です。


「風邪をひいて大変だった」

これも感情ではないですよね。あくまでも事象ですよね。

「風邪をひいて大変だったけど、今は復活して元気!」

これも感情ではないですよ。

「風邪をひいて、あらためて健康の大切さに気づいた」

はい、これはあなたの心象が表現されてます。

ただし、それが本心なら、という注釈つきです。

どこかで聞いた、だれかのセリフを、「こういうときはこう言うのがもっともらしいよね」と持ってきただけなら、それはあなたの感情ではなく、だれかの感情です


わかりますか?

現代人は、本当に自分の感情を思い出せない。だから、アスリートが毎日練習するように、ビジネスパーソンにも「今、自分はどう感じてる?」と問いかけることが必要。先日、講演を聞いたスポーツドクターの辻秀一さんがそう言ってました。


以前ご紹介した感情ジャーナリングは、まさにこの練習そのものです。


これからのキャリアのために、新しい出会いをつくる

40歳からのキャリアでは、新しい出会いが必ず必要になります。必ずです。

そして、良い出会いを増やすための効果的なアクションが「発信」だということは、わかっていただけたでしょうか。


では、「わかる」と「できる」の壁を越えましょう


出典:「自分が合っていて、相手が間違っている」と思った瞬間、“すべて”がうまくいかなくなる――【働き方対談】仲山進也×佐渡島庸平(第3回)


「なるほどね」と思っても、実行に移さなければ数分後には忘れてます。

せっかく「わかる」まで来たのなら、実践してみましょう。壁を越えて「できる」まで進んじゃいましょう。

せっかくここまで読んだんですから、行動しないと損です。


感情ジャーナリングをはじめてみる。

発信のためのアカウントをつくる、整える。

事象と心象を書いてみる、話してみる。


あなたは今日、どんなことで心が動きましたか?プラス方向でもマイナス方向でもかまいません。どうして、心が動いたんだと思いますか?それはあなたがどんなことにアンテナを張ってるかのヒントを示しているはずです。

最初の一歩は小さくていい(むしろ小さい方がいい)ので、まずはやってみましょう。そして、やってみたらコメントやメンションで教えてください。全力で❤️を押しに行きますので。

コミュニティメンバーさんへのお願いです。ほかのメンバーさんがコメントしてたら、みんなで全力で❤️を押しに行きましょうね。


「発信」の基礎をおさえたいという方は、こちらの記事も参考にしてください。


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萩原 雅裕|Prodotto代表
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