1日だけのモスクワ
Day10
船を去り、ホテルに向かわないといけない朝。
モスクワはしんしんと雨に降られていた。子供の声も、タバコで一服したロシア人たちの声も少なくなった。船の廊下を歩いて食堂に向かい、静かな最後の朝食をとった。私たちはこの船を下船するリミットの10時ギリギリまで船にいた。昨日の夜遅くまで食堂で喋っていた友人もすでに下船していた。これまで忙しなかったが、この日はゆっくりした時間が流れていた。
人がどんどん減っていく船内。自分たちも荷造りを済ませて8日間お世話になった部屋を後にした。KROKの開催者たちに別れを告げて船をでる
コンスタンティン・シモノブ。8日間の長旅をありがとうと言いたくなる。
ここからホテルに向かうのだが、何しろスーツケースのため、たまらずタクシーを呼んだ。タクシーを呼ぶ際に目的地を設定するのだが、ここで苦労した。HISで予約したホテルの名前がゴールデンリングホテルという名前なので、Golden ring hotelと検索すると、5000kmほど離れた極東の方の街にあるホテルがヒットする。何かおかしいと思いグーグルで所在地を検索するとゾロトエ・コルツォと出てくる。Золотое кольцоとロシア語キーボードで一文字ずつキリル文字を打ってようやくホテルを目的地に設定できた。
船着き場のSeverniy Portからホテルのあるрайон Арбат(ライオン・アルバート)まで30分ほど。呼んだタクシーに乗っていく。スターリン7姉妹ビルの前にゴールデンリングというモスクワの環状道路を挟んで対岸に建っており立派なホテルだった。
部屋からはスターリン7姉妹ビルの一つを望むことができた。そしてかなり広い部屋で、バスタブもあった。当たり前だけど、1畳もないシャワー兼トイレルームだった船とは大違いで開放感がある。船よりはゆっくり寝れそうだと期待が膨らんだ。
アルバート通りへ
アルバート通りはこのホテルの目の前からモスクワ中心までつながっている。昔は貴族が好んで住んでいたのだそう。この通りには有名なプーキシンの家もある。
おっと…。その前にホテル近くのカフェでランチをとった。
カフェの名前はデ・マルコというカフェでロシア料理はもちろんイタリアンやサンドイッチまで取り揃えている。
妻の分も入ってるが、オリーブのサラダ、ボルシチ、ビーフストロガノフ、シーフードクリームパスタ。を注文した。この店の料理は美味しく翌日も来ることになる。実は今でも行きたい。執筆はこの旅から6ヶ月ほど経つが、またロシア料理が食べたいと思うほど、ロシアはご飯が美味しくリーズナブルだった。日本でも本格的なロシアンを食べれる場所をまた探したい。
さて本題に戻ると、デ・マルコを後にした私たちはアルバート通りへ向かった。
ソ連時代に取り壊し等があったせいか昔の雰囲気はほとんど残っていない。ただそれでもここはロシアの文化発信地であり続けている。お土産屋さんが立ち並び、若者が行き交う。このエリアは有名なプーキシンの家があると分かっていたが、そういう博物館よりも現地の路地や路地裏を歩いてみたいという思いが私たちにはあったので、なんとなく地図を見ずにブラブラ歩いてみる。ホテルからなんとなく見えていた金色のドーム屋根がある方へ。
聖ハリストス大聖堂
たどり着いたのは救世主ハリストス大聖堂という聖堂だった。道路を挟んで反対側にはプーキシン美術館がある。
ロシアにある聖堂にしては外観は聖人像があって結構ヨーロッパっぽい。中は結構豪華絢爛で、ロシア正教会であるせいか壁画で所狭しと埋め尽くされている。地下には礼拝堂があり祈っている信者もいた。なんかダ・ヴィンチコードみたいだった。あれよりは明るめですけど。
聖ハリストス大聖堂を後にして道なりに進んでいく。そうするとモスクワの中心までまた来た。自分たちへのお土産としてモスクワをショッピングしようと再びグム百貨店へ向かうことにした。
Александровский сад(アレクサンドロフスキー・サド)に入り、クレムリンの外壁沿いに開いていく。
再び赤の広場へ。グム百貨店はライトアップされていた。5時過ぎでも明るいので違和感がある。中でロシアのはちみつを買って外に出る。
このテクスチャかっこいいな。ロシアンなライン
もう8時前だったのと雨が降ってきたのでホテル方向に戻ることにした。
夜のアルバート通りは明るく綺麗だった。
夜ご飯は#SibirSibirというホテル近くのお店へ。
ジビエや川魚などを中心としたシベリア料理の店だという。
コートを入り口で預けて入店。ロシアのお店は二重にドアが挟んでる事が多く合間でコートを預ける。
窓フレームが天井に・・・。
綺麗な内装だった。
何の魚か忘れたがスモークフィッシュとピクルス、サラダと、ペリメニとバゲットを頼んだ。どれも美味しく住んでたらリピートしたくなる店だった。メニューはロシア語で、英語も併記されているのだけどメニューの量が多く、読みきれない上に出てくる単語が固有名詞だったりでちんぷんかんぷんだった。お店の人に聞きながらメニューを選択した。ただペリメニについていた奥のマスタードがすごく辛く、サワークリームと合わせないときつい時もあった。
ツールドフランスなミネラルウォーターを買ってホテルに戻った。
ホテルからの夜景は美しかった。スターリン7姉妹ビルの一つである外務省とGorlden ringと呼ばれる環状道路を眺められる。
翌日には日本へ。