ニトリが物流にブロックチェーンを使う理由
こんにちは。
このブログでは、ブロックチェーン関連を中心としたテック系の情報の紹介をしております。
今日は、ニトリのブロックチェーンに関する取り組みについての記事を紹介いたします。
ニトリによる物流ネットワークのブロックチェーン化
CoinDesk Japanのこちらの記事です。
記事の中では、
物流というビジネスをアップデートする新規事業として、ブロックチェーンを含め検討していると明らかにした。
という表現なので、まだあくまで検討中であるという前提ですが、
ニトリの物流を担う約150社もの運送会社との物流ネットワーク上の課題を、ブロックチェーンを利用して解決しようという試みです。
物流業界でのブロックチェーン活用については、以前、ウォルマートによる事例を紹介しました。(こちら)
ウォルマートのブロックチェーン活用は、食品のサプライチェーンをブロックチェーンで管理し、食品の安全性を担保する、という目的でした。
ですが、ニトリが解決したい課題は商品の安全性とは少し違うようです。
ブロックチェーンという“改ざんできない共有の合意データベース”
ニトリの物流には、150社もの運送会社が関わるそうで、1社ごとに請求書や契約書の取り交わしが必要で、且つ、それぞれが原本を管理するような、高コストな業務が発生していました。
物流のサプライチェーン・マネジメントには、ニトリなどの荷主や運送業者、個別のドライバーなどさまざまな主体がかかわっていることを指摘した。それぞれが請求書や契約書を交わし、それぞれが原本を持って互いに照合するためコストがかかっている。
この課題をブロックチェーンを使って、どの様に解決しようというのでしょうか。
ブロックチェーンという“改ざんできない共有の合意データベース”を用いることで、物流の本来の業務である「どういうルートで、何をどこに運ぶか」ということに集中できる
つまり、「改ざんができない」というブロックチェーンの特徴を活かして、これまで二重に保持していた情報を一本化して、無駄を無くそうということなのでしょうね。
信頼関係を保つための契約情報の二重管理
契約書や請求書などの書類を互いに保持管理するのは、取引相手との信頼関係を保つためですよね。
同一の文書を互いに管理することで、勝手に契約内容を変えたりできないので、安心して取引を行うことができます。
逆に言うと、絶対に改ざんできないデータベース上に一つの契約情報が管理されていれば、お互いに全く同じの情報を持つなんて無駄なことをする必要はないですよね。
なんだか、こういう課題っていろんな業界にあるような気がします。
こういう風に、ブロックチェーンの活用によって、これまでのビジネスの効率化がどんどん進んでいくと良いですね。
おわり。