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民間発行のデジタル円「DCJPY」その4-共通領域におけるブロックチェーンの活用②-
こんにちは。
このブログでは、ブロックチェーン関連を中心としたテック系の情報の紹介をしております。
デジタル通貨フォーラムが発表した「DCJPY」のホワイトペーパーを題材にシリーズでお届けしております。
今回は、DCJPYにブロックチェーンの技術がどのように利用されているのかについて、前回の続きをお話していこうと思います。
DCJPYのブロックチェーンの特徴
DCJPYのホワイトペーパーでは、ブロックチェーンを活用することで得られる特徴について以下の4つを上げています。
特徴1.管理と秘匿性の両立
特徴2.ビザンチン障害耐性
特徴3.耐改ざん性
特徴4.取引の透明性
「特徴1.管理と秘匿性の両立」については前回お話しました。今回は「特徴2.ビザンチン障害耐性」についてお話していこうと思います。
ビザンチン耐障害性とは
ビザンチン耐障害性とは、ブロックチェーンシステムの障害に対する耐性に良く上げられる特徴の一つです。
ブロックチェーン型のシステムは単一のサーバーからなるものではなく、必ず複数のノードと呼ばれるサーバー群から構成されます。
![](https://assets.st-note.com/img/1653085568047-1RKsNff4bM.png?width=1200)
ブロックチェーン型システムでは、全てのノードで保管されるデータが同期されています。
そのため、どれか一つのノード(サーバー)が障害を起こしたとしても、それ以外のノードでデータが保存されているので、システムの機能を維持することができます。
理論上では一つのノードでも残っていれば良いので、障害や災害などに強いシステムであるといえます。
ホワイトペーパーではDCJPYの耐障害性について次のように記載されています。
ブロックチェーンにおいてブロックの正しさを検証し、新たなブロックの確定に関わることができる特定のノードN個のうち(N-1)/3個以下のノードが不正ないしは障害であっても、ブロックチェーンは機能し続けます。
さすがに1つでも残っていれば良いというわけではなく、2/3残っていれば、機能を維持できるということのようです。
従来の単一のサーバーからなる中央集権的なシステムの場合、マスターサーバーが稼働し続けられるよう、ロードバランスの仕組みを使ったり、冗長化構成にしたり、バックアップを取ったり、様々な手間をかけてシステムの耐障害性を実現してきました。
ブロックチェーン型のシステムはその様な手間は不要で、システムの設計自体で耐障害性が実現できています。
従来のシステムと比較して低コストで耐障害性を実現できる、というところがブロックチェーンを採用するメリットと言えそうです。
次回は「3.耐改ざん性」についてお話していこうと思います。
おわり。