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Hyperledger Fabricを学ぶ(1回目) Hyperledger Fabricとは?
こんにちは。
このブログでは、ブロックチェーン関連を中心としたテック系の情報の紹介をしております。
今回からようやく、少し技術的なテーマで連載を開始したいと思います。
IBMが推進するプライベート型のブロックチェーン基盤「Hyperledger Fabric」のお勉強を進めて行きます。
Hyperledger Fabricについては公式のサイトに丁寧な説明があります。
このサイトでじゅーぶん分かり易くはなっているのですが、ブロックチェーン初心者の自分目線でもう少し簡単に、少しづつ勉強を進めていこうと思います。
これからHyperledger Fabricの勉強を始めてみようという方の参考になれば幸いです。
Hyperledger Fabricとは。
今回は1回目、ということで。
簡単にHyperledger Fabricとは、を話していこうと思います。
Hyperledger FabricとはLinux Foundationという団体によって立ち上げられた、オープンソースのブロックチェーンプラットフォームです。
ブロックチェーンと聞くと、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨(暗号資産)を連想しますが。
仮想通貨はブロックチェーン技術を利用した一つの活用事例で、ブロックチェーン=仮想通貨ではありません。
ビットコインなどの仮想通貨以外にもブロックチェーンを利用したシステムは色々と存在します。
その一つが今回紹介するHyperledger Fabricです。
コンソーシアム型のブロックチェーン
まず、Hyperledger Fabricが数あるブロックチェーンの中で、どの様な位置付けなのかについてお話しします。
Hyperledger Fabricは「コンソーシアム型」と呼ばれるブロックチェーンに分類されます。
以前にもお話ししました(こちら)が、ブロックチェーンは大きく「パブリック型」と「プライベート型」の2つに大きく分類されます。
Hyperledger Fabricはプライベート型の、さらに「コンソーシアム型」と呼ばれるブロックチェーンに分類されます。
プライベート型とコンソーシアム型は、そのブロックチェーンシステムに参加する参加者(参加企業)の数で分類できます。
単一の参加者(企業)だけが利用できるのがプライベート型のブロックチェーンです。
それに対してコンソーシアム型のブロックチェーンでは、許可された複数の参加者でブロックチェーンを共有することが可能です。
複数企業で情報を共有できるコンソーシアム型
コンソーシアム型のブロックチェーンでは、許可された参加者のみでブロックチェーン上のデータを共有することが可能です。
例えば、ある地域の医療機関で共通の患者のカルテ情報を、コンソーシアム型のブロックチェーンで共有する、という利用方法が考えられます。
これまでは、それぞれの医療機関で独自の患者のカルテ情報を管理するシステムを持っていましたが、一つのコンソーシアム型のブロックチェーン上でカルテ情報が管理できれば、独自のシステムを持つ必要がなくなり、無駄を省けます。
「改ざんができない」というブロックチェーンの特徴を活かして、「限られた参加者のみで」、「安全にデータを共有したい」という利用シーンではコンソーシアム型のブロックチェーンが向いていると言えます。
企業での採用が広がるHyperledger Fabric
また、Hyperledger Fabricは「オープンソース」のブロックチェーンであるため、無料で独自のブロックチェーンを構築することができます。
「限られた利用者のみで、安全にデータを共有するシステムを、コストをかけずに独自に構築できる」という特徴から、Hyperledger Fabricは企業間での活用が拡がっています。
先日参加したAWS Summit 2019では、Sony Music の、Hyperledger Fabricを利用した楽曲の版権管理の事例が紹介されていました。
今後、このHyperledger Fabricが企業のブロックチェーン活用において、スタンダード的なものになるのではと思ったのが、私がHyperledger Fabricの勉強を始めることになった理由です。
今回は1回目ということで、Hyperledger Fabricとはどの様な位置付けのブロックチェーンで、なぜHyperledger Fabricを題材にしたのかについてお話ししました。
次回では、Hyperledger Fabricがどの様なシステム構成になっているのかについてお話ししようと思います。
おわり。