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【分析】商社のしくみ

商社のビジネスモデル

商社は基本的に二つの方法を用いて利益を生み出しています。
トレーディング」と「事業投資」です。
トレーディング」とは貿易の仲介のことを指します。

例として以下に基本的なサプライチェーンの図を載せます。

サプライチェーン

原料調達、原材料販売、製造加工、中間流通、小売と消費者に届くまでの一連の流れのことをサプライチェーンと言います。

説明するために原料調達の会社(=A社)があると仮定してます。

A社は調達してきた原料を買ってくれるお客さんがいないと売上を出すことが出来ません。その時に商社が仲介をし、原材料販売の会社を紹介することで仲介手数料を頂き、収入を得ます。(トレーディング)

また、A社が事業拡大などの理由により資金を調達しようとしている時に
商社はA社に対して事業投資を行い、その見返りとして原材料販売の会社の仲介と事業投資に伴う株式保有により配当金を得ます。(事業投資)

基本的にはこの2つとその組み合わせによって利益を生み出しています。

参照伊藤忠商事


売上の伸び方

ビジネスモデルで説明したように商社はシンプルな儲けのしくみをしています。それは売上の増加でも言えることで

売上が増える要因は

・仲介手数料を増やすこと(トレーディング)
・配当金を得ること(事業投資)

が考えられます。

さらに深堀りをしてそれぞれの要因について考察すると

ーー仲介手数料を増やすことーー
・取引量を増やす
・仲介手数料の単価を上げる

ーー配当金を得ることーー
・投資先の会社の売上が上がる
(・売上の一部を得る)

それぞれを説明していくと、、、

仲介手数料を増やすことが売り上げにつながる訳

仲介手数料は一回の取引ごとに発生します。なので、取引量が増えることで売上にも直結します。
では、実際に取引量が増える状況はどういうものがあるでしょうか?

社会のトレンドに合わせた事業であること
新しい分野にも手を出すこと

自分はこの二つが挙げられると思います。理由としては

・社会のトレンドに合わせた事業であること
→社会全体の興味が向いていれば取引量が増えます
・新しい分野にも手を出すこと
→今まで関わらなかった分野の取引を行うので自ずと以前よりは取引量が増えます

が挙げられます。

配当金を得ることが売り上げにつながる訳

配当金とはある会社の株式を保有することで売上に対する還元として定期的に得られる不労所得です。売上が上がることによって配当金の額が上がっていきます。配当金が増える状況としては

・株式を保有する会社の年間売上が上昇傾向であること
・新たな株式を保有すること

が考えられます。理由としては

・株式を保有する会社の年間売上が上昇傾向であること
→売上が増えている会社ほど1株当たりの配当金を増やすことが多いから
・新たな株式を保有すること
→従来保有する株式と+αで株式を保有するので自然と配当金も増えるから

です。

また、事業投資をする際に場合によっては商品の開発そのものに関わり、売上の一部を得るということがあります。配当金というわけではありませんが、事業投資の見返りという面では同じです。

まとめ ~売上の伸び方~

商社の売上を増やすためには

・トレンドに合わせた商品もしくは長期的に価値の上昇が見込める商品を取り扱うこと
・新しい分野に積極的な投資
・新しい分野の取引を増やすこと

が必要です。

株式投資のススメ

商社の売上比率を関わっている業界ごとに分けた場合、大手商社の中だけでもだいぶ違います。
三菱商事を例に考えてみます。

三菱商事第一四半期決算

参照三菱商事 2021年度第一四半期報告書

三菱商事の第一四半期(2021年4月1日~2021年6月30日)のセグメント別収益のグラフです。
収益順で行くと、コンシューマー事業、食品事業、金属資源となっています。
ここで言いたいことは商社の関わっている事業の売上は均等ではないということです。
売上が均等ではないということはトレンドに影響される度合いも会社によってさまざまということです。

まとめ


商社は会社によって得意不得意な分野があります。
もし、投資をするのなら投資したい会社の特化している事業を見定め考える必要があります。
そして、有価証券報告書やニュースを見てこれからどの分野に積極的に事業投資をしていくのか?どの分野がトレンドなのか?が大事になっていきます。
でも、最終的に判断するのはあなたです。
少しでも参考になっていただければ嬉しいです😊



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