芝居原案「なんてったって坊さん?」※全文掲載。これは作家山田詠美さんが小説にしてくれます!
※これも、僕が書いた芝居原案の一つです。これも、小説家・山田詠美さんが小説にしてくれています。詠美の姐御が5年かけて一冊の本にしてくれるんです。本は、社団法人真色出版部「Avec la nature(邦訳:自然と一体)」で本にします。価格は未定。本屋には並びません。全てインターネット注文になります。
以下が、芝居原案「なんてったて坊さん?」です。
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小説化させる作家:山田詠美
登場人物
坊さん:60代後半。顔を見ればわかる程度の、葬式坊主。奥さんには若い頃離婚され、現在は母親の介護に追われていた。
坊さんの母親:自分の死期を悟っている。
「坊さんは母親と二人暮らし。父親は15年前に他界した。
母親は自分の死期を悟り、やりたい放題。呆けてはいない。死ぬ前の二か月間、母親のわがままを聴いてきた。アレが欲しい、コレも欲しい。アソコに行きたい。しかし、坊さんは、母親が本当に死ぬとは露ほどにも思っていない。
一応やる事はやってきた。葬式もあげ、これで母親の看病から解放されると、坊さん仲間を相手に話していた。
坊さんは、若者に寺の本堂を貸し、音楽イベントや演劇をやらせてあげていた。若者からは信奉はそれなりになった。若者文化に理解があると。
坊さんの母親が亡くなってすぐに、音楽イベントが行われた。酒も有り。
そこで、坊さんは散々飲み、聴衆になだれ込むなどして、音楽イベントをぶち壊した。結局、母親の死を受け止め切れていなかったことが、明らかになった。坊さん仲間がそばに寄ってきて、
「ど、どうした?」
と聞く。
「俺たちも…やっぱり死ぬの?」と坊さん仲間に聞く。そこで、全員がそれぞれ自分の御死を、ここに来るまで考えていなかった事が明らかになり、それぞれの醜態を晒す。 (了)」
#読書の秋2020