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現代アート作品「My Fair Prisoners!?2」「無欲は大欲 結果は部分」さんの調書とエッセイ※全文掲載

 この方は、今も布屋を営んでいらっしゃいます。実家から近いところにお住まいで、現役で働いていらっしゃいます。 (※イルフォードという印画紙メーカーの高級な印画紙に現像して、渡しました。)

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              RECORD

NO.200304221433

NAME:無欲は大欲 結果は部分

SEX: 男

INPRISONMENT: 67years

BORN: 横須賀

MUSICIAN: 

MUSIC: 「昴」

MOVIE: 

MUSIC: 

PASTIME: 出発が全ていたずら

HAPPY: 何か独自のものを作り出し、それを第三者が継続的に認めてくれていること

MAD: 自利主義(自分の利益のためだけにしか行動しない)

SAD:  どうにもならないことへの苛立ち

FUN: 仕事

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        『無欲は大欲 結果は部分』さん

 八方美人と社交性、自己主義と自利主義、誰も疑わないことと誰も信用しないこと。微妙なニュアンスの使い分け。これは一朝一夕で出来ることではない。また、言葉で理解できても行動でやることは難しい。

虎穴に入らずんば虎子を得ず、君子あやうきに近づかず。どっちが正しいのか?様々な例をあげながら、分かりやすい言葉で自分の信条を聞かせてくれた。YESとNOの両面で自分をみること。これが全てである。

 自分が正しいと思うことが、誰かにとって正しいとは限らない。犬と子供には嫌われたことはない、そういった言葉の裏にあるものは、コミュニケーションとは言葉だけではないということであろう。本来コミュニケーションとは本能的なもの。言葉は本能ではない。だから一つのことでも、より自分の本能に近い感じのする言葉を伝えようと何度も言葉を変えて伝えてくれた。

「理論ではわかるけど、でも感じではわからないことは多いよね」子供の頃から抱いている疑問を、もう一度自分に問いかけた。

 なぜ地球の裏側では逆立ちにならないのだろうか?この疑問に理論で答えることの出来る人はいるだろう。でも「無欲は大欲 結果は部分」は理論では納得しない。自分自身の手で感じを掴むまで。これがコピーではなくオリジナルを追求してきた、その支えとなった彼の思いだろう。

新たな作品を生み出すために、今日も納得の行くまで手を仕事に染める。自分自身の色に染まるまで。  (了)

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