脂を吸われる

 妖怪っぽいな(苦笑)。

 肌の脂分泌が乏しい人間にとって、秋冬の乾燥シーズンは「またきたか」という諦念の支配する日々である。それは、さすがに言い過ぎ(笑)。
 足らぬ脂分泌を補って皮膚を保護するために塗布するのは、むかしならハンドクリーム、いまでは無添加中の無添加な白色ワセリン(日本薬局方とかいう規格?だかなんだかの「肩書き」をもつ、割と「お安い」子)である。50gの小さいやつでも1年とか1年半とか、たぶん、もつ。
 塗って塗ってべったべたでは困るので、余分は拭い取る。拭い取ってベタベタではない状態にする。
 でも手だとあっちこっちに触れる。指先は特にそうだ。
 で、いまもこうして「打鍵」なんぞをしていると、ノートパソコンのキーボードとタッチパッド(なんかパソコンメーカによって「ここん部位」は命名の流儀がさまざまあって「バベルの塔」の混乱を喚起する。きっと「神様」とやらの差配に違いない!間違いない!決めつけ! 笑)に「脂を吸われる」のである。
 紙仕事、とはいわないけれど、書類仕事を盛んにおこなっているときもコピー用紙のヤローが脂を奪っていく。挙句に「端」で指や手をスパーっ!と切っていくのである。オフィス・通り魔かよ! 絆創膏必携。
 書籍もページが、妖怪・脂を吸う奴 なのである。座りの悪い名前だな(わたしがつけた!エッヘン!)。
 仕方ないので、小さい容器にワセリンを小分けして携帯している。都度、皮膚荒れ悪化のその前に、肌の「脂切れ」を感じたら塗るようにしている。……忙しいと、ままならなくなるんだけどね(苦笑)。

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