虹の声
ポーカーフェイス
感情が表情に出ないように振る舞わなければいけないシーンは、大人であれば何度か経験したことがあると思います。
ちなみに、この言葉の語源はカジノでも不動の人気を誇るあの「ポーカー」です。
子供の頃は、楽しい時に笑って、辛い時や悲しい時には涙を流して、思い通りにいかない時には怒って、、そんな表情を隠すことなく成長してきたはずです。
それなのに、中学生あたりから”周りの目”を気にするようになり、高校生にもなると表情と感情が真逆になるような「演技」をしている子もいる。
そして、そのまま社会人になり、『我慢する』ことが割と当たり前というか、美学のように指導されてしまうので、感情と表情の乖離は修正されることなく生きづらい状態に慣れていく。
芸能人やYouTuber、その他成功者みたいな人達が輝いて見えたことがある人はいないでしょうか?
私も過去には憧れを持っていた時期がありました。
で、その憧れの対象に共通することは「感情と表情が一致している(ように見える)」ことだと思います。
もちろん、職業人として演じていらっしゃる方が多いので、本当は感情と表情は乖離しているかもしれません。けれど、テレビやスマートフォンといったフィルタを通すことで、この乖離が無いかのように錯覚する。
そして、普段は意識していなくても、ズレを抱えたまま日々を生きている視聴者からは輝いて見えてしまう。
こんな感じ。
少し抽象的な話なので、伝わりづらいかもしれません。ご自身で確認されるとわかりやすいと思うので、会社のデスクに鏡を置いたり、手鏡を用意して、自分の感情が動いた時に表情を確認してみて下さい。
かなりの確率で、嬉しいはずなのに無表情だったりすると思いますよ。
逆に、表情と感情が一致していれば健全な状態だと確認できます。この方がよっぽど人間らしくて魅力的だと私は思います。
前置きが長くなりましたが、今日の本題はここから。
#長すぎる前置き
心理学でよく言われていることとして「首から上は隠すことが出来るけれど、首から下には感情が現れやすい」というものがあります。
すごく分かりやすくて、割と面白いものがあるのでいくつか紹介します。
『緊張なんで全然しない』と言っている人の緊張具合を把握するために、握手をしてみて下さい。この時、手が湿っていたら間違いなくガチガチに緊張してます。
楽しそうに話をしている2人組がいた場合に、どちらかの足先が出口の方向など話し相手別の方向を向いていたら、退屈に感じているかトイレに行きたいかのどちらかです。
人と話をしている時に、腰に手を当てて話す人や、歩く際に後ろで手を組む人は、自信家で目の前の人や周りの人を見下している傾向があります。
などなど、表情では隠している感情は”首から下”に面白いように現れます。
こういった無意識に現れる傾向については、紹介している書籍が沢山出ているので、気になる方は読んでみてください。なかなか面白いですよ。
というわけで、ついに本題です。
#これも前置きかよ
感情が現れにくい(隠しやすい)と言われている首から上の中で、唯一感情が隠せないものがあります。
それは、「声」です。
なんだ、期待して損したという方、ご期待ありがとうございます。
#好きです
コールセンター教育の現場などで、よく指導されることとして、発生の際には口角を上げなさいとか、普段話している声よりワントーン高い声で応対しなさい。というものがあります。
あれは、すごく理にかなっていて、これを実践すると、電話越しに声を聞いた際、ニコニコして対応してくれているといった印象を与えることができます。
つまり、これをちゃんと活用するだけで相手に与える印象をコントロールできるということ。
けれど、普段話をする際には「声」をコントロールしている方は少ないですよね。
実際、電話をしていて相手が気持ちが落ちてるとか、喜んでいるとか、そういった感情を言葉にされなくとも感じたことがある人は多いと思います。
この、声に乗った感情のことを私は勝手に『声の色』と名付けていますw
私がよく話をする方で、感情豊かに『声に乗せて伝えてくれる』方がいるのですが、本人が言わなくとも何かがあったことを察することができます。まさしく虹の声を持つ方だと思います。
#人間らしいってステキ
#声が好き
これ、実は多くの方が他人の声からは感情を感じ取っているのに、自分が発声する時には、ほとんどの方が意識されていないんです。
なので、誰かと話す時に、もしも印象をコントロールしたいと考えているのであれば、毎日発声練習をしましょう!
とまでは言いませんが、”話をする前に大袈裟な笑顔を作ってみる”とか、”失敗を怒られたシーンを思い出してみる”とか、意識しなくとも声に感情を乗せられる環境を作ってみて下さい。
何度も書いているように、ほとんどの方が意識されていないことなので、たったこれだけのことで、人間関係が良好になったり、契約が取れたり、上司に認められたり、相手から好かれたり、、
『良い結果』を得やすくなります。
逆に、冒頭のポーカーフェイスが得意な”少し苦手な相手”と話をする時に、声のトーンやスピード、抑揚など『相手の声』を意識して聞いてみると、色んな感情を見つけることが出来て、楽しくなるかもしれませんね。
声に感情が乗る。
これは、意識してみると本当に面白いです。
今日の話が、生きづらさを感じていたり、人間関係が上手く構築できないと悩んでいる方のヒントになっていたら嬉しいです。
ということで本日のまとめ
・感情と表情の乖離
・感情が出やすい場所
・印象をコントロールする魔法
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