引き際を見極めろ!
【ラジオ体操120日目】
こんばんは。
これまで所属してきたいろんな場所で、それなりに良い成果を残してきたのに、引き際を間違えていたせいで何一つ生かすことができていないコマリストです。
今日は『未来を左右する引き際』というテーマで書いていきたいと思います。
理想的な引き際といえば、どんなシーン想像されるでしょうか。
2年ほど前の話になりますが、元トップアスリートのSさんと話をさせて頂いた際に、彼が語っていた”引き際の考え方”が本質的だったことを思い出したので、覚えているうちに書き留めておこうと思います。
引き際なんて、人それぞれでしょ?と思った方は、何かの参考になるかもしれないので、最後まで読んでみて下さい。
アスリートの課題
サッカー選手や野球選手、フィギュア選手など、比較的早くに年齢的な限界が来るスポーツには、共通の課題があります。
その課題とは、
『引退後の生活をどうするのか』
現役の頃は、トップ選手ともなると年棒数十億円を受取っていたりします。もちろん、彼らの生活は非常に華やかなもので、貯金なんてほとんどの方がしていないみたいです。
でね、人は生活水準を上げるのは簡単ですが、下げるのは本当に難しいという特性を持っています。
この特性については、月々1,000万円使って生活していた人が、20万円で生活できるかを考えてみたらイメージしやすいと思います。
けれど、トップアスリートには必ず”引退”がやってきます。
ところが、引退後に用意されている道といえば、『指導者』か『監督』、『解説者』といったものが花形で、これらの道は引退選手の数に対して圧倒的に少ないんです。
つまり、引退と同時に収入0になるトッププロがたくさんいるということ。
そして、つい昨日まで”神様”のように崇められていたトッププロが、つつましい生活なんてできないんです。
#プライドが高い
#無理してでも生活を維持する
この問題は、現在進行形のアスリート業界の課題となっているのですが、これを解決する方法は見つかっていません。
この課題に対して、『引退のタイミング』をコントロールすることで一つの答えを導き出したのが、私に話してくれたSさんなんです。
引退のタイミング
さて、スポーツ業界における引退のタイミングはいつなのか。
皆さんがイメージした通り、年齢とともに体力が低下し、若手の選手が台頭してきたことで、”戦力外通告”を受けたタイミングというのが一般的なタイミングです。
これに対して、Sさんが引退後の生活を視野に入れて選択したタイミングは、他のどの選手も真似することが難しいものでした。
そのタイミングとは、
『全日本選手権で優勝した瞬間』
Sさんは、過去に何度も全日本選手権で優勝していましたが、あることをきっかけに調子を崩します。
その頃から、”引退のタイミング”を考えるようになり、導き題した答えが”優勝後”だったんです。
もちろん、そこから再起をかけて、死ぬほどの努力をしたことは言うまでもありません。
死ぬほどの努力の末、再び日本一に返り咲いたそのタイミングで、『引退宣言』。
絶頂期ともいえるこのタイミングで、引退することを決めたのには理由がありました。
その理由は、
絶頂期で引退すれば、引退後の動向をスポンサー企業もメディアも注目してくれる。絶頂期だからこそ、周りの力を借りやすい。
Sさんの想定通り、引退を宣言したにも関わらず、スポンサー企業は選手としてではなく業界のトップランナーとしてスポンサー契約を継続。
その他にも、テレビ局からのコメンテーターの依頼や、プロリーグ立上げ責任者としての抜擢、オリンピックのフロア責任者抜擢、プロチームの監督抜擢などなど、様々な道を自ら切り拓きました。
さらには、こういった活躍ぶりにスポンサー企業から顧問として招聘され、複数社の企業顧問としても活躍しています。
結果的には現役時代よりも多くの収入を安定的に確保できる状態を作ったのです。
そしてこれらの全てを実現したきっかけは、”引退のタイミング”だったとSさんは語ってくれました。
絶頂期だからこそ、引退を選択し、周りの力を借りてセカンドキャリアを自ら切り拓いていく。
簡単にできることではありませんが、このタイミングを見極められることができれば、生涯現役として生きていくことができるんだと思います。
この話は、スポーツの業界に限ったものではありません。
じゃ、またね!