記憶に残すために必要なこと<340/1000>
【ラジオ体操642日目】
『ニコチンレス生活363日目』
こんにちは。
気になる言葉をネット検索するのが当たり前になっているけれど、同じ言葉を何度も検索していることに気づいてしまったコマリストです。
今日は『労力と記憶の関係性』というテーマで書いていきたいと思います。
老若男女、ほとんどの人がスマホを持っている状態になりました。
昔は言葉の意味が分からない時には辞書で調べたり、詳しい人に聞いたりしないと理解できなかったのに、ほとんどの言葉をgoogle先生が教えてくれます。
当然ですが、小中学校で実施されているような「記憶力を試すテスト」みたいなものはほとんど意味をなさなくなっています。
#本質は
#記憶力を試していないけど
テストのために記憶しなくても、ある程度の年齢になれば『平安京が造られた年号教えて』とスマホに聞くだけで答えを得られるんだから。
実際、私達大人も国語辞典や広辞苑を開いて意味を調べるということをしなくなっていますよね。
今日は、記憶に残すためにはそれなりの労力が必要になるから、分かりやすいことと記憶に残ることは分けて考える必要があるというお話です。
分かりやすく伝える技術が向上するほど記憶に残らないって、なんだか悲しいですよね笑
記憶に残るのは
あなたが、過去1週間に読んだnoteの記事で、記憶に残っているものを教えて下さい。
この質問を受けてすぐに出てくるのは、内容が分かりやすかった記事でも、物語がキレイに流れていた記事でもなく、色んなことを考えさせられるような内容のものであることが多い。
もっと言えば、読んだ内容を実践してみたり、否定してみたり、何かしらのアクションを起こした記事の記憶が一番深く残っています。
これは、記憶と労力が大きく関係しています。
冒頭に書いた通り、現代は分からない言葉に触れた時、すぐにネットで検索して調べることが出来ます。
インターネットが無かった時代と比較すると、必要な情報に到達するまでの『検索時間』が短くなって、情報を得るための労力が格段に小さくなりました。
結果的に、これが情報の記憶量を大きく減少させ、深い理解をしない人を量産してしまう事態を招いています。
言葉で説明するよりも体感してもらう方が分かりやすいので、次の文章を読んでみて下さい。
この文章は、私が本業で使用する言葉を使ったものです。
正直、めちゃめちゃ読みづらいですよね。
で、この文章を理解するために、分からない言葉をひとつずつネットで検索する。
恐らく検索候補となるのは、『KGI』『KPI』『カスタマージャーニー』『収益ロジック』あたりでしょう。
すぐに出てくるし、それらを検索すればこの文章の意味は1分程度で理解できると思います。
#表面的には
では、実際に検索して頂いたとして、3日後にこれらの言葉を使った文章を作ることが出来るでしょうか。
恐らく答えはNO。
ほとんどの人が、たった今調べたこれらの言葉の意味を忘れてしまう。
労せず得られる情報というのは、本当に記憶に残らないんです。
記憶に残し、使いこなす
先ほどの読みづらい文章を実体験を通じて学んだとしたらどうでしょう?
経営者になって、会社の収益を上げるために真剣に取り組んでみる。
分からない言葉は専門家に質問して一つずつ理解してから、実際のお客さんの行動から収益が上がるまでを全て洗い出し、課題の抽出や打ち手の選定までを実際にやってみる。
#スマホ使用禁止
どうやったらこの打ち手を客観的な数字で判断し、継続・改善していくことが出来るかを検討して、具体的な管理数字を決める。
実際に選定した打ち手を実行し、決定した数値を毎日拾う。
6か月経過したある日、こんな質問をしてみる。
「『KGI』『KPI』『カスタマージャーニー』『収益ロジック』という言葉を使って、御社の経営状況を説明して下さい。」
この時、言葉の意味が分からずネットで検索するような経営者は一人として存在しません。
#そりゃそうだよね
頭に汗をかいて、表面的な言葉の意味ではなくその言葉の本質的な意味を自分なりに理解して、自分事として落とし込んで実際に活用した。
その結果、当然記憶にも残るし、使いこなせる状態になる。
言葉の意味も本質もしっかり記憶に残して活用できるようにするためには、労力をどれだけかけたかということが最も重要なんです。
余談ですが、自分がストーリーテラーとなった場合、多くの人が”伝わりやすい文章”や”分かりやすい言葉”にこだわって、とてもきれいなストーリーで話すように練習します。
すると、聞き手はとても分かりやすくて”理解できたつもり”になります。
#これが厄介
けれど、実際にはほとんどの聞き手の記憶に残ることはありません。
強いて言うなら、説明が上手な人というあなたに対する印象だけは記憶に残っています。けれど、何の説明を受けたかということは1週間もすれば完全に忘れてしまう。
#何の意味もない
#目的
これも、先ほどと同じで、聞き手が理解するために『労力を使う』というステップを省いてしまった結果、記憶に残らない状態が起きる。
もしも、何かを教えるような仕事をしている人は参考になるかもしれません。
分かりやすく伝える技術を磨くのは重要ですが、『分かりにくい部分』をわざと作って、”わざと”聞き手に労力をかけさせるという設計を忘れないでほしい。
これがあることで、分かりやすい説明をしてくれる人という評価は薄れるかもしれませんが、重要なのはあなたの評価ではなく内容を理解して記憶に残してもらうことなはずです。
#スピーチコンテストは別
記憶と労力の関係を意識的に活用すること。
ぜひ試してみて下さい。
じゃ、またね~!