秘伝の味!
【ラジオ体操52日目】
こんばんは。
飲食店で、〇年継ぎ足した秘伝のタレ!というメニューを見ると、やばい味がするんじゃないかと思ってしまうコマリストです。
今日は、『変わらない味』というテーマで書いていきたいと思います。
皆さんには、長年通っているお気に入りのお店ってありますか?私が20年以上通っているのは、”床屋さん”と”ラーメン屋さん”の2つだけです。
他にもお気に入りのお店というのはもちろんありますが、○○といえばここだよね!と、心から人におススメできるのはこの2つだけ。
レパートリーを増やしたいなと思って、新しいお店に入るのですが、結局他のジャンルであっても通い続けたいお店にはなかなか出会えないんです。
そんな長年通いたくなるようなお店にまつわる話について、有名な話ではありますが、あらためて書きたいなと思います。
2つのラーメン屋
1970年 2つのラーメン屋さんが同時にオープンしました。
どちらも当時から人気の『とんこつらーめん』専門店で、2人の店主はともに長年修業を積んだ最高の技術を持つラーメン職人。
あまりにも美味しいその味に、人づてで噂が広まり、あっという間に行列ができる人気店となったのです。
それから50年。2つのラーメン店は今もなお、営業を続けています。
けれど、この2つのお店には大きな違いが生まれていました。
その違いとは、
1つのお店は、今も変わらず行列ができる地域でも有数の超人気店。
もう一つのお店は、ほとんどお客さんが入らず、趣味でお店をやっていると言われてしまうほど。
この2つのお店。違いを生んだのは何だったのか?
『昔から変わらない味で、いつ来ても間違いなく美味しい』
違いを読み解くカギは、人気店のほうに通う常連客のこんな一言。
さて、結果の違いを生んだ理由が分かりますか?
変わらない味
今もなお、行列が絶えない人気店を”コマらーめん”
閑古鳥が鳴いているお店を”マルコらーめん”
こう名付けて、この先の話を書いていきます。
常連客の一言には『昔から変わらない味』というキーワードが含まれていました。これが、現在の結果を生み出している大きな要因なのです。
このキーワードからもわかるように、
味の研究を続け、少しずつ変化させてきたお店と、創業時から変わらぬ味を守り続けたお店の比較なのです。
さて、今なお行列が絶えないお店なのは、どちらなのか。
こうやって質問しているからには、答えが分かってしまうだろうと思いますが、お察しの通りなんです。
味を変化させ続け、行列の絶えないお店として営業しているのが”コマらーめん”なんです。
事実としては、
味を変えているのが”コマらーめん”
味を変えていないのが”マルコらーめん”
そして、ここで思い出してほしいのは『昔から変わらない味』というキーワードです。
この口コミで、今なお行列が絶えないのは味を変えている”コマらーめん”の方なんです。
事実と違う口コミで、人気を維持しているという事実。なぜこんなことが起こりえるのか?
コマらーめんの秘密
さて、なぜこんなことが起きているのか?ということについて、もう少し考えてみます。
コマらーめんは、確かに味を少しずつ変化させています。けれど、常連客は味が変わらないと言っています。
この常連客達は、舌がおかしいんじゃないのか?
と言われてしまいそうですね。この質問に正確に答えると、『はい。おかしいんです』という回答になります。
#おかしいんかい
どういうことかというと、創業当時の1970年頃は、高度経済成長まっただ中。今では食べたことが無い人のほうが少ない「マクドナルド」が初めて生まれた年です。
この頃、西洋の味付けはまだまだ主流ではなく、今でいうところのジャンクフードのような味の濃い食べ物は数が少なかった。
当然普段から味付けが薄めの料理を口にしているお客さんにとって、「とんこつラーメン」は、こってりラーメンの頂点みたいな存在でした。
時は経ち、2020年。職の欧米化はますます進み、あらゆるところで味の濃い料理を当たり前のように口にするお客さん。
そんなお客さんが、当時の味を再現したラーメンを食べるとどうなるか?もうわかりますよね。「激うす味」だと感じてしまうというわけです。
コマらーめんの秘密は、
お客さんの味覚に合わせて、味を変化させてきたこと
自分の味覚の変化に気づく人なんてそうそういません。だからこそ、(味覚が変化したことに気づいていない自分が)いつ食べても同じ味を楽しめるお店だと太鼓判を押している。
事実とは違う口コミで、行列が絶えない人気店を維持しているのは、コマらーめんの”お客さんの味覚に寄り添う努力”が、生み出した奇跡なのです。
まとめ
今日は「変わらない味」というテーマで、同時に誕生した2つのラーメン店がたどった経過と、結果の違いを生み出した秘密について書いてきました。
この話は、かなり有名な話なので、私なりのアレンジをたくさん加えて伝わりやすくなるようにしてみました。
この話のモデルとなったお店は実際に存在しているみたいなので、いつか食べに行ってみたいなと思っています。
といっても、初めて食べる場合には味の変化は分からないんですけどね。
似たような出来事は、実は、皆さんの周りにもありふれています。昔から食べているあのお菓子も、長年通っているあのお店の料理も、こんな工夫がされているかもしれないと思うとワクワクしませんか?
実際、今日私がお伺いした会社では、創業から創り続けている「お菓子」の味を毎年微妙に変えてきていると聞きました。
#キャッチフレーズ
#創業から変わらない味
その話を聞いて、今日のnoteの話を思い出したというわけです。
いつものあの味。作っている人と話す機会があれば聞いてみて下さい。気づいていなかった作り手の努力が発見できるかもしれませんよ。
じゃ、またね!
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