見出し画像

環境が生み出したもの

【ラジオ体操82日目】

こんにちは。
SNSやブラウザ広告で紹介されている”新しいノウハウ”のうたい文句に誘われて、いつもめちゃめちゃ長い広告文を興味津々で読んでしまうコマリストです。
#ほとんど同じストーリー
#テンプレートって怖い


今日は『再現性の高いノウハウ』というテーマで書いていきたいと思います。


全国に広がっているあるモデルを創設した方から、「大阪に来ないか」と声をかけられたことをきっかけに、週に一回の頻度で片道3時間かけて仕事しながら学びを得る時間を過ごしています。


ここに行くのも残り数回となり、もともと声をかけてくれたKさんと現地でお会いするのは昨日が最後でした。


Kさんは”自信に溢れた人”なので、尊敬して付いてくる人もたくさんいる一方で、それなりに敵も多いです。


私はどうかというと・・”創り上げたビジネス”と”積み上げた実績”については心から尊敬しています。
#好きか嫌いかは内緒です


せっかく声をかけて頂いて、直接学ぶことができるチャンスなので、聞きたいことは全部聞き出そうという気概を持ってKさんとの最後の日を過ごしてきました。
#なんか死んだみたいな言い回し
#往復6時間を無駄にはしない


毎回、気づきはあるのですが、今回はこれは良い話が聞けたなと思うものがあったので、忘れないためにも残しておきます。

口癖

画像1

Kさんは、どれだけ時間を共にしていても、自分から何かを教えるようなことはしません。


隣に座っていても、こちらから何かを引き出す努力をしなければ終始無言で仕事をする人です。


このKさんの口癖は、
「何でも聞いてくれていいからな」


つまり、質問すればなんでも答えてくれる。とはいえ、何を聞いても必ず答えてくれる代わりに、変な質問をしようものなら”できない人間”のレッテルを貼られてしまう。


ということで、Kさんと過ごす時間は、常に緊張感みたいなものを感じつつ、「何を聞こうか」「どういう順序で聞こうか」ということを考えながらの時間になります。


3月から複数回に亘って、”この時間”を過ごしてきた私は、実を言うとかなり慣れてきています。


これまでの数回で、お会いする前に聞きたかったことについてはそれなりに聞き出すことができていました。昨日は最後の日ということもあったので、2つのことを質問しました。


2つの質問というのは、
『立上げ当初には、どんな苦労があったのか』
『この先、どういう展開をしていくつもりなのか』


この質問に対するKさんの答えが、今の私に響くものだったんです。

島流しからの再起

画像2

立上げ当初にどんな苦労があったのかという質問に対する答えは、実は味気ないものでした。


Kさんの答えは、
『苦労なんてない。求められたことに応えただけだ』


いつも、こんな感じの答えしか返ってこないことに慣れている私は、そうなんですね~。と返しつつ、今の組織を立ち上げる前の話にスライドしました。
#強心臓を手に入れた


Kさんが全国に広がる組織を立ち上げる前、サラリーマンとして出向した先で、今の実績を出す基礎となる”再現性の高いノウハウ”を身に付けたきっかけのお話です。


Kさんの出向先は、”何もない場所”だった。とある市のインキュベーション施設内に、新しく部署を立ち上げてそこに出向したそうです。


インキュベーション施設なので、色んな企業が入居してはいるものの、Kさんが所属する会社からは「成果」も特に求められず、「何をすべきか」という指示もなかった。


Kさんの口からは直接この言葉は出ていないが、いわゆる”左遷”というやつだと思います。
#島流しのほうが正しいのかも


出向先にはKさん本人と、事務員となる少し高齢の女性の2人だけ。


でもね、この環境こそが”再現性の高いノウハウ”を生み出すきっかけだったんです。


この出向から半年もしない未来に、新聞やテレビから取材が殺到し、当初は2年とされていた出向期間は7年半にも及ぶことになった。


一体、Kさんは何をしたのか。

ノウハウのキモ❶

画像3

Kさんが実施したのは、入居している企業の売上を上げるためのアドバイスでした。


なんだ、そんなことかと思うかもしれませんが、これが大反響を呼んだことをきっかけに、メディアからの取材はもちろん、経済産業省からも声がかかり、”ある施策”を創設する際のモデルとするべく国会での説明を求められている。


出向期間が7年半で終了したのは、Kさんが会社に戻ったからではなく、このインキュベーション施設を保有する市の市長が4回に亘ってKさんに、事業として独立させることを依頼してきたから。


では、このアドバイスに何がすごかったのか?


Kさんは全国に企業の支援を行っている様々な機関があることを認識していました。そして、その機関が抱えている問題点にも自分なりの答えを持っていた。


これを踏まえて、Kさんがアドバイスする際に徹底したのは2つ。

❶絶対に失敗しない
❷現地へは行かない


この2つがノウハウのキモとなっています。


まず一つ目の”絶対に失敗しない”ということについて、実は、絶対に失敗しないというのは、絶対に成果を出すということではありません。


アドバイスする内容を実行に移す時に、”費用が一切かからない”ことを提案したんです。しかも、企業に所属して「成果」を求められていないKさんは、相談相手から相談料ももらっていません。


実行するもしないも、相手次第なので成果を約束はできませんが、実行する時に費用が掛かる提案をしていたら、望む成果が得られなかった時に信用を無くします。


けれど、費用が全く掛かっていなければ、そもそも相手の企業は”失敗”と認識すらしません


結果的に、成果の上がった企業が積みあがっていき、成果の出なかった企業はただ離れていくだけ。


すると、周りからの評価は”絶対に失敗しない相談所”という評価になります。

ノウハウのキモ❷

画像4

そして、2つ目の”現地へは行かない”ということについては、相談者の良いところを見つけることが最重要であるにもかかわらず、現地へ行けば悪いところが目について、思考が狭くなってしまうという理由です。
#この理由は後付けです


もちろん、”現物主義”という言葉を知らなかったわけではありません。そもそも2人しかいないから、現地に行ったら事務員さん一人になってしまうという事情で、行けなかったんです。


それが、結果としてはプラスに働いて、ノウハウのキモになったというわけ。


コマリスト的には、”現物主義”はあくまでも『改善』の手法なので、今あるものを良くすることはできても、イノベーションのきっかけにはなりえないと考えています。


Kさんはよく、企業が成果を出すためにはイノベーションのきっかけを作ってあげることが大事なんだ。と口にしています。


意識的ではなかったにしろ、既存の支援機関が実施しているのは『改善』で、Kさんが実施したのは『イノベーション』だったということ。


気づいた方もいるかもしれませんが、これら2つのキモはKさんが意図的に作り上げたものではなく、”環境が創り上げた”ものなんです。


”ノウハウは学ぶものではない。環境がノウハウを創る”

今回の質問の中から、こんなことを教えてもらったと思っています。

まとめ

画像5

今日は『再現性の高いノウハウ』というテーマで、全国に組織を展開しているKさんとの対話の中で、私が気づきと学びをもらった内容について書いてきました。


ちなみに、今後の展開についての質問に対する答えは、あまりしっくりくるようなものではなかったので、紹介だけに留めておきます。


コマ「今後、どういった展開を想像されてますか」
K『特に考えていない。目の前のことをやるだけだ』

コマ「世の中から求められることに答え続ける中で、新たな方向を見据えて、前進していかれるということですね」
K『そういうことだ』


良いことを言っているようで、あまり中身のない会話ですね。なんだか申し訳ないです。


ただ、環境がノウハウを創るという考え方については、大いに共感したと同時に、その場に留まり続けてネットでノウハウを探しているようでは何の成果も出せないなと感じました。


流れてくるネット広告を読んでいる時間があるなら、常にひとところに留まらず、新しい環境に身を置くための準備と覚悟を持ち続けたほうが良い。


暇つぶしの時間すら一蹴された気持ちになって、挑戦者コマリストのおしりに火が付いたような気がした時間でした。


さて、始めようか。

じゃ、またね!

いいなと思ったら応援しよう!