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世界芸術としての花火<542/1000>
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こんにちは。
2019年からスタートした月イチ芸術活動で、世界的な芸術をたくさん目にしてきたので、これ以上の感動を味わうことはほとんどないと決めつけていたのに、簡単に裏切られて日本がもっと大好きになったコマリストです。
今日は『伝統×最新 新たな価値を創造する』というテーマで書いていきたいと思います。
あなたにとって、夏の思い出と言えばなんですか?
海水浴、スイカ割り、虫捕り、祭り、プール、花火などなど、夏といえばコレ!みたいなものってたくさんありますよね。
私は昔からお祭り大好き人間で、近隣のお祭りには呼ばれてなくても飛んでいくタイプでした。
そして、夏の終わりに花火を見て、花火が終わると一気に夏休みが終わった感に包まれる。
そんな漫画みたいな夏を満喫してきた典型的な日本男児です。
今日は、日本の夏の風物詩は世界の芸術を凌駕するというお話です。
花火って良いですよね〜!
芸術としての花火
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今月の月イチ芸術活動として、選択したのは名古屋港で開催された『名港水上芸術花火2023』でした。
3年前にもこの花火を見るために近隣のエリアまで足を運びましたが、今年はちゃんとチケットを購入して会場で観てみることに。
これまで生きてきて、花火を見るためにお金を支払った経験が無かったので、有料で見られる花火ってどんなすごいものなんだろう?と少し穿った目線で臨んだというのはここだけの話。
現地入りしたのが17時で、17時30分に開場しましたが、花火開始時刻は19時35分だったので、2時間近く待ちながら軽食を済ませる。
花火開始時刻が近づくと、会場周辺のトイレがものすごい渋滞で、トイレを利用するのも一苦労といった感じになっていました。
コロナが5類になって初めての花火大会ということもあって、会場はどこもかしこも人・人・人。
けれど、会場内にいるほとんどがチケットを購入していない見学者で、中高生が7割くらいという感じでした。
そんな状態になっているのを見ながら、”来年以降はここで見学するってのもアリなのかも”と思ったのが正直な気持ちです笑
ところが、いざ花火が始まると、そんな気持ちは一切なくなりました。
実物を見た今の私は、
『来年も見に来るなら100%チケットを購入して会場の中で観る!』と思っています。
そのくらい、ものすごい価値のある芸術だった。
お祭り人間の私は、人生で何度も花火大会に参加しているし、全国的にも有名な花火を何度も見ています。
そんな私が、こんなすごいものを見たのは人生で初めてのことだ!と心から思ってしまうような素晴らしいものでした。
あれは、これまで知っていた花火とは全く異なるもので、まさに”芸術花火”という名前にふさわしいものだったと断言できます。
伝統×最新=芸術
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名港花火は、荘厳なゴスペルから始まり、その後の花火を2部構成で展開していくというものでした。
もちろんゴスペルも良かった。
だけど、そのあとの花火があまりにも良すぎて、ゴスペルのことはほとんど覚えていないというのが正直な感想です。
ゴスペルが終わってからの時間は、第一部を10分、第二部を50分という変則的な構成となっていました、
第一部では、全国の花火のオオトリとして使用されることが多い『冠柳(カムロ)』という花火の比較解説の時間が設けられていました。
一口に冠柳と言っても、数多くの種類が存在し、花火職人によっても花火の動きが全く異なるので、その一つ一つの動きと特徴を開設してから打ち上げるという流れ。
花火のことはほとんど知らないので、こんなにも違うのかということに驚きつつも、この時点では『解説』→『打上げ』と単調に進められていく時間に、”これって要るのかな?”とすら感じていました。
全ての職人の冠柳を紹介し終えたところで、そのまま第二部へと進行していく花火。
第二部では、音楽と花火が融合したエンターテインメント。爆音で鳴り響く音楽に合わせて花火が次々と打ち上げられていく。
1/30秒という精度で音楽にマッチするようにプログラムされているという解説がありましたが、コチラとしては音楽にそこまでマッチするなんてありえないよな~くらいに考えていました。
結論から言うと、第二部は本当に感動して泣いてしまうほどやばかった。
これまで人生で観てきた花火は、ただただ打ち上げられる花火を眺めながら、”キレイだな~”と一喜一憂していました。
もちろん、視線の先には花火が打ちあがるエリア一帯があって、そのエリア内に上がってくる花火を背伸びしたりしながら何とか見学する。
これが私の知っている花火というもの。
ところが、昨日見学した花火は全く別のエンタメでした。
4艘の船の上に設置された打ち上げ台から、リズムに合わせて縦横無尽に打ち上げられる花火。
時には天高く。
時にはまっすぐ水平線と並行に。
時には頭上のすぐ上で。
上下左右奥行の全てを最大限に使用して、夜空に大輪を咲かせるだけでなく、絵を描くように花火が線を紡いでいく。
会場外から見ている人には見えないような高さにしか上がらない花火もあったりと、会場から見られていることを前提に見え方の照準を会場の中心に合わせてある。
これは、会場の中からしか実態を知ることができない花火だ。
そして、会場の中から見た時にだけ、本当の価値を知ることができる花火だ。
冠柳の説明を丁寧に受けていたので、2部で使用される度に会場内でため息のような歓声がうまれ、”さっきのやつだ!”と叫ぶ人すらいる状態。
アーティストのライブに参加して、知っている曲を演奏し始めた時にテンションが上がるのと同じように、事前に説明を受けたことが功を奏し、既視感が会場内の人の気分を高めていたことは言うまでもありません。
花火に使用されている伝統的な技法に、最先端の技術を組み合わせることで、新しいエンターテインメントとしての価値を提供できたんじゃないかと思います。
少なくとも私にとっては、こんな花火の楽しみ方があるんだということが新鮮すぎて、過去観てきたどんな芸術をも上回って、圧倒的ナンバーワンとなりました。
コマリストのフィルターを通じてではありますが、世界的な芸術をも上回る日本のお家芸のすごさに、あらためて感動しました。
日本大好きだぜ。
じゃ、またね~!